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山口県 田布施町 企画財政課デジタル推進室・社会教育課

歴史ある町内駅伝大会をDXしよう!運営ノウハウが継承できる持続可能な大会にし、いつまでもたすきをつなげたい!

Point

解決したい課題

本町では開催回数58回に及ぶ、子どもから大人まで参加する町内駅伝を行っているが、その記録集計及び彰状印刷等を表計算のマクロ機能を利用して実施している。しかし、そのマクロ機能の管理ができる人材が乏しく、コース変更やその他の変更に対応に困難が生じている。

想定する実証実験

計測用チップを利用した、記録集計の電子化、および、各中継所運営スタッフの人員削減の可否について検証したい。

Story

伝統ある大会の存続をかけて

田布施町では合併10周年記念として、昭和41年に、それまで町内の各地区で行われていた駅伝大会が下地となって、第1回町内一周駅伝競走大会を開催しました。その由来から、まさに町内の各地区を通過し、町内を一周する本駅伝大会は、町内が一体となる大会として、町民から親しまれており、今日まで開催されている町の伝統ある大会です。

スタートの様子

町内駅伝大会は、小学生から、中学生、高校生そして、一般まで幅広く多くの参加があります。
その大会運営にあたっては、町の陸上競技連盟や大会運営の役員となる人たちで実行委員会をつくり、大会スタッフの調整や大会当日の流れ、物品の調達などについて、前年よりもより良い大会にしようと意見を交わし合い、議論しながら進めています。

個人的なことですが、私も役員として実行委員会へ参加したことがあり、委員の方々の熱い話し合いを目にし、次世代へ本大会の運営を繋げていくことが町の伝統的な大会を守るうえでも必要かつ、重要だと感じます。
しかし、熱い思いとは裏腹に町内でも高齢化が進むにつれ、大会回数を重ねるごとに人も当然の様に年をとり、運営スタッフなどの平均年齢も上がっており、大会運営に必要な人員の確保が困難になってきています。

大会運営の課題

現在の大会運営における課題となっているのは、次に挙げる点です。

① 駅伝大会の記録集計システムの管理運営
駅伝大会の記録集計は、表計算ソフトのマクロ機能を利用して構成されており、記録の集計及び、賞状印刷等を管理することができるシステムとなっています。
しかし、昨今の技術的な流れもあり、徐々にマクロ機能を管理できるスタッフ(町職員も含む)が減少してきており、コース変更や区間数の変更などの大会運営の大きな変更が生じた際には、システムの設定変更に支障をきたしています。また、表計算ソフトのバージョンアップによる機能変更等にも対応が難しくなっています。
今の駅伝大会の記録集計システムでは管理できなくそのうち使えなくなり、大会の運営そのものに重大な影響をうける恐れが生じています。

② 記録係2人による陸上記録用ストップウォッチで通過ランナーの記録測定
各中継所の通過タイムと順位を、人手により記録しています。

〇 誤差があり、修正や集計に手間が・・・
通過タイムを陸上記録用ストップウォッチにより手動操作による計測を行っているため、ストップウォッチで記録した打刻数と出場チーム数が一致しない。手書きで紙に通過した順に記録しているが、通過順のゼッケン番号表が、正と副で合っていない。など記録の集計で誤差が生じたりすることもあります。
この場合は正副の記録した結果を見直し、記録で間違っている箇所があればその場で修正します。しかし、修正も人が行っており、最終的に修正の結果をシステムに反映させ記録確定まで時間がかかり、測定した記録の発表などの遅延など、大会の進行スケジュールに影響しており、運営そのものに支障をきたしています。

〇 人手はかかるが、人手が足りない・・・
各中継所に配置される大会スタッフは6-11人。現在は6区間で大会実施しているのですが、運営スタッフ全体約140名で、中継所だけでも約60名が必要な状態です。
・通過タイムの記録を陸上記録用ストップウォッチにより手動操作での計測にスタッフが、正・副2人
・通過した順にゼッケン番号を紙に手書きで記録するスタッフが、正・副2人
誤差が生じないためにはスタッフの増員を行いたいのですが、現状の中継所のスタッフの配置すら厳しい状況なので、これ以上のスタッフの増員は困難な状況です。

