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名古屋市 千種区役所福祉課
ひとり暮らし高齢者の孤独死を減らしたい!早期異常発見ツールの実証
Point
解決したい課題
高齢者の孤立死防止策として、地域のネットワークの協力のもと、見守りを行っているが、異常に気づかず発見が遅れるケースが多い。
想定する実証実験
過去の高齢者の孤独死の実例などから、高齢者の発見を一刻でも早くできるような仕組みを構築し、異常の早期発見・対応につなげる。
Story
一人暮らしのおじいちゃん、おばあちゃん、あなたのまわりにもいませんか?
私たち千種区役所福祉課は高齢者の生活支援を行っている部署です。そんな我々が携わっている業務の中に高齢者の見守りという仕事があります。見守りを取り巻く状況から説明します。
内閣府が公開した「令和3年版高齢社会白書」によると、65歳以上の一人暮らしの男女は増加傾向にあります。1980年には男性19万人、女性69万人の合計88万人だったものが、平成27年(2015年)には男性192万人、女性400万人の合計592万人に増加し、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、令和3年以降もさらに上昇することを見込んでいます。名古屋市では、高齢化率は約25%前後で推移していますが、高齢者の数は年々増加傾向にあります。
高齢者の増加に伴って、高齢者の一人暮らしについても、近年問題として浮かび上がってきています。
高齢者が一人暮らしをするうえで、どのようなリスクがあるでしょうか。
- 犯罪などに巻き込まれやすくなる。
- 身近に相談できる人がいないために、一人暮らしのために振り込め詐欺にあったり、悪質な訪問販売の被害にあったりする可能性が高まる。
- 病気の進行に気がつけない
- 誰とも話していない生活が続けば認知症や介護度が進んでいたとしても、本人に自覚がないため気づくことができない
- そして、孤独死。
確かに、万一亡くなっても誰にも気づかれないことや、助けを求めたくても声が届くところに人がいないことがあります。
死因不明の急性死や事故で亡くなった人の検案、解剖を行っている東京都監察医務院が公表しているデータによると、東京23区内における一人暮らしで65歳以上の人の自宅での死亡者数は、令和元28(2019)年に3,936人となっています。しかし、孤独死は避けられないことなのでしょうか。
これまでの見守り活動は限界!?
こうした状況を受けて、名古屋市でもこれまで民生委員・児童委員、高齢者見守り登録事業者(新聞配達店や介護事業所など)、老人クラブ、いきいき支援センター、区役所など多様な主体による、訪問や安否確認等の見守り活動を行ってきました。
しかしながら、屋外からの異常発見にも限界があり、家の内で異変があっても気づくことができません。迅速に対応するためにも異変がもっと早く気づけないかと考えています。
さらに、高齢者の見守り支援事業の実績を見ると、市の高齢者数は増えているのに、訪問や電話等での確認は横ばいとなっており、将来的には今行っている見守りだけでは限界がくることが予想されます。
住宅確保の問題解決にもつなげたい
現在、単身高齢者で家を借りるのは若い人に比べて難しい状況です。若い方と比べて足腰が弱くなってくる高齢者は、段差につまずいたり階段から落ちてしまったりと、部屋の中での事故が危惧されます。万が一の際に、1人暮らしの高齢者だと発見が遅れる可能性もあります。もし孤独死となると住んでいた部屋は「事故物件」として扱われるため、貸主も単身高齢者に貸すことをためらってしまうと聞きます。
新しい見守りの手法が確立できれば、住宅確保にも大きな助けとなるのではないかと考えています。
企業の皆さんと一緒に、新しい見守りのカタチをつくりたい!
こうした背景のなか、よりよい見守りの形として、人の手を介さず見守りができないかということ、市や区に依存しない形で新たな見守りネットワークを構築出来ないかと考えています。
人の手を介さない見守りの中で、私たちが考えた仮説が、「家の内の異変がわかるのは電気、ガス、水道の利用状況ではないか」ということでした。日頃の利用状況や異変時の利用状況などから異変発見の早期に発見することができないかと考えています。
ガスや水道、電気のスマートメーターがよいのか、その他のセンターなど、さらに良い形での実証実験のアイデアがよいのか、ぜひご提案いただれば嬉しいです。
そして、新たな見守りネットワークの構築です。現状のような情報が区役所に集約される形が必ずしもベストかがわかりません。区役所も24時間開いているわけではないですし、職員がいつでも駆けつけられるわけでもありません。そこで、うまく地域で情報共有しながら、助け合うことができる仕組みができないかと考えています。
安心して暮らせる社会にむけて、皆様の力を貸してください。
Vision
実現したい未来
区内での孤独死ゼロ
得られるもの
新たな見守りモデルの検証
Outline
背景 | 日本では少子高齢化が進み、一人暮らしの高齢者が増加している。それに伴い、孤独死の数も増加傾向にあるのが現状である。 名古屋市では高齢者の孤立死防止策として、地域におけるネットワークを作ってい見守りを行ってきた。 普段から接点のあるケアマネージャーや民生委員、児童委員はもちろんのこと、新聞配達や宅配業者によるポストの郵便物や新聞の確認、地域の人たちからの室内の電気やベランダの洗濯物に関する不自然な状況など、異常を発見した場合には、区役所やいきいき支援センターを窓口にご連絡いただいて、救助につなげている。 |
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課題(詳細) | ただし、屋外からのみでは気づきにくく、気づくまでに日数もかかっており、孤立死防止のためには、一刻も早い発見が重要となっている。 |
求める解決策 |
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想定する実証実験内容(詳細) |
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実証実験成功後の発展性 | 新たな見守り手法ができれば他の区への展開も検討可能 |
提案企業に求める専門性 | センサーやスマートメーター等で取得したからデータの分析、異常検知のノウハウ |
プロジェクトの進め方打合せ方法 | オンライン会議も対応可 |
提供可能なデータ・環境等 | 地域の見守りネットワークの協力 市民へ実証協力の声掛け |
プログラム終了後の本格導入 | 実証実験で結果が認められた時は、千種区または全市展開を見据えて、本庁を含めて予算を要求することになります。 |
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