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南区役所総務・地域振興課

町内会DX!助成金申請の電子化で役員の負担軽減と持続可能な地域づくりを目指す!

採択企業
株式会社ほいらく

Point

解決したい課題

町内会への補助金の種類が多く、申請が紙ベースのため、町内会役員だけでなく行政側の業務負荷も大きい。申請を電子化してお互いの負担を軽減したい。

想定する実証実験

南区の278町内会の一部を対象に、手続きのサンプルとして防犯灯補助申請をスマホなどから簡単に電子申請できる仕組みを構築、検証する。

Story

地域の暮らしを支える町内会の現状

 町内会とは、一定の地域内に居住する人たちが、その地縁に基づき形成された住民自治組織のことであり、自助、共助、公助のうち、町内会は共助の中心的な役割を果たしています。地域の住民で協力して住みよい豊かなまちづくりを目指して各種の活動を行っており、地域における様々な活動、イベントなどの実施主体としても町内会は重要な役割を果たしていると言えます。

(町内会活動の様子)

 ただ、近年岡山市に限らず多くの自治体で会長など役員の高齢化が進んでいます。次世代への引継ぎが必要となっていますが、町内会活動への負担感から、若い世代には町内会への加入を拒む方もいます。

(岡山市における町内会加入率の推移)

こんなに大変な町内会の手続き・・

 町内会には、広報紙の配付や回覧、環境の美化等、市として様々な協力依頼を行っています。年間を通じて、町内会活動に対する各種申請等の手続きや、行政からの様々な活動への協力依頼などで、町内会の方々には、非常に重い負担がかかっています。

 例えば、1万円の補助金の申請書類に記入しようにも、不慣れな用語や様式、写真や位置図など添付書類の多さなど、非常に困惑されていることが多いのが実情です。市から補助を受けたいと思っているが提出書類の多さに申請を諦めた、といった声も聞かれます。

(町内会もしくは市民活動を対象として市が行っている支援事業の種類とそれぞれの件数)

 こうした中、本市の議会においても、町内会の負担が過大であることから、行政手続きの簡素化、様々な活動に対する町内会への協力依頼の在り方が、度々議題となってきました。また、行政側でも紙で提出されるので、転記の入力作業の負担や転記ミスのリスクもあります。町内会における申請の負担は、町内会のみならず行政にとっても課題となっているのです。

取り組み始めた町内会のデジタル化

 実は、岡山市では、情報共有等の分野では、これまでも町内会との間でデジタル化を試みています。電子町内会システムを導入し、インターネットを利用して町内会活動をはじめ、地域情報を広く発信したり、会員相互で町内会の身近な出来事の情報交換を行ったりできるものです。

 こうした新しい技術を使って、地域コミュニティの活性化や市民の情報化を進めてきていますが、利用率は伸び悩んでいるのが現状です。また、町内会関連の各種手続きにおいては依然として紙ベースです。可能な限り提出書類の簡素化を進めていますが、それでも町内会の方からは、まだ負担が多いとの声も聞かれます。

町内会の負担を取り除くために

 今回の実証で取り組みたいのは、町内会に関係する多くの手続きの中でも最も多い補助金申請の手続きを対象に、Webサービスやアプリを用いて手続きをより簡易にしていき、申請者である町内会の方にとって利便性を実感でき、行政としても業務効率化につながる仕組みを検証することです。例えば、

・紙ベースで行っている申請手続きをWebサービスやアプリで行い、町内会の方が書類の記入・郵送・持参しなくても手続きが完了する。

・町内会の方が必要最低限の情報を伝達すると、自動的に手続き上必要な様式に沿ってデータが生成される。

などが行えると良いのではないかと考えています。

 また、そのために今回の実証では、特に町内会の方にとって手続きが煩雑で負担感につながっている「防犯灯補助申請」を扱いたいと考えています。この申請手続きで高齢者やスマホの扱いに慣れていない方でもわかりやすく、簡単に手続きを行えるようになれば、他の申請への展開など発展性も見込まれます。

(現状の防犯灯設置に関する補助金の流れ)

町内会と行政両方の負担を軽減し、持続的な地域づくりにともに取り組みたい!