表計算ソフトに替わる使いやすい記録集計システムを

2つの課題で共通する要因は、これまでの大会を支えてきた記録集計の表計算ソフトによるシステムです。
私も町職員として、町の伝統行事の1つでもある、この町内駅伝競走大会の運営という名の襷(たすき)をこれからも継続して未来へ繋げていくためには、誰が担当になっても変わらない、大会運営が毎年安定して行えるシステム作りが重要だと感じました。
駅伝ではないですが、昨今人気となってきているマラソン大会などでは、ランナーの靴または、ゼッケンに計測用のチップを装着し、電子的な計測が行われています。駅伝でも同じように、計測チップなどの導入により、記録集計システムが今よりも簡略化されることで、各中継所に配置する大会スタッフが少ない人数でも運営できると思われます。
また、手動による計測ではなく、電子的な計測にすることで、記録の測定におけるミスが減り、ミスが減ることで測定した記録の発表など大会の進行スケジュールに影響を及ぼすことなく、安定的な大会運営を毎年行うことができる可能性を感じています。

しかし、運営の簡略には新たなシステムが必要であり、導入には予算がかかります。地方で行う誰でもが参加できる住民参加型の地域が一体となるローカルな大会であるため、毎年安定して大会運営でき、将来にわたって継続できるような費用となることを理想としています。

次世代にたすきを繋ぐために

私たちは、駅伝大会の運営としては素人ですが、長年開催を継続し、町の伝統的な行事となった大会を、これまで受け継いできた襷として、これからも次世代へ繋げていきたいという熱い思いは持っています。
田布施町町内駅伝競走大会は、今年の開催で第58回目を迎え、もう少しで60回、人で言えば還暦を迎えます。これを継続し、70回、80回、90回、そして100回と未来へつながる大会づくりを目指しています。しかし、今のままでは、100回に到達する前に駅伝大会そのものが運営できなくなることが危惧されています。これをこのままとせずに、デジタルの力でなんとかしたいという強く思っています。

ぜひ、私たちと一緒に未来へつなぐ襷作りにチャレンジしてみませんか?

田布施町 企画財政課デジタル推進室・社会教育課
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Vision

実現したい未来

駅伝大会のノウハウが特定の職員に依存することなく継承できるようにすることで、町が一つになれる貴重な機会でもある大会を、できるだけ長く続けていきたい。

得られるもの

実証を通じて、数百人規模の小さなランニングイベントをコスト・ミニマムで実施できるシステムを開発し、同規模の大会の需要に応える。

Outline

実証支援金:最大50万円

1件(1課題)あたり50万円(税込み)上限

背景 本町では開催回数58回に及ぶ、子どもから大人まで参加する町内駅伝を行っているが、その記録集計及び彰状印刷等を表計算のマクロ機能を利用して実施している。しかし、そのマクロ機能の管理ができる人材が乏しく、コース変更などの対応に困難が生じている。
また、庁内のガイドラインではマクロ機能はノウハウの継承が難しいことから、今後は使用を控えることとしている。
課題(詳細) ・コース変更が生じた際、現場の職員ではマクロ設定の変更ができない。
・大会スタッフの高齢化が進み、年々中継所運営のための人員確保が困難になっている。
・陸上記録用ストップウォッチによる手動操作による計測のため、誤差が生じやすく、修正に手間が掛かり、大会運営に支障をきたしている。
求める解決策 ・記録を集計・管理するシステムを表計算マクロではなく、専用もしくは汎用的なシステムを導入し、現場職員でも管理・運用できるようにする。
・計測用チップ等を使用した計測の導入により、正確で迅速な計測を実現するとともに、各中継所運営の人員削減を図りたい。
想定する実証実験内容(詳細) 新しい計測方法・運用体制で大会を実施し、計測結果・運用コスト(費用や配置人数など)などについてこれまでの計測方法・運用体制と比較し、その有用性を検証する。
実証実験成功後の発展性 近隣市町も同様のエクセルのマクロ機能を活用して、記録集計を行っているように聞いている。中小自治体内で開催される、業務委託まで行わない同様の大会では活用の可能性があると思われる。
提案企業に求める専門性 駅伝を含む種々のランニング大会で計測・運営について知見がある。
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン打合せ可、必要に応じて現地視察・下見
提供可能なデータ・環境等 これまでの大会の記録等、及び集計マクロ
プログラム終了後の本格導入 開発されたシステムの費用対効果で導入の検討が可能と考えている。

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