Urban Innovation JAPAN


残り26

締 切

周防大島町 政策企画課

自治会が動けなくなる前に。広報を届け続けるための仕組みとは?

実証支援金:最大50万円

1件(1課題)あたり50万円(税込み)上限

Story

どうしたら、自治会の担い手が減り続ける中でも、島に暮らす全世帯の住民に行政情報を届け続けることができるだろうか?

ご応募お待ちしております

集合写真 周防大島

応募をご検討の方へ

担当課への直接のご連絡はお控えください。
ご不明な点は課題説明会に参加してご質問いただくか、事務局へお問い合わせ(urban_innovation_japan@communitylink.jp)ください。

課題詳細・想定する実証内容

課題の背景

課題背景

【課題サマリー】

高齢化率55%を超える周防大島町では、月2回・全7,200世帯への広報配布を自治会の班長1,249人が担ってきました。しかし配布する人自身の高齢化が進み、「近い未来、配れなくなる自治会が出てくる」という現実的な危機感があります。デジタルへの単純な移行では届かない住民が残るため、紙とデジタルを組み合わせた新しい情報配布のかたちが必要です。

【自治会による配布網の維持が限界に近づいている】
  • 自治会数270、班数1,249の多層ネットワークを高齢の班長が善意で支えてきた
  • 配布担当者は70代が中心で、担い手不足による崩壊が現実的なリスクに
  • 自治会への協力費は微々たるもので、実質ボランティアに近い状態が続いている
【デジタルに移行しても、高齢住民への「届け方」が未解決】
  • LINE(スマホ役場)は導入済みで登録者は約3,900人(人口の約4分の1)
  • 既存のプッシュ通知は住民が選んだジャンルしか届かず、広報誌のような網羅的な情報接触を代替できていない
  • スマホを使いこなせない高齢者への情報到達手段が残課題となっている

現在の業務フローと課題

  1. 【集約・仕分け(本庁)】
    各課・学校・警察などの配布物を集め、270の自治会ごとに必要枚数を仕分けしてボックスに詰める。自治会ごとに枚数が異なるため管理が煩雑。
    仕訳の様子
    仕訳の様子
  2. 【配送(支所職員)】
    職員が車で島内4か所の総合支所を回り、各自治会長(約270か所)宅へ届ける。島一周約100kmの巡回は、移動だけで大半の時間が費やされる。
  3. 【配布(自治会・班長)】
    自治会長から班長(1,249人)へ渡り、班長が各世帯へ徒歩等で配布する。集落単位なので距離は短いが、担い手の高齢化が深刻。

▶課題の所在:仕分け・配送だけで職員が月2回×約1日を要し、最後の1マイルは高齢の班長に依存している。この二重の負荷が課題の核心です。

対象業務の規模

  • 配布世帯数:約7,200世帯(全戸配布)
  • 自治会数:270、班数:1,249
  • 配布頻度:月2回(広報誌・社協だより・チラシ類など複数種)
  • 配布に関わる人数:班長1,249人+支所職員(配送担当)
  • 職員工数:仕分け・配送で月2回×約1日分(4支所への配送巡回含む)
  • スマホ役場(LINE)登録者数:約3,900人(人口約15,000人の約4分の1)

変えたいポイント

【現状】
  • 自治会の班長1,249人が高齢化しながら各戸へ徒歩で配布している
  • 職員が270自治会分の仕分けと島内配送(島一周約100km)に丸1日を費やしている
  • LINEのプッシュ通知は登録者(約3,900人)のみに届き、スマホに不慣れな高齢住民には情報が届いていない
【想定する解決イメージ】
  • 班長の徒歩配布の負担が大幅に軽減され、自治会の担い手不足に依存しない配布体制が整う
  • 住民ができるだけ特別な操作をしなくても、日常生活の中で行政情報を受け取れる状態が生まれる
  • 職員の仕分け・配送工数が削減され、他の業務に時間を振り向けられるようになる
プロジェクトのゴール

実証の成功指標

【優先したい指標】(要確認)

  • 実証参加住民から想像していたよりも「使いやすかった」等のデジタルの負のイメージを払拭し、肯定的なフィードバックが得られること
【理想の指標】
  • 自治会役員・班長から「配布の負担が減った」という声が得られること
  • 職員の配布業務にかかる月間工数の削減が確認できること
  • 実証対象地区において、従来の班長配布なしでの住民への情報到達率

※具体的な数値目標(達成率・工数削減時間等)は採択後に担当課と協議して設定します

最終目標

自治会や行政職員の負担に過度に依存しない、持続可能な情報配布体制を構築すること。

住民一人ひとりが「自分に合った方法で行政情報を受け取れる」環境を、この島から実現したいと考えています。

社会的意義

超高齢化が進む離島・中山間地域で配布網の崩壊が起きる前に代替手段を確立できれば、その知見は同様の課題を抱える多くの地域にとっての先行事例となります。

また、デジタルに不慣れな高齢者が情報から取り残されない仕組みづくりは、「便利さの向上」にとどまらず、誰一人置き去りにしないデジタル社会の実現に近づく取り組みでもあります。

想定する実証内容

検証したいこと

以下を優先度の高い順に記載します(複数の検証を組み合わせた提案も歓迎します)。

  1. スマホに不慣れな高齢者でも、日常生活の中で自然に情報を受け取れる仕組みが作れるか
  2. 班長の徒歩配布に代わる情報到達手段を導入した場合、住民への情報到達率はどう変わるか
  3. デジタル配布への移行によって、自治会・職員の業務工数はどの程度削減できるか
  4. デジタル化することによるデメリットや課題の洗い出し(各戸への配布と合わせて実現できていた見守りができなくなってしまうなど)

