Urban Innovation JAPAN


応募終了

熊本市 中央区まちづくりセンター

誰一人置いていかない!地域コミセンのデジタル化で、地域活動を活性化したい!

採択企業
  • 株式会社ワイズ・リーディング

Point

解決したい課題

地域コミュニティセンターの運営業務の負担軽減により、各校区の町内会などの地域づくり活動の支援に注力し、地域活動を活性化させたい

想定する実証実験

クラウドツールの活用による施設の受付や料金徴収管理、日報月報作成などの日々の業務のデジタル化を実証

Story

伝説の職人エクセルシート!?

熊本市の地域コミュニティセンター(通称コミセン)は、地域の自治会長さんなどシニア世代(高齢者)が主体となって運営されています。

とある日に、コミセンの会計さんに相談に呼ばれると、、、

「前会計が辞められて引き継いだけど、エクセルがどうなっているかわからない・・・。」

見てみると、「#REF! #REF! #REF! 」のオンパレード!IF関数を駆使したその職人エクセルシートは無残にも壊れていました・・・。フォルダを見るとたくさんの(修復済)の文字…。

毎月、利用状況や収支状況を報告するために作られたそのエクセルシートは、毎日の現金管理から集計までこなすスーパーなエクセルシートだったわけですが、職人芸すぎて引き継ぐのも至難の業になっているわけです。まさに一子相伝、門外不出。

会計さんからの「どこのコミセン運営者も困ってるんじゃないか?(シニアの)私たちみんなが使える入力フォーマットを作ってほしい!」という切なる願いがそこにはありました。

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業務改善が地域の活性化に!

コミセンは、熊本市内に75ヶ所、小学校区単位で存在しています。

コミセンでは、さまざまな地域活動が行われていて、自治会の会議に使ったり、子ども食堂を開催したり、じいちゃんばあちゃんの健康体操教室があっていたりと。また、自主事業として夏祭りや文化活動の発表会など地域住民の交流の場の創出なども行っています。

とあるコミセンでは健康マージャンが大人気で自主財源確保につながる取り組みとなっています。本当は、こうした自主財源の取り組みから地域づくり活動の支援を行ってほしいのですが、どこも運営費でカツカツとなり、そうした投資にお金が回っていないのが現状です。

さまざまな地域づくりの活動が行われているコミセンにおいて、指定管理者である運営主体(地域)にも自主事業や地域団体との共催事業の実施、地域住民の活動の成果の発表の場の提供など、地域づくり活動の支援をお願いしているところなのですが、日々のこざこざした(こまごました)業務から解放されず、活発な自主事業の展開はなかなか難しい…。

業務改善により運営主体の負担を最小化し、地域づくり活動支援業務に振り向けることで、地域の活性化に直接的につながっていくと考えています。

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町内会にデジタル化の兆し

新型コロナウイルス感染症の出現で、地域活動がほとんどできないような状況となり、地域活動の拠点であるコミセンも重症化リスクの高い高齢者の利用率が高いため閉鎖せざるを得ない状況です。

毎週あっていた趣味活動の時間がなくなる…、毎週通っていた健康体操がなくなる…、いつものおしゃべりの時間もなくなる…。

でも、新しい動きも始まりました!コミセン予約申し込みにLINE公式アカウントを活用してみようといった動きや、PTAによるZoomを活用したオンライン会議の実施など、今置かれた環境の中で地域活動をどのように継続するか模索し続ける地域がたくさんあります。

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(左)向山校区のコミセンでのLINEを使ったオンライン会議の様子
(右)LINEでの予約申し込みイメージ

地域のDX推進は、新しい地域の形を作る挑戦の第一歩

熊本市では、2017年から市内17ヶ所に地域まちづくりセンター(通称まちセン)を設置しました。まちセンには地域担当職員を配置し、より地域のみなさまと近い立場で、地域の課題を一緒に汗をかいて解決すべく、日々取り組んでいます。

地域の力だけでは解決できなかった課題も地域担当職員と地域が一緒に取り組むことで解決につながることも多くなってきています。

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しかし、現在は新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、コミセンも閉鎖され、地域住民同士の交流はもとより、地域担当職員も地域とつながる機会が激減しました。

この現状をどうしていけばよいのか?今後も地域活動をこれまで通り、いや、それ以上にやっていくためには、地域のDX推進が必要不可欠と考えました。コロナでピンチの今こそ、地域活動に新しい風を吹き込むチャンスと捉え、地域とともに取り組んでいきたいと考えています。

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(写真)地域と一緒に楽しみながらまちづくりに取り組んでいます!

今回のコミセン運営業務のデジタル化はその第一歩です。多くの地域住民が使うコミセンをデジタル化することで、その便利さに触れてもらい、地域のDX推進につなげていきたい…!

