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神戸市 水道局 計画調整課

水道法改正や脱プラで話題!「水道水」をみんなが飲む時代を創りたい!

要点 Point

解決したい課題

水道水の飲用利用に対する不安感を払拭し、安全で環境にやさしい水道水の飲用利用の啓発をしたい。

想定する実証実験

水道水の利用促進につながるようなツールや画期的な広報により、市民の方の行動変容につながるかを検証する。

実現したい未来

水道水を身近で便利なもの、環境にやさしいものと認識して飲んでもらうことで、将来にわたって品質の高い水道水が提供できること。

得られるもの

脱プラスチックの事例として、企業イメージが向上する。他都市も同様の課題を抱えているため、水平展開が可能。

物語 Story

集合写真

ショック!「水道水? 生水やから飲まへんなあ」

みなさんは、水を飲む習慣はありますか?
体内の水分が不足すると、健康上のさまざまなリスクが引き起こされると言われています。熱中症や脳梗塞、心筋梗塞など・・・。スポーツドリンクは糖分や塩分の摂り過ぎになってしまうため、ただの「水」をこまめに飲んでいただくことがおすすめです。

・・・と、そこまで知っている方の中でも、ミネラルウォーターやウォーターサーバーで水を飲んでいる、という方は多いです。

飲み水についての調査 (内閣府 世論調査報告書 平成20年6月調査)

水道法では、水道水の水質基準項目が51項目定められています。
一方で、ミネラルウォーターに適用される食品衛生法での基準項目は26項目。

実は、水道水の方が厳しい基準で検査され、家庭に届けられているのです。
神戸市水道局では、この51項目の基準項目に加え、農薬などを含めた水質管理目標設定項目などを合わせ、必要に応じて200項目以上の検査をしています。

そのような厳しい検査を経た水道水を、蛇口をひねるだけで飲めるように日々お届けするのが水道局の仕事。安心して飲んでいただくことが職員としては本望ですが、先日、このような言葉をお聞きしました。
「水道水? 生水やから飲まへんなあ」

正直、ショックでした。

なぜ、水道水にはこのようなイメージが付いてしまったのでしょうか?

考えられる原因は次の3つです。
(1)ひと昔前の水道水のイメージが抜けていない。
(2)消毒に使っている塩素の匂いが苦手な方が多い。
(3)ミネラルウォーターやウォーターサーバーの商品広告が多い。

(1)については、「昔はカビくさいにおいがした」というお声を伺うことがあります。その印象が、親から子へ、孫へと引き継がれて、「水道水はまずい、飲んではいけない」と思って育ってきた方もいるようです。最近は、高度浄水処理や水源保全の取組みにより、昔よりもかなり美味しくなっているはずです。

(2)は、レモンを入れたり、一晩置いていただいたりすることで塩素をほとんど抜くことができるので、簡単に対策ができます。

(3)は、行政の宣伝力ではどうしても太刀打ちできないように思われます。市販のお水はおしゃれで、美容や健康にも良くて、エコフレンドリーなイメージが定着しています。

でも、よくよく考えれば水道水だって負けていません。むしろ、人にも地球にもやさしい特徴を数多く持っているのですが、水道局だけでその魅力を周知することには限界があると感じています。

そこで、水道水の良さに共感する方を増やし、もっとみなさんに水道水を利用する(特に飲む)習慣をつけていただきたい、というのが今回の課題です。

水道水は環境にも家計にもやさしい!

水道水は、前述したとおり厳しい水質基準で安全性が確かめられているのはもちろん、以下のような少し意外な特長もあります。

水道水の特長その1:水道水は家計にやさしい

神戸の水道水の値段は500mlあたり0.06円。1日1本500mlペットボトルで水を飲むとすると年間で36,500円かかるところを、水道水ならおよそ22円で済ませることができます。

水道水の特長その2:水道水は環境にやさしい

ボトルに入った水は、製造や運搬、販売、ごみ処理・リサイクルといった工程で大量の二酸化炭素を排出しますが、一方で水道水を飲む場合はその600分の1の排出量で済ませることができます。近年注目を浴びている脱プラスチックの観点からも、もっと水道水は評価されても良いはず。水道水を選ぶことは環境を大切にすることにつながっています。

神戸市水道局の水のイメージ

いかがですか?
水道水のイメージが少し変わってきませんか?