実証の5W1H

  • When(期間):採択後に協議(2026年度内を想定)
  • Where(場所):周防大島町内の特定自治会(デジタル活用に積極的な地区を想定)
  • Who(対象者):実証地区の住民(高齢者を中心とした全世帯)・自治会長・班長・担当職員
  • What(内容):班長配布に代わる情報到達手段の試作・試行(手段は提案による)
  • How(測定方法):住民アンケート・業務工数の計測・自治会役員へのヒアリング等(具体的方法は採択後に協議)

解決策の方向性

現時点では以下の3つの方向性が考えられます。

一方で、手段はこれらに限定するものではなく、民間企業ならではのクリエイティブなアプローチや、複合的なアプローチ、独自の提案も歓迎します。

■ 方向性①:既存LINE基盤を活かした「能動的に届く」情報配信モデル

すでに約3,900人が利用しているLINEを活用し、住民が意識しなくても行政情報が届く仕組みへ発展させます。AI要約や音声読み上げなど、高齢者が使いやすい形式への変換を組み合わせることも考えられます。

■ 方向性②:テレビ等の身近なデバイスに「勝手に届く」受動型配信モデル

スマホを使わない住民へのアプローチとして、既存のテレビや簡易デバイスを通じて情報を届けます。電源を入れるだけで最新情報が表示される、操作不要のUXを重視します。

■ 方向性③:自治会の関係性を活かした「デジタル回覧板」モデル

自治会・班の既存ネットワーク構造をデジタル上で再現し、班長が「まわす」ことで各戸に届く仕組みです。地域の信頼関係を活かしながら、徒歩配布の物理的負担を取り除くことを目指します。

提供可能なリソース

データ

  • 広報誌・配布物のデジタルデータ(PDF等)
  • 自治会・班ごとの配布枚数管理データ(提供範囲は採択後に協議)
  • LINE(スマホ役場)の登録者数・利用状況の集計データ(個人情報を除く匿名データの範囲で対応)

フィールド

  • 実証対象エリア:周防大島町内の特定自治会
  • 複数エリアでの並行実証も相談可能(規模・範囲は採択後に協議)
  • スマホ教室など既存の住民接点との連携も活用可能

人的リソース

  • 担当課スタッフが実証のコーディネートと住民説明会のサポートを担います
  • 実証地区の自治会長・班長への橋渡しと関係調整を行います
  • 訪問型スマホ教室指導員(町内に5名、今後増員予定)や地域おこし協力隊のDX推進員がおり、高齢住民への利用案内や操作サポートに協力が可能です。

その他

  • スマホ教室の参加者ネットワーク(デジタル普及活動との連携の可能性あり)
留意事項

留意事項

個人情報の取り扱い:スマホ役場(LINE)の登録者情報は個人情報保護の観点から企業への提供はできません。実証への参加登録は、対象地区で新たに募る形となります。

防災無線との分離:防災無線は緊急情報専用として運用されており、広報情報への転用は現行の運用ルール上困難です。

新規インストールへの配慮:新たなアプリのダウンロード・インストールが必要な場合、高齢住民の参加率への影響が考えられます。住民の日常生活に自然に溶け込む接点の設計を優先的に評価します(絶対条件ではなく、歓迎条件として扱います)。

紙との併存:当面は紙とデジタルの並行運用が前提です。すぐに全面デジタル化を求めるものではありません。

自治体の体制・推進姿勢

カウンターパート

  • 主担当:政策企画課 デジタル推進班(広報誌の作成・管理、DX)
  • 関係課:総務課(町内への配布物の一括管理)、各総合支所(配送担当)
  • 外部関係者:自治会・班長(実証への協力者として想定)

プロジェクトの進め方

採択後は月1回程度の定例打ち合わせ(オンライン対応可)を基本とし、進捗の共有と方向性の確認を行います。

住民向け説明会の場面、実証では、ぜひ現地にお越しいただき、島の実情を直接体感していただきたいと考えています。

担当者について

担当者はDXを4年間推進してきた経験を持ち、スマホ役場の導入経験を積んでいる実践派で、技術的な対話も可能です。

実証後の発展性

本格導入の道筋

実証で成果が確認できた場合は、対象地区を段階的に拡大し、町全体への本格展開を検討します。

横展開の可能性

今回の実証知見は、周防大島町にとどまらず、同様の高齢化・配布担い手不足の課題を抱える山口県内の中山間地・離島自治体への横展開が期待されます。

超高齢化の先進地での社会実装実績は、全国の類似地域への展開可能性を持つ先行事例となり得ます。

求める企業像

期待する姿勢

  • 住民の声を直接聞きながら、現場のフィードバックをもとに泥臭く試しながら改善を重ねるアプローチで取り組んでいただける方を歓迎します
  • 完成品を売り込む形ではなく、地域の実情に合わせて一緒に作り上げる姿勢を大切にしてくださる方とご一緒したいと思っています
  • 「高齢者が反発なく、喜んで使える」ことをゴールとして共有できる企業をお待ちしています

専門性・技術

【主に想定する技術・経験】
  • 高齢者向けのUI/UX設計(操作不要・直感的に使えるデジタル体験の設計)
  • プッシュ型の情報配信、またはデジタル回覧・地域情報配信サービスの開発・運用
【あわせて歓迎する経験】
  • 自治体・地域コミュニティとの協働による社会実装の経験

必ずしもすべてを満たす必要はありません。「この課題を自分たちなら解ける」と感じた方のご応募をお待ちしています。

オンライン説明会

開催日時:

シビックテックチャレンジYAMAGUCHI 課題説明会2026


開催日時:2026年6月26日(金)13:30~16:30
内容:全8課題を前後半の2部制で実施(予定)
・第1部 県庁編 13:30〜14:45
・第2部 市町編 15:00〜16:30

選考基準・スケジュール・よくある質問など

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