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健康政策課
豊中版ACP普及啓発ツールを市民とともに開発したい! ~『もしも』のために考えてほしい医療やケアのこと~
- 採択企業
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- 株式会社omniheal/おうちの診療所
Point
解決したい課題
・ACPに関する認知度が低い。
・若い世代(40-60歳代)のターゲット層に効果的な啓発ができていない
想定する実証実験
・「豊中市版ACP普及啓発ツール」を開発する。
・市民のツールや仕組みに参加するモチベーションアップの方法や組み合わせの検討
Story
ACPって何?
皆さんは「ACP」や「人生会議」を耳にしたことはありますか?耳馴染みがない人が多いのではないでしょうか。
ACPとは、アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning )の略です。ある書物では、「ACPとは、患者自身が自分の価値観を認識し、今後の人生についてどう生きたいかを、患者が主体となって、その家族や近しい人、医療・福祉・ケアの担い手と共に考えるプロセスのことです。」と定義しています。平成30年(2018年)に厚生労働省は、ACP等についての普及啓発を行うために、より国民にわかりやすくするため、ACPを「人生会議」と名付けました。
日本の未来は多死社会=豊中市も同じこと
ACP等の普及啓発が行われている背景には、「多死社会」があります。わが国において、団塊の世代が後期高齢者となる2025年はもうそこまでやってきています。それに続き、団塊ジュニア世代が65歳以上となる2040年は「多死社会」となることが予測されます。そしてこれは、豊中市でも同じ状態になることが予測されます。
こちらは、豊中市の死亡者数をまとめたグラフです。平成18年と平成30年を比較すると死亡者数は約30%増、80歳以上の死亡者は約2倍、100歳以上になると約4倍に増えています。
上記のグラフは、平成30年(2018年)に死亡した方がどこで死亡したか、死亡場所別割合を示したものです。豊中市民の特徴は、病院で死亡する割合が大阪府民と比べると低く、老人ホームや自宅で死亡する割合が高くなっています。厚労省は、平成29年(2017年)3月にそれぞれの都道府県に対して地域医療構想を策定するよう指示しました。4つの機能分化(高度急性期・急性期・回復期・慢性期)に必要な病床数を割り出したため、今後、病床を増やすことがなく限りがあります。希望する場所で死ぬためにも準備が必要になるのかもしれません。
なぜ、ACPが必要なの?
では、なぜACPが必要になるのでしょうか。それは、人が人生最終段階において、必ずしも意識があり、本人の意思を確認して決められるとは限らないからです。なぜなら、人生最終段階の医療・ケアについて、約70%の人が、本人の意識がない時に選択を迫られているというデータがあるからです。 だからこそ、あなたが望んだ人生最終段階における医療・ケアを受けやすくするためにはACPへの取組みが必要です。
みんなで考え、話し合い、伝えるACP
では、どのようにACPを進めていけばよいのでしょうか?その過程は、「考える」「話し合う」「伝える」というプロセスを繰り返すことです。
Step1:自分の人生において大切にしたいこと・大切にしていることを考えてみましょう。
Step2:人生最終段階で自分自身が受けたい医療・ケアや受けたくない医療・ケアについて身近な人たちと話してみましょう。
Step3:考えた内容や話し合った内容をもとに、もしもの時に備えて伝えましょう。
また、希望や思いは、時間の経過やその時の健康状態によって変化していくものです。一度だけではなく、何度も繰り返し「考え」、「話し合い」、「伝える」ことが大切です。
40-60代の市民にACPを伝えていきたい
これまで市民向けの出前講座など地道な取り組みを続けてきました。参加した方からは「もっと早く聞きたかった」「子どもにも知ってほしい」と好評の声はあるものの、参加者数は1回に10人程度です。多くの方は70代以上で葬儀や相続の話は子どもにしたことがあっても、医療の話はしたことがない方が大半です。特に40-60代の人生最終段階の医療・ケアはまだまだ先のことと考えている人たちに対して、コネクションがなく有効なアプローチが見いだせていません。
多くの人たちにACPの内容を伝えるならば動画配信なども一つの手段かもしれません。一方で、これまでの取り組みから、何度も対話を繰り返す中で価値観や判断基準が明確になっていくことが多いように感じています。
40-60代の人たちへの効果的なアプローチや対話のデザインを強みとする事業者の方たちと一緒に「豊中市版ACP普及啓発ツール」を製作し、より良いACP啓発の場を作っていきたいと想っています。
そして、自分らしく生き抜くために
人は、人生の中で日々多くのことを選択して自分の道を歩んでいます。人生最終段階になると選択することがより増え、時には時間のない中で選択を迫られることもあるでしょう。自分らしく生き抜くためには、自分の人生についてじっくりと考える時間が必要です。自分の人生を最期まで自分で決めることが、自分らしく生き抜くことと言えるのではないでしょうか。
豊中市では、市民のみなさまが自分らしく自分の人生を生き抜くためのサポートをするためにACPに取り組むきっかけとなるツールを開発したいと考えています。将来の多死社会において、市民のみなさまが幸せな人生最期を迎えられるように一緒に取り組んでいただけませんか?ご応募お待ちしています。
Vision
実現したい未来
・誰もが住み慣れた自宅や地域で自分らしく暮らせるまち豊中をめざす。
・受けたい医療・ケアを考え・話し合い・伝えて、自分らしい人生を最期まで生き抜くことができる。
・自分の人生設計に基づいて、最適な健康対策をはじめライフプランを誰でも簡単に考えられる環境。
得られるもの
・増え続ける高齢者をターゲットとした葬儀や相続などのエンディング業界の新たなサービス開発につながる
・「豊中市版ACP普及啓発ツール」に協力企業名を記載することで企業イメージが向上する。
・ACPのテストや市民にインタビューするためのフィールドと機会、およびそこで取得したACPに関するデータ
Outline
背景 | 団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となる2040年にはわが国の高齢化率は35%に達すると予想されており、「多死社会」の到来が示唆されています。 |
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課題(詳細) | 人生最終段階に受けたい医療やケア、受けたくない医療やケアについて、気軽に身近な人たちと話し合える環境にある人が少ない。 |
求める解決策 | 人生最終段階における受けたい医療やケア、あるいは受けたくない医療やケアを家族や親しい人と話し合うためのツールを開発する。 (例えば、カードゲームやボードゲーム、アプリ、テレビゲームなど、家族や身近な人たちとが楽しみながら人生最終段階の医療やケアを話し合えるツール) |
想定する実証実験内容(詳細) | ・市民へのインタビューを通じて、ACPをしたいと思う理由や逆に阻害要因を分析、特定する。 ・看取りなどを経験した方を集め、話し合いの中からツール開発に必要なキーワードを掘り起こす。 ・本実証を行う上で必要なツールの形態(WEB/ネイティブアプリ、カードゲーム、ACPマニュアル本など)を特定する。 ・上記で収集したキーワードをもとにツールを開発する。 |
実証実験成功後の発展性 | ・ツールを市民に周知するとともに、ツールを活用して市民講座や退職前研修などの機会をとらえ、啓発活動に取り組む。 |
提案企業に求める専門性 | ・ツールを開発するノウハウ ・ツールを作成するための場づくり |
プロジェクトの進め方打合せ方法 | ・対面 ・オンライン |
提供可能なデータ・環境等 | ・出前講座を受講した方々のアンケート集計 |
プログラム終了後の本格導入 | 実証実験の結果をもとに事業として予算化を検討します。 |
選考基準・スケジュール・よくある質問など
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