 デジタル化が進み、町内会の方々の負担が減ることで、今まで書類作成に時間を取られ、これまでできなかった活動に取り組む時間ができたり、負担が少ないならば地域の活動に取り組んでみてもよいかも、という方が少しでも増えることにつながればと考えています。また、ご高齢の方に煩雑な書類作成や、遠路来庁いただくといった負担も少しでも軽減したいと考えています。

 活発で、持続的な地域活動が行われる社会を目指したいと考えています。一緒にチャレンジいただける皆さまからの応募をお待ちしています!

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Vision

実現したい未来

高齢者でも、仕事を持ちながらでも、誰でもいつでも簡単に、各種の申請手続きができることで、町内会の負担が減り、多様な世代が地域活動に携わる活力ある地域を目指したい。

得られるもの

DXは進みつつあるが、町内会に係る申請は多くの自治体が紙ベースで行っている。簡単な申請の仕組みを応用することで、多くの自治体での利用が可能。

Outline

背景 ・令和3年度の町内会アンケート調査では、「住民・役員の高齢化」や「役員のなり手不足」を問題と感じている人の割合は60%を超えている。持続可能な地域社会づくりを進める上で、町内会運営の負担軽減や、担い手の確保は、重要な課題である。
・町内会への対応の中で、書類提出の種類の多さ、煩雑さ解消を求める声は大きい。また、手続きの煩雑さにより、補助金の申請をためらう事例もあり、地域活動の減衰に繋がる可能性がある。
・令和3年度の市民意識調査では、窓口業務等においてデジタル化が望まれているが、高齢者でも簡単で使いやすい仕組みが必要となる。
・令和3年度に庁内で実施された「全庁業務量調査」では、総務・地域振興課では、定型業務である町内会申請関連の事務処理所要時間は、年間約400時間となっており、デジタル化による業務改善が望まれる。
課題(詳細) 地域づくり推進室では、地域づくり活動への支援及び地域振興のため、連合町内会等補助金、報償金をはじめとして、町内会活動に係る多数の書類の提出を求めている。
一方で、書類提出の種類の多さ、煩雑さ解消を求める声は大きく、手続きの煩雑さにより、補助金の申請をためらう事例もあるため、デジタル化により申請手続きを効率化していきたい。
求める解決策 町内会活動における申請手続きを電子化することで、町内会の負担軽減につながるかの検証を行いたい。
所定様式に沿った申請電子化や、必要情報を申請者が入力すると自動的に様式に沿った形でデータが生成され、役所と共有されるなど。
町内会からの補助金申請や、異動届など、異なる複数の種類の手続きについて、高齢者や、スマートフォンの操作に慣れていない人でも、簡単で使いやすい申請用のアプリやWebサービスにより実現したい。
想定する実証実験内容(詳細) 一部町内会において、開発した申請サービスの検証を実施する。利用検証については、具体的には以下のような流れを想定している。
①対象とする申請についてWebサービスやアプリを用いた新たな手続きの流れを開発。
②一部の町内会などでユーザビリティを検証。
③実際の防犯灯補助申請手続きで利用してもらい、利便性、業務効率への寄与度を検証。
実証実験成功後の発展性 今回まず取り組む防犯灯補助申請だけでなく、施設利用者の報告など現在紙ベースでデータ収集している手続きなど、同様の仕組みを活用したサービスにより全市及び他都市での活用も考えられる。
提案企業に求める専門性 対象となる町内会役員は高齢者の方が多く、パソコンやスマホの扱いに慣れていない方が多いため、操作フローや機能が分かりやすいUIデザインについてのノウハウ。
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン会議可能です。
提供可能なデータ・環境等 ・南区内の町内会データ
・業務フロー図
・一部町内会でのフィールド検証
プログラム終了後の本格導入 本格稼働できるよう、予算要求を行う。

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