Urban Innovation JAPAN


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姫路市 観光交流局 観光文化部 文化国際課

定型処理にかかる事務負担を減らしたい!後援・補助金事務補助システムの実証開発

Point

解決したい課題

文化芸術事業会場費補助金・後援の事務処理が多大な負担となっている。作業の効率化を図りたい。

想定する実証実験

現行作業の分析と効率化のためのツールの試作。試用と検証を繰り返し、最適なツールを開発する。

Story

集合写真

姫路の文化芸術事業を応援したい

みなさんは「後援」という制度を知っていますか?チラシやプログラム、はたまた看板などで「後援 〇〇市」という文字を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

姫路市の後援制度には、2つの大きな役割があります。
1つは、「姫路市が応援しています」という目印になること。
もう1つは、後援を受けることによって、市の施設使用料が減額になることです(後援減免といいます)。

後援を受けて市の施設で文化芸術事業を行う方は、施設の使用申し込みの際に「後援承認書」を提示すれば、会場と附属設備の使用料が3割安くなります。

後援制度を通して、姫路市では「事業のPR」と「運営費」、2つの面から文化芸術事業を応援してきました。しかしある日、文化国際課を揺るがす衝撃的なニュースが飛び込んできました。

後援減免がなくなる・・・

平成31年3月末で、全ての市の施設から後援減免がなくなることになったのです。後援減免がなくなれば、後援制度は、2つの重要な役割のうちの1つを失うことになります。

後援減免がなくなっても、姫路市の文化芸術事業を運営費の面からも応援していきたい・・・文化国際課では補助金制度を作り、これからも姫路市の文化芸術事業を応援していくことになりました。

新制度「文化芸術事業会場費補助金」はじまる

こうして平成31年4月1日、新しく「文化芸術事業会場費補助金」がスタート、たくさんの書類をひたすら真面目にチェックする日々がはじまりました。

後援減免では市の施設使用料を申し込み時に3割減額していましたが、「文化芸術事業会場費補助金」では、

①事業実施前に「交付申請書」を提出する
②補助額に変更があった場合、「変更申請書」を提出する(変更がなければ③へ)
③事業実施後、「請求書」を提出する

という3段階を経なければ補助を受けることができません。

また後援制度は、後援減免はなくなりましたが、もう1つの「事業のPR」という大切な役割が残っています。

その結果私たち職員は、後援と補助金、2つの制度の事務処理をしなければならなくなったのです。しかも補助金は申請から支払いまで全部で3段階、事務負担は5倍以上に膨れ上がりました。

申請用紙の例その2

地味な試行錯誤の毎日

補助金を支払うということは公金を支出するということであり、透明性を確保しなければなりません。
必然的に申請書など提出書類の記載方法は、後援減免の時と比べて厳格になりました。制度を知らない市民の方もまだまだ多く、提出いただいた書類も記載誤りがあることがほとんどです。

月初めには施設の使用申し込みをされてからそのまま来庁される方が多く、ひっきりなしに窓口対応をしなければならない日も。
窓口に来られた方にはその場で書類をチェックして修正をしていただき、郵送で申請書を提出された方にはお手紙をつけて修正依頼を出す。
まるで千本ノック状態・・・

申請用紙の例その1

もう1つの課題

加えて、私たちにはもう1つ課題がありました。

姫路市では、平均すると年間約700件の後援申請を受理していました。今年度は、平成30年度中の後援減免を受けた事業も半分近くあったため、補助金の申請件数は300件程度で収まる見込みです。
しかし、来年度には後援減免を適用された事業が完全になくなるため、補助金の申請は倍増する見通しです。

補助金申請が増加のグラフ

そして私たち職員は、いつまでも同じ所属にいることはできません。また、担当者が不在の時であっても同じ対応ができなければなりません。
これから補助金の細かい注意事項を他の職員に引き継いでいかないといけないのか・・・いつかはこの大きな事務負担を他の職員に渡すことになるのか・・・と悩みはじめた時目についたのが、この「アーバンイノベーションジャパン」事業でした。

