Urban Innovation JAPAN


残り14

締 切

兵庫県農業改良課、豊岡農業改良普及センター

有機農産物をもっと消費者へ!生産データの見える化で流通促進!

Point

解決したい課題

有機農産物の共同出荷グループ内の生産・出荷情報共有化により出荷販売に係る事務を効率化し、実需者との商談促進、消費者とのマッチングにつなげる。

想定する実証実験

有機農業者グループと連携し、グループ員の生産量や出荷量等データを簡易な操作で共有できるシステムなどによる出荷販売に係る事務効率化を検証する。

Story

人と環境にやさしい環境創造型農業の取組を進めています

 兵庫県では平成4年度から土づくりや減農薬など地球環境や生物多様性などに配慮した、人と環境にやさしい環境創造型農業を提唱して推進してきました。
 30年余りの取組を経て、環境創造型農業や環境創造型農業の一つである有機農業への取組面積は、それぞれ3倍以上に増加しました。
 特に豊岡市を中心とする但馬地域で取り組まれている「コウノトリ育む農法」は生物多様性など自然環境に配慮した農法として、全国的にも有名です。

近年の情勢:世界的にも農業分野での環境への配慮はますます必要になっています

 アメリカやEUでは、農業分野の脱炭素化等を目指す戦略等が策定され、農業分野の脱炭素化に取り組むことによる地球温暖化防止への対応が進められています。
 日本でも農林水産省が「みどりの食料システム戦略」を2021年5月に策定し、2050年までに有機農業の取組面積を全耕地面積の25%まで拡大するなどの目標が掲げられています。
 しかし、兵庫県での有機農業等の取組面積の伸びは鈍化しています。

取組推進の課題:流通が非効率で出荷量を増やすことが難しくなっています

 有機農業等の取組が拡大しない理由としては、生産面では土づくりや施肥、除草などに手間が掛かる栽培方式となる一方で、収穫量が減少するという面があります。また、流通面では、兵庫県では生産者や品目ごとの生産量が少なく、流通が非効率で物流コストが上がり、価格が必要以上に上がってしまう面があります。
 有機農業等のさらなる拡大のため、兵庫県では新たな担い手の確保対策に取り組んでいますが、物流コストを下げるための流通の効率化を進めることも課題です。
 流通効率化のためには、品目あたりの出荷量を増やす必要があります。しかし、有機農産物等の生産は労力がかかることから個人で出荷量を増やすことは難しいため、グループによる共同出荷に取り組む事例も出てきています。
 この場合、グループ員の生産量や出荷可能時期や出荷サイズなどの情報共有が必要なほか、出荷後の納品書や請求書の作成や、グループ員の出荷状況の把握も必要です。
 これらの出荷に係る事務が繁雑であり、一部のグループ員の事務負担が大きく、販路の拡大や生産拡大のボトルネックとなっています。


↑収穫した有機ニンジン

豊岡での現在の取り組み:共同出荷でフリーのクラウドサービスを活用中です

 先進地である豊岡市では、有機農業等によるお米や大豆の他、野菜栽培にも取り組まれています。しかし、県内他地域と同様に、生産者ごとのロットが少ない、どこの誰が、どのぐらいの産物をいつ出荷できるかという情報が見えない状況で、流通の非効率化が問題です。
 一部の有機農業生産者グループでは、フリーのクラウドサービスを使って情報を集約し、出荷先やグループ員との調整をしている事例がありますが、専用のシステムではないため、出荷販売に係る事務にかかる多くの部分がアナログな対応として残っており、とりまとめを行うグループ員の事務負担の軽減につながっていません。
 これらの負担が大きいため、生産に向けるための時間が減ったり、新たな取引先の開拓ができない状況です。


↑有機ニンジンのほ場

解決に向けた意気込み:兵庫県の有機農産物をもっと消費者へ!

 ボトルネックとなっている出荷販売に係る事務の軽減について、システムや仕組みの開発や導入を行っていただき、兵庫県の有機農産物が、さらに消費者のもとへ届くように共に取り組んでいただきたいです。よろしくお願いします。

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Vision

実現したい未来

農業の様々なデータの利活用ができる環境を整備し、出荷販売に係る事務等、流通経費の低コスト化を進め、有機農産物の生産拡大、ファン作りを促進する。

得られるもの

有機農業が盛んな地域の生産者グループから開発したシステム等へのフィードバック。他地域で共同出荷に取り組むグループでのサービス導入につながる。

Outline

実証支援金:最大50万円

1課題あたり補助率1/2以内、最大50万円(税込み)
(例:総事業費70万円の場合、35万円の補助
   総事業費200万円の場合、50万円の補助
※支払いのタイミングは、実証事業が完了し、事業実績報告書の検査完了後になります。

