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安城市 ごみ資源循環課
ごみ袋の中からリチウムイオン電池等の火災の原因を取り除きたい!
Point
解決したい課題
リチウムイオン電池は強い衝撃や圧力が加わったときに発火しやすいという性質があります。リチウムイオン電池が誤って捨てられることが原因の火災が全国的に多発しており、混入したまま収集・処理してしまうことを防ぐ方法の確立が急務です。
想定する実証実験
・ごみ収集やごみ処理がされる前の段階で、ごみを発見できる機器を使用して、ごみを取り除くことが出来るかを検証したい。
・市民が間違った捨て方をしないような「行動変容」につながるごみ出し方法や啓発方法を実施し、正しく捨てられている量が増加するかを検証したい。
Story
リチウムイオン電池等による火災は、ごみ処理における大きな問題です
リチウムイオン電池を含んだ電化製品やスプレー缶、ライターなどの火災の原因となるごみが混入することによる火災は近年全国的に増加しており、大きな社会問題のひとつです。
特にリチウムイオン電池は、中に燃えやすい液体が含まれているうえに高いエネルギーを保持できることから、発火時に大きな炎となりやすく、間違って捨てられてしまうことで火災事故になりやすいものです。
本市でも、令和3年10月にごみ処理施設にて大規模な火災が発生し施設の稼働が2カ月間停止しました。火災は、ごみ処理施設だけでなく、ごみ収集車でも全国で多発しており、いずれの場合においても早期に対策をとる必要があります。
リチウムイオン電池などの火災の原因となるごみを間違ったごみ出しをしてしまうことで起こる火災は、人々の不注意によるものであり、正しい分別方法で市民が出してくれさえすれば解決します。しかし市民への呼びかけによる意識醸成だけでは限界があり、問題解決には至っていません。
人の目によるチェック+αで更なるリスク低減を!!
現在は、不燃ごみのごみ収集では、収集員によってすべての袋の中を開けての確認をしてもらっています。その結果、不燃ごみの収集では、年間約1,000tしか収集量がないにもかかわらず、ごみ収集で1日に必要な車両は、可燃ごみと同等の車両が必要です。
また、人の目によるチェックには限界があるうえ、袋を開けて確認する方法は、ごみが飛散する心配のあるプラスチック製容器包装では行うことが出来ません。袋を開けて確認する方法は、令和6年から実施されるプラスチック資源一括回収でも同様に対応はできません。そのため、+αのツールを使うことで更なる火災原因ごみの発見につなげたい考えています。
機器については、金属探知やX線、サーモグラフィなどのデジタルのものや、磁石で対象物を引っ付けるなどアナログな形のものでも可です。
過去には、ハンディタイプの金属探知機を使ったごみ収集時の火災原因ごみの検知を試みましたが、アルミ蒸着フィルムなどにも反応してしまい、うまく検知できませんでした。特定の金属のみを検知できるような探知機などであれば、効果があるかもしれません。
これまでの啓発だけではすべての人には、伝わらない
市民が正しくごみ出しをさせるための対策として、リチウムイオン電池を含む充電式小型家電や電池類については、令和5年4月からごみステーションで捨てる事が出来るように出し方を変更いたしました。
今までは、市内に5か所あるリサイクルステーションや学校・公民館など限られた場所へ持ち込んでいただく形で収集しておりましたが、わざわざ持ち込むことを面倒だと感じる人は、他のごみ袋に隠して出されてしまうことが懸念されました。
そのため、より身近なごみ出し場所であるごみステーションでも出せるように変更することで、ごみ出しの利便性を向上させ間違った出し方の防止を図りました。
ごみ出しの啓発については、これまで通り市民に対して呼びかけるだけではすべての人には伝わらないし、伝わっていても実践してくれない可能性もあります。そのため、ナッジやブーストなどの行動科学の知見などを駆使した「思わずリチウムイオン電池等を正しく出したくなる」ような仕組みを作りたいと考えています。
市民生活における欠かせないごみ出しを守るため、火災をこれ以上起こさない!
ひとたびごみ処理施設やごみ収集車で火災が発生してしまうと、職員が命の危険にさらされるだけでなく、損傷した機材や車の修理に多くの税金を投入することになってしまいます。
また、設備等の損傷がひどい場合は、修理に多くの期間を要しますので、市民の皆様が出すごみ出しに制限をかける必要が出てしまいます。
市民生活をするうえで「ごみ出し」は、欠かせないものです。皆様が持つ最先端の技術や新しい発想、専門知識を私たちの問題解決にぜひ力を貸してください!!
Vision
実現したい未来
ごみ収集及び処理における火災事故の無い安定したごみ処理が実現します。
得られるもの
全国のごみ収集において問題となっている課題であるため、多くの自治体やごみ収集事業者での導入が期待できます。
Outline
実証支援金:最大50万円
実証にかかる実証プロジェクト経費の支払
1件(1課題)あたり50万円(税込み)上限
背景 | リチウムイオン電池やライター、スプレー缶などが原因となるごみ処理施設及びごみ収集車の火災が全国的に問題となっています。本市では、プラスチック資源一括回収を令和6年1月に控えており、火災対策の徹底を今後強化していく必要があります。 |
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課題(詳細) |
安城市では、令和3年10月22日に不燃ごみ処理施設の火災が発生しました。その結果、施設の稼働が2カ月停止しごみ処理に大きな影響が生じました。火災の原因は、はっきりと特定できませんでしたが、近年問題となっているリチウムイオン電池等が火災の原因となった可能性が考えられます。 ・市民がごみを出す段階 本市では、令和6年1月からプラスチック資源一括回収の実施を予定しており、まずはプラスチック資源一括回収で収集するプラスチック資源のごみにおいて上記方法の解決を目指したい。 |
求める解決策 | 以下2つの方向性を想定しているが、その他に良い解決策があれば是非提案して欲しい。 1.ごみ収集時のごみステーションや、施設でのごみ処理前の段階でリチウムイオン電池等の火災の原因となるごみを検知できるような機器の導入。機器については、金属探知やX線、サーモグラフィなどデジタルのものや、磁石で対象物を引っ付けるなどアナログな形のものでも可。 2.市民がリチウムイオン電池等の火災の原因となるごみを確実に正しい出し方で出せるような仕組みや啓発方法を確立する。ナッジを利用した収集ボックスの利用等、市民が積極的に正しいごみ出しがしたくなるような仕組みを作りたい。 |
想定する実証実験内容(詳細) |
# 求める解決策1の方向性 # 求める解決策2の方向性 |
実証実験成功後の発展性 |
プラスチック資源での不適物の検知が成功した場合は、不燃ごみ及び可燃ごみでの採用も検討する。 |
提案企業に求める専門性 | ・電池類(特にリチウムイオン電池)や充電式小型家電(電子タバコ、モバイルバッテリー等)に関する知識。 ・検知機器や不適物を取り除くツールに関する知識。 ・ナッジや心理学を活用した行動変容の専門知識。 |
プロジェクトの進め方打合せ方法 | ・基本的な打合せについては、対面・オンラインどちらの形式でも可能です。 ・プロジェクト開始の一番初めに一度現状をしっかり理解していただくために、現地を見ていただく機会を作ってほしいです。 |
提供可能なデータ・環境等 | ・収集や中間処理を行ってる委託業者との連携は、本市が行います。 ・不適物の実物の提供ができます。 |
プログラム終了後の本格導入 | 有効だと判断された場合は、翌年度への予算要求を行い、導入を図ります。 |
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