効率的な勝負を目指して

書類の不備チェック、台帳の入力、統計データの作成・・・文化国際課に限らず、どこの組織でも毎日の定型的な事務処理を抱えています。
今回、アーバンイノベーションジャパンにこの課題を提出しようと思ったのは、スタートアップの方々が持つ最新の技術を定型的な事務処理に活用することができれば、市役所全体から定型処理に費やす事務時間を減らすことができるのではないかと考えたからです。

大量の申請用紙
世界で最も有名な犬、スヌーピーは言います。「配られたカードで勝負するっきゃないのさ・・・それがどういう意味であれ。」

私たちは今まで、後援・補助金事務に対して「ただひたすら真面目にチェックする」というカード1枚で戦いを続けてきました。しかし時間は限りあるもの。その勝負も現在苦戦を強いられており、今後ずっと続けていくわけにはいきません。

配られなければ作ればいい。一緒に新しいカードを作り、効率的な勝負を実現してみませんか?
みなさまのご応募をお待ちしております。

集合写真
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Vision

実現したい未来

一部の事務処理を自動化することで、正確性・安定性を維持しながら処理速度の向上と費用縮減を達成したい。

得られるもの

同様の課題を抱える他課・他都市への技術の水平展開。

Outline

背景 姫路市では、市の後援を受けている事業を市施設で開催する場合、施設使用料を3割減額していた(後援減免)。
平成31年3月末で後援減免が廃止となり、新たに「文化芸術事業会場費補助金」制度を開始した。結果、後援と補助金の2つの事務を処理しなければならなくなった。
課題(詳細) ・後援と補助金の両方を処理しなければならず、また補助金は処理が煩雑であるため事務負担が5倍以上に膨らんでいる。
・補助金申請から支払までに、作成するデータが多い(文書管理システム、財務会計システム、補助金申請台帳(エクセル)、宛名シール(ワード)、統計資料)。
・補助金の制度は始まったばかりであるため、提出された書類に記載ミスが多い。
・来年度は申請件数が増加することが見込まれている(年700件程度)。
求める解決策 案1)電子申請による自動化
(1)申請用紙を電子化し、市民がネット上で申請内容を記入。記載誤りは、入力の時点でチェック
(2)入力したものを印刷し、押印後、市役所へ提出
(3)職員がチェックし、必要があれば修正
(4)内容をもとに補助金申請台帳、宛名シール、統計等のデータを作成
2度目の申請は、必要箇所のみ変更することで、市民の手間を省くことを目指すような、電子申請への動機づけのアイデアもいただきたい。

案2)OCRを用いた自動化
(1)市民から提出された申請書類を、文字認識技術等を用いてデータ化
(2)申請内容を補助金のルールに沿って機械的に判定し、記載誤りの有無をチェック
(3)判定した内容を職員がチェックし、必要があれば修正
(4)判定した内容をもとに補助金申請台帳、宛名シール、統計等のデータを作成
上記は一例であるため、これにとらわれず民間ならではの柔軟な発想で省力化、効率化できる仕組みを提案していただきたい。

付加的・発展的な要素 定型的な事務処理に汎用性の高いものにすれば、他の組織への普及の余地あり。
想定する実証実験内容(詳細) 文化国際課にて、実際の窓口・事務処理で運用し実証実験を行う。
求めるスタートアップ像 先進的なIT技術に広く専門的な知識を有する企業で、柔軟な発想で行政では思いつかない事務の省力化・効率化・費用縮減を提案できる企業。
スタートアップに求める条件 事務の省力化、効率化、費用縮減効果が最大となる仕組みを提案すること。
文化国際課での打ち合わせが可能であること。また、文化国際課と密にコミュニケーションを取ること。
取りまとめ役(窓口役)を1名設けること。
提供可能なデータ・環境等 ・後援・補助金申請様式
・後援・補助金申請台帳
・実際の申請書類
プログラム終了後の本格導入

今年度アーバンイノベーション事業を通じて設計・検証を行い、以降本格導入するかどうかを検討する。

本課題は、「Urban Innovation JAPAN “for 姫路市”」の課題です。実施自治体により、募集要項が変わりますのでご注意ください。詳しくは「募集要項」をご確認ください。

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