| 課題の背景 |
課題背景
【課題サマリー】
2026年7月末に中心商店街内へ大型スーパーがオープンすることに伴い、周辺道路の渋滞発生に対する懸念が高まっています。催事や祭りなどのイベント時にも特定の主要駐車場に車両が集中する傾向があり、渋滞を緩和しつつ商店街の回遊性を向上させる交通対策が求められています。
【新規店舗オープンやイベントによる特定駐車場への車両集中】
- 2026年7月末に中心商店街内へ大型スーパーがオープン予定であり、周辺の交通渋滞に対する懸念の声が上がっています。
- これまでも百貨店の催事や夏の伝統的なお祭りの開催時には、特定の主要駐車場に車両が集中し、慢性的な渋滞が発生していました。
【渋滞発生箇所の道路構造上の課題】
- 渋滞の主な発生箇所(天神通り、県道194号線)は、信号がなく片側一車線や一方通行の道路です。
- 車両が数台滞留するだけで周辺道路全体の麻痺や、周辺住民の生活への影響に直結しやすい構造となっています。
天神通の入口(ピンクの建物の左側の一方通行の車線が天神通)
【既存の満空情報の認知不足と郊外型施設との競合】
- 一部の共通利用券対象駐車場の満空情報はWEBサイト上で配信されていますが、来街者への周知・認知が十分に進んでおらず、現場で初めて満車を知るケースが発生しています。
- 無料駐車場を備えた郊外の大型商業施設と比較して、中心市街地は駐車料金が発生することや目的地から離れた駐車場から歩く必要があることが、来街への心理的ハードルとなっています。
現在の業務フローと課題
【現状の取り組み状況など】
① 株式会社街づくり山口(以下、街づくり山口)が、共通利用券対象の一部の駐車場について、満空情報を1分おきにWEBサイト上で配信している。
株式会社街づくり山口サイト(駐車場情報提供ページ)
② イベントなど混雑が想定される時期には、店舗や商店街が独自に周辺道路へ交通誘導員を配置し、右折入庫の禁止や駐車場への誘導を行う計画を進めている。
▶課題の所在:
WEBサイト上の満空情報が来街者に広く認知されておらず、特定の駐車場への集中を未然に防げていません。また、2〜3年前に通信キャリアの位置データを活用した人流調査を行いデータを取得したものの、現場がそのデータを具体的な集客アクションや店舗の売上向上に繋げるノウハウを持っていなかったため、継続的な運用に至らなかった経緯があります。
対象業務の規模
- 対象エリア:中心商店街周辺および周辺の共通利用券対象駐車場(主に混雑が激しい主要駐車場2箇所を含む)。
- 対象となる時期:2026年7月末の新規店舗オープン以降の混雑期、および秋から冬にかけて開催される中心市街地の各種イベント(クリスマスイベント、音楽と食のイベント、クラフトマルシェ など)や周辺美術館の企画展開催時。
街づくり山口のサイトから抜粋
変えたいポイント
【現状】
- 満空情報を提供するWEBサイトの認知度が低く、ドライバーが目的地の直前まで移動してから満車を知るため、特定駐車場周辺の渋滞が悪化することが想定される。
- 過去の人流調査では「データを取得・可視化する」だけで終わり、現場がその後の具体的な回遊促進や集客にデータを活かしきれていない。
【想定する解決イメージ】
- ドライバーが事前に、または移動中に駐車場の混雑状況や予測を手軽に確認し、自発的に手前や遠方の空き駐車場を選択する行動(パーク&ウォーク)を促す。
- 遠方の駐車場を起点として、商店街のイベントや店舗情報、子育て世代向けのホスピタリティ情報(公共トイレや休憩所など)と連動したマップ等により、歩くこと自体を楽しみながら商店街へ回遊・滞在する流れを作る。
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| プロジェクトのゴール |
実証の成功指標
- 実証対象の少し距離の離れた駐車場の空車率の減少
- 提供する仕組み(予測情報やマップなど)の利用数・アクセス数
※その他具体的な成果指標の数値や測定方法は採択後に協議
最終目標
来街者が自発的に適切な駐車場を選択し、渋滞に巻き込まれることなく快適に中心市街地を訪れ、商店街を歩いて回遊・滞在を楽しめる環境が整っていること。
社会的意義
車社会の地方都市における、イベント時や新規出店時における交通渋滞に対し、大規模なインフラ投資に頼らず、既存データやソフトウェア、および利用者の行動変容を促すアプローチによって、交通円滑化と地域経済活性化を両立するモデルケースを提示する。
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| 想定する実証内容 |
検証したいこと
- 提供する仕組みによって、ドライバーが特定の主要駐車場を避け、手前や遠方の空き駐車場を選択する行動変容が実際に起こるか(優先度:高)
- 遠方の駐車場から商店街への歩行者の流入や回遊、滞在時間の延伸に繋がるか(優先度:高)
- 現場の街づくり山口社や商店街の限られたリソースでも、負担なく運用を継続できる仕組みであるか(優先度:中)
※上記要素のどこに重点を置くかは、提案内容に応じて採択後に協議します
実証の5W1H
- When(期間): 2026年9月〜2027年2月のうち数日間程度
(連続稼働ではなく、平常時の週末に事前測定を行い、12月や1月のイベント開催時の週末等に施策を実施して比較するような、スポット的な効果検証を想定しています)
- Where(場所): 中心商店街周辺および周辺の対象駐車場
- Who(対象者): 中心市街地への来街者(一般ドライバー、観光客、市民など)