ひょうごTECHイノベーションプロジェクト企業向けオンライン説明会

開催日時:


各課題の担当課とのQAセッションができる貴重な機会となっておりますので、ぜひご参加ください♪
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本事業についてのお問い合わせは事務局から回答いたしますので、担当課や関係先に直接メール・お電話等でご連絡いただかないようお願いします。

背景

兵庫県は有機農業を含む環境創造型農業の推進に力を入れており、県内には、豊岡市や丹波市など有機農業の取組が盛んな地域が多い。
 県内の有機農産物の生産者の多くは少量多品目生産となっており、個人での出荷販売の対応が主であり、非効率な流通となっている。
効率的な流通のためには品目あたりの出荷ロットを一定量確保する必要がある。このため、グループ化して共同出荷に取り組む事例も出てきている。
 ただし、共同出荷の場合、グループ員の生産量や出荷可能時期や出荷サイズなどの情報共有、出荷後の納品書・請求書の作成、グループ員の出荷状況の把握等が必要となり、これらの出荷に係る煩雑な事務が、販路拡大や生産拡大のボトルネックとなっている。
 有機農業生産者グループによっては、グループの一員がフリーのクラウドを使って情報を集約し、出荷先やグループ員との調整をしている事例があるが、一部の生産者の労力や能力に頼っている状況である。
 今後、県内の有機農産物の流通拡大のためには、実需者、消費者とのマッチング、さらに流通ロットを拡大して共同出荷による大手実需者との契約推進も行っていく必要があり、そのためにも、ボトルネックとなっている、グループ内での簡易な操作での生産・出荷情報の共有システムの導入による出荷販売に係る事務の効率化が必要である。

課題(詳細)

 有機農産物生産者グループでの共同出荷に取り組む場合、グループ員の生産量や出荷可能時期や出荷サイズなどの情報共有が必要である。また、出荷後の納品書や請求書の作成や、グループ員の出荷状況の把握も必要である。
 現在、このような情報について、効率的な情報共有のためのシステムがなく、LINEでのやりとりがメインとなっている。
 この出荷に係る事務が繁雑で、グループ代表者の事務負担が大きく、販路の拡大や生産拡大のボトルネックとなっているため、流通の効率化に向けた実証に取り組みたい。

求める解決策

 共同出荷に取り組む有機農産物生産者の出荷販売に係る事務の省力化、流通経費の低コスト化ができるように簡易な操作でグループ員の①誰が、②いつ、③どのサイズの農産物を、④どれだけの量出荷できるか、という情報を一元的に入力・管理でき、併せて、請求書や納品書の作成やグループ員の出荷状況の把握できるシステムや仕組みが欲しい。
 このシステムや仕組みの開発・カスタマイズ・導入により出荷販売に係る事務の効率化が図られ、生産拡大や実需者との商談や消費者とのマッチングの促進につながる。
 上記の効率化の効果が出た場合、農業関係の多種多様なデータと連携につなげるためのデータ管理や蓄積方法を検討も視野に入れる。 

想定する実証実験内容(詳細)

出荷販売に係る事務に課題をもつ有機農産物生産者と連携を図りながら、
・簡易な操作で、グループ員が生産量や出荷可能量・サイズ等の入力
・入力された出荷に関する情報の一元管理
・入力情報に基づき実需者への出荷振り分け
・振り分け内容のグループ員への通知
・通知に基づき出荷、出荷情報の入力
・納品書・請求書の作成支援
が行えるシステムや仕組みの開発・カスタマイズ・運用により、生産者が使いやすく、出荷販売に係る事務が効率化できる出荷情報共有化のシステムについて検証したい。

実証実験成功後の発展性 出荷情報共有化のシステムの開発により、
・県内で同じように共同出荷に取り組む生産者グループでのシステム
導入推進
・ボトルネックである出荷販売に係る事務の効率化により、生産拡大・流通促進
・産地情報の見える化により、実需者との商談促進
・出荷情報活用・公表により、実需者や消費者とのマッチングの仕組みづくり

 さらにこれを皮切りに、農業関係の様々なデータを利活用した取り組みを増やしていく。

提案企業に求める専門性 ・情報共有のシステム開発の知見
・農産物流通に関する知識
・生産データの集積に関する仕組み、システムや知見
・作業効率化に関する専門的な知見
・その他農業関係のデータとの連携に関する知見
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン会議対応可能
提供可能なデータ・環境等 出荷販売に係る事務に課題を持つ有機農業等の生産者の紹介
プログラム終了後の本格導入 ・有用性が高ければ、本格導入を検討する
・有機農産物の流通関係のデータを皮切りに、農業関係の様々なデータの新たな利活用やビジネスモデルを検討する

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