例えば、自治会の会議やサロン活動をオンラインで行ったり、自治会の会計管理をクラウド化したり、回覧板をSNSで回しだしたり、自治会費をスマホ決済で集金しだしたり…。

これまで会議の案内ひとつでも20人くらいに電話したりFAXしたりしていたものが、LINEグループへのメッセージ一つで済むようになるかもしれません。負担が大きいと敬遠されていた自治会役員の担い手不足の問題も、会議がオンライン化され現役世代が引き受けてくれるようになるかもしれません。

大規模災害時の地域内での情報共有も瞬時に行うことができるようになり、防災力の強化につながるかもしれません。

全国には自治会だけでも約30万もの団体があります。それらの団体運営もまたアナログな管理を行っていることと考えられます。そうした“地域”というフィールドは “ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる” というDXの概念をより実感できる場所になるのではないでしょうか。

しかしながら、行政だけで考えた仕様ありきでの構築では「利用されるシステム・利用者ファーストのシステム」にはつながりません。仕様の策定から開発まで、私たちも一緒に汗をかき、伴走しながら開発を進める「ともに考え、ともにつくる」システム開発を通じ、実証実験の中でヒアリングや顧客検証を行うことによって、より顧客ニーズに即した喜ばれるシステム構築につながっていくものと信じています。

こうして作り上げられたシステムは、実績とともに横展開しやすいものになると考えています。

最後に

私たち行政だけでは解決できない課題を一緒に解決に向けて取り組んでいただける企業の方のご応募をお待ちしております。熊本はおいしい食べ物がたくさんありますよ!

集合写真
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Vision

実現したい未来

市民にデジタル化し体験してもらうことで地域のDX推進を加速させたい
町内会などに所属していない若い世代にもコミセンを使ってもらい、多様な人たちが交流する場をつくりたい

得られるもの

本市の全区の地域コミュニティセンターへの横展開

Outline

背景 ・つながりをつくるための住民主体の地域活動 を推進するため、拠点施設として市内に75の地域コミュニティセンター(通称コミセン)が整備されています。
・住民による自治会活動や健康体操などの地域づくり活動を推進する施設としての位置づけから、身近で使いやすい施設とするため、施設の管理運営を各校区の町内会や老人会などの地域団体等の役員が参画する地域コミュニティセンター運営委員会に指定管理者制度を使って委託しています。
・指定管理料と利用料金により運営され、運営主体による経営効率化や自主事業、貸館事業などから得られた収益は地域の活動等へ還元される仕組みを導入しています。
・しかしながら、多くのコミセンではアナログな管理方法による事務負担などから、地域づくり活動の拠点たる自主事業が十分に行われておらず、今回の業務改善をきっかけに地域活動の活性化につなげていきたいと考えています。 もちろん、業務改善がすぐに地域活動の活性化につながるかわかりませんが、少しでも地域の人たちが活動しやすい環境を作っていくことが必要だと感じています。
課題(詳細) ①コミセンの予約は営業時間内の電話または現地での直接予約
→利用者・管理者双方にとって負担。また現役世代においては、日中のやりとりは負担となっている。
②予約状況も紙台帳管理
→予約時の確認作業が負担になっているほか、利用者側は電話しないと空き状況が確認できない。
③収納事務の煩雑さ
→事前予約時における前納金処理や、減額・免除処理など特殊な現金処理も負担となっている。
④料金収納や日次月次報告のための収支管理も、さまざまな関数が含まれるエクセルで管理されており、管理人業務の属人化につながっている。
→バックアップ不足によるPCトラブルの危険性や引継ぎが困難になっている現状
⑤その他、勤怠管理や予実管理も紙台帳管理で行っているコミセンもあり、エクセル管理の場合も業務が属人化。
⑥管理人や運営委員会において、主体的な自主事業の企画・実施のための時間が確保できず地域づくり活動支援が停滞
求める解決策 想定される解決策の例示をするが、そのほかの策でも可
・オンラインで予約状況の把握から予約申込できるツールの導入・検証
※必要に応じてID付与なども検討。ソーシャルログインなどシームレスな申込方法についても検討を行いたい。
・蓄積された情報から施設の利用状況や利用団体の属性などの分析、日次月次報告書の出力ができるツールの導入・検証
・施設管理のおける収支管理ツールの導入・検証
・勤怠管理・利用料収入や運営に係る経費の予実管理ツールの導入・検証
想定する実証実験内容(詳細) ・市内1箇所をモデル校区として、1カ月間程度での実証実験を行い、コミセンの受付等のデジタル化を行い、効果検証を行う。
・地域住民に利用してもらい、住民からのニーズ調査も実施し次年度以降の検証材料を集める
実証実験成功後の発展性 ・本市の他の地域コミセンへの導入を進める
・本市その他の施設での応用の可能性を検討
・他自治体への展開
提案企業に求める専門性 ・高齢世代でも使いやすいシステム及びUIの構築ができる企業
・ICTの知見が深く様々なクラウドサービスの比較提案ができる企業
・コミセン運営等の行政における業務フローの改善提案ができる企業
・これからの公共施設の活用について、当課と一緒に考えていただける企業
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン会議可。現場視察可
提供可能なデータ・環境等 ・各業務の業務フロー
・各申請書の様式など必要とされる資料
・これまでの各コミセンの決算推移や自主事業開催状況
プログラム終了後の本格導入 実証実験後その効果検証を行い予算化の検討を行う

選考基準・スケジュール・よくある質問など

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