- What(想定内容): 解決手段は限定しません。既存の満空データや位置情報を活用した混雑予測の提示、歩行を促すデジタルマップ、インセンティブの付与など、目的を達成できる自由なアプローチ(※これらは一例であり必須要件ではありません)
- How(想定する測定方法): スマートフォン等の既存データ、提供する仕組みのアクセスログ、アンケート調査、イベント参加実績などを活用して測定。具体的な測定方法は採択後に協議
解決策の方向性
本プロジェクトでは、目的(渋滞緩和と回遊性向上)が達成できればアプローチに制限はありません。例えば、以下のような方向性が考えられますが、これらはあくまでも想定であり、これら以外の自由な提案を歓迎します。
- 既存の満空データを活用し、予測情報を分かりやすく伝え、空いている駐車場へ案内する仕組み
- 遠方の駐車場から商店街近辺を歩きたくなるような、地域のイベント情報や店舗情報、子育て世代向け情報等と連動したWeb上のマップやナビゲーション
- 現地に配置される交通誘導員(リアルな導線)と連携し、スマートフォンへ情報誘導を行う仕組み
- 店舗での購入後の荷物運搬がネックとなるので、駐車場と店舗間を一緒に移動して、荷物を運んでくれるロボットやモビリティなど
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| 提供可能なリソース |
データ
- 街づくり山口が保有する共通利用券対象駐車場の既存満空データ(1分更新)
- 過去に実施した人流調査データ
フィールド
- 中心商店街周辺エリア
- 共通利用券対象の駐車場(関係機関や民間オーナーとの調整状況により、実際の利用範囲は採択後に協議します)
人的リソース
- 中心市街地活性化推進室の担当職員
- 関係機関(株式会社街づくり山口、商店街等)に協力を依頼しますが、協力の程度については採択後に要協議
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| 留意事項 |
留意事項
- 街頭や駐車場へAIカメラや大型サイネージ等のハードウェアを大規模に設置するアプローチは、効果を見込めそうですが、電源確保や道路占用許可の申請といった調整が発生する可能性が大きいです。 基本的には期間内で身軽に動けるアプローチを想定していますが、高い効果が見込めるアイデアがあれば、懸念事項も含めてご提案いただき、一緒に実現可能性を探れればと思います。
- 既存の満空情報システムのサーバー環境や仕様を大幅に変更することは困難なため、既存データを利用した外部連携や軽量な仕組みでの対応が必要となります
- 共通利用券対象外の民間コインパーキングのデータは現時点で連携する仕組みがないため、対象外としています。対象に含める場合は事業者側での工夫や採択後の個別調整が必要となります。
- 持続可能な運用コストとスキル: 実証終了後、公費による実装ではなく、街づくり山口や民間事業者が継続費用を負担できるような、安価な運用モデルやビジネスモデルの視点を希望します。また、デジタル専門人材がいなくても運営できる仕組みが必要となります。
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| 自治体の体制・推進姿勢 |
カウンターパート
- 主担当:中心市街地活性化推進室
- 外部関係機関:株式会社街づくり山口(満空データの提供や関係者(商店街組合等)との調整役という形で参加していただく予定)、中心商店街関係者
プロジェクトの進め方
- 定例ミーティング:週次~隔週(オンライン)
- 現場視察:早期に実施希望。現地の交通状況・駐車場の確認など
担当者に関する特記事項
目指すのは、中心市街地の活性化と、地域の事業者・来街者の双方が快適に過ごせる環境づくりです。現場の制約に寄り添いながら、全員が使いこなせる仕組みを一緒に考えてくださる企業をお待ちしています。
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| 実証後の発展性 |
本格導入の道筋
本実証の結果によっては、翌年度以降に向けた民間事業者や街づくり山口での継続的な運用や社会実装などを検討します。
横展開の可能性
イベント時や新規大型店舗の出店に伴う慢性的な渋滞、および予算やデジタル専門人材の不足に悩む、同様の構造を持つ他の地方都市他の地方都市においても応用可能な、汎用性の高い仕組みになると捉えています。
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| 求める企業像 |
期待する姿勢
- 地域でシステムが持続するビジネスモデルの構築に向け、解決策を共創できるだけでなく、現場の職員や運用担当者が実際に使い切れるよう、現場に寄り添った工夫ができる柔軟なパートナーを期待します。
- 予算やハードウェアの制約を条件と捉え、ソフトウェアやアイデアを組み合わせて解決策を提案できるアプローチを歓迎します。
専門性・技術
【想定する技術・経験】
- デジタルマップやナビゲーション、位置情報を活用したシステムの開発・運用経験
- 既存のデータ(テキスト等)を加工し、ユーザーに分かりやすく可視化・予測提示するUI/UXデザインの知見
【歓迎する経験】
- 人の心理や行動を促す仕組み(ナッジ等)を取り入れたサービス開発の経験
- 地域の商店街や観光地における回遊促進、マーケティング支援の経験
※必ずしもすべてを満たす必要はありません。
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