水道水を飲んでいただくことは、市民との重要なコミュニケーション

最近水道法の改正でも話題になりましたが、水道は今重要な時期にあります。

私たちが現在使っている水道施設の多くは、高度経済成長期の時代に整備されました。同時期に大量に整備された設備は、これから大量に更新が必要となってくることを意味しています。

神戸市の排水管の更新需要のグラフ

多額の費用と多くの時間が必要になる一方で、人口減少や節水型機器の普及により、給水収益の減少も避けられません。

財政収支の実績と今後の見通し

水道事業は、税金ではなく水道料金で運営しています。

もちろん、私たちも今まで何もやってこなかった訳ではありません。神戸市ではこれまでに、コスト削減や次世代の負担軽減のためにこれらの取組みを行ってきました。

・テレメータ・テレコントロールシステムによる配水量の集中管理と施設の無人化
・設備のダウンサイジング
・施工の効率が高いポリエチレン管の採用
・管更新のペースアップによる更新時期の平準化
水草を使った水源地カビ臭抑制効果の世界初の発見・研究

などなど。

また、その反対に、収益を増やす=水道水をもっと使っていただくためにやってきたこととしては、産学官連携で「おふろ部 」を運営し入浴の魅力を発信し続けています。

おふろ部のロゴイメージ

また、「Love&Water 」という企画を発信したり、市内全戸配布の広報紙で水道水の魅力を宣伝したりしてきました。

Love&Waterのイメージ

これからも安心・安全な水道を持続していくためには、PR活動により市民との関係を築き、理解を得ながら事業を進めていくことが不可欠になってきています。(実際、全国的にも水道事業のPRの重要性が高まってきています。)

平成30年度に神戸市水道局が取ったアンケート調査によると、「水道水を直接飲む」と回答する方ほど水道に信頼や好感を持ち、事業に理解があるという結果も出ています。

飲む、という行為は、給水量の増加という直接的な効果についてはそれほど大きくないかもしれませんが、最も基本的で、かつ信頼を必要とする行動です。だから、水道水を飲んでいただくことは、市民と水道局との重要なコミュニケーション手段の1つだと考えています。

これからも市民の大事な財産である水道を守っていくために、まずは安心して水道水を飲んでいただきたい。

例えば、マイボトルを持ち歩く習慣をつけてもらう。
水道水が飲める街中の給水スポットを地図上に落とし込む。
蛇口から直接飲んでいただいても、ウォータークーラーを使っていただいても、自宅でお茶やコーヒーを作って飲んでいただいてもかまいません。
色々な方法を、若手揃いの水道広報担当者たちと一緒に考えていただければと思います。

人の行動を変えるお手伝いをしていただける事業者さまや、環境問題に関心が高い事業者さま。全国の水道事業体が真似したくなるような妙案を、神戸から生み出していきませんか?

集合写真

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募集要項 Outline

背景 水道事業は税金ではなく水道料金で運営を行っていますが、高度経済成長期に整備した水道管が経年化し、更新費用が増大していっている一方、人口減少社会や節水型製品の普及により料金収入は減少しています。将来的に必要な費用が水道料金で賄えなくなる可能性があります。
課題 水道水に漠然とした不安を抱える市民は多く、そうした層は市販のミネラルウォーターやウォーターサーバーをわざわざ購入して飲んでいます。水道水を選んでいただくことで、環境にも家計にもやさしく、水道事業を継続させるための収益につながるばかりでなく、水道管内の滞留を防いで水質を維持することにもなるため、できるだけ水道水を利用していただきたい。
求める解決策 水道水を飲用としての利用を啓発でき、かつ、水道水が身近で安価であり、環境にやさしいと認識していただける仕組の構築。
また、熱中症対策としての利用を促進する仕組みの構築。
たとえば、水道水を無料ないし有料で飲める場所をマップ上に可視化したツール等の製作など。
その他、既存の枠に囚われない、柔軟な解決策を広く募集。
付加的・発展的な要素 単発ではなく継続したシステムの構築、もしくは広く普及するシステムの構築。
お風呂などの生活用水の使用量を増やす仕組も加えて欲しい。
想定する実証実験内容 水道水の利用促進につながるようなツールや画期的な広報により、実際に市民の方の行動変容につながるかどうかを検証する。
求めるスタートアップ像 多角的な視点から水道水の飲用利用について考慮できる企業。SDGsに関心のある企業。
スタートアップに求める条件 スタートアップ側が複数人で作業、打ち合わせを行う場合は、窓口役を一人設けること。
ただし、遠方の場合は随時オンラインでの打ち合わせも可。
提供可能なデータ・環境等 水道局の収支がわかる資料、平成30年度のネットアンケート調査、令和元年「Love&Water」写真展でのアンケート結果
プログラム終了後の本格導入 実証実験において、効果的な広報であると判断できた場合、令和3年度以降に本格導入を検討

お申し込み Application

締切:2019年12月5日(木)

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