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安城市 社会福祉課

働く能力のある生活困窮者をサポート!新しい視点の就労マッチングの実証

Point

解決したい課題

職を失った、就職できない、就職しても継続できないなどで生活に困窮した人に、行政の手が行き届ききらない。

想定する実証実験

生活困窮者就活支援マッチングサイトの作成や職業紹介事業を実施し、マッチングが可能か実証する。

Story

相談に来てくれた人にしかサポートを届けられない

あなたは、現在の日本において「経済的に困窮していて、生活を維持することができない人」が何人いるか知っていますか?………………実は行政も正確に把握できていないのです。

私たち社会福祉課では「生活保護の利用人数」は把握しています。しかし、実際に生活保護が必要な方のうち2割程度しか利用していないという研究があり、それが正しいとすれば8割程度の方が“生活保護を利用する資格がある”のに利用していないことになります。

なぜこんなに少ないのかといえば、生活保護は申請しなければ利用できないからです。行政に頼らず頑張っている人を、私たちは支援できていません。「困った人からの相談を受ける」という待ちの姿勢だけでは、潜在的な生活困窮者をサポートすることはできず、本質的な問題解決になっていないという課題を抱えています。

当面の生活費を稼ぐ」と「相談者が本当にやりたいこと」のバランスを取ることは難しい

ここで、少し視点を変えます。私たち社会福祉課は、これまで生活保護を利用している方の最低限度の生活を保障するとともに、その方たちが自分の力で生活していけるように援助してきました。加えて、生活保護を利用する前の生活困窮者の相談にのり、就労を支援してきました。

しかし、短期間のうちに退職してしまう人がいます。後日事情を聞くと、多くの場合「仕事を始めたが、新しい環境になじめなかった」「思っていた仕事と違った」といった理由から退職していました。

私たちは生活基盤を整えることを最優先に考えています。そのため「相談者が本当にやりたいことはなにか」ということよりも「当面の生活費を稼ぐことができるか」を重視する傾向にあることは否めません。モチベーション高く仕事を続けるための就労支援や、働く意欲があるのにさまざまな事情で働くことができない方たちへの取り組みには、改善の余地があると思います。

生活困窮者向けの就労マッチングサービス

「相談に来てくれた人にしかサポートを届けられない」「就労支援の視点が短期的になりがち」。この2つの課題を解決するためには、従来の方法を強化する方針ではなく、新たな仕組みが必要だと考えました。それが「生活困窮者向けの就労マッチングサービス」です。「生活困窮者向けの転職エージェント」と言ってもいいでしょう。仕事をしたくても働けない方と、働き手がほしい雇用主をマッチングするサービスをイメージしています。

これにより、働く意欲と、働く能力がある人は、その人にふさわしい仕事を見つけることができ、今よりも収入が増え、生活水準の向上が見込めるのでないかと考えています。

〇対象者

就労意欲、働く能力のある生活困窮者(20代~50代)を想定しています。

生活困窮者を3つのカテゴリーに分類すると、

  1. 生活保護を受給している人
  2. 生活保護が必要な生活水準だが、生活保護を受給していない人
  3. 生活保護が不要な生活水準だが、生活に困っている人

となります。

メインターゲットは②と③です。なぜなら、生活保護を利用する前に生活の立て直しを図ることが今回の目的だからです。ただし、生活保護受給者であっても、就労意欲が高い方は本サービスの対象とします。

前述したとおり、生活保護の補足率は2割程度で、生活保護が必要な生活水準にも関わらず生活保護を受けていない方が8割程度存在することになります。安城市で把握している数字から計算すると、約3,000名が生活保護から漏れていることになります。このうち、働くことができる年齢を20代~50代と想定すると、安城市の年齢人口では約50%が該当するため、約1,500人が②の層となります。さらに、生活保護を利用できる水準ではなくても、生活に困っている方(③の層)も大勢いると考えています。

マッチングサービス継続のための課題

一般的な転職エージェントの収益構造は、

収益=求職者の年収(※1)×マッチングサービスの紹介料(※2)×マッチング数(※3)

となっていますが、それぞれの因子に関して課題があります。

※1 求職者が生活困窮者であるため、年収自体が少ないと想定されます。そこで、求職者の年収アップに向けた取り組みが必要です。求職者のスキルアップや資格取得を支援する制度(ハローワークの職業訓練や総合支援資金の一時生活再建費など)の活用も考える必要があります。

※2 紹介料の相場は30%程度。ただし、求人を出す会社にとってはコストとなるため、サービス運営会社と雇用主の利益バランスが重要です。

※3 マッチング数が増えるほど、収益も増加します。規模が拡大(サービスの利用者や求人会社の増加)により、収益は増えます

とくにサービス初期段階はサービスの認知度が低いため、利用者が少なく、 収益が出づらいと考えています。 そこで、市役所が広報活動を全面的に支援することで認知度を高めます。また、生活困窮者の状況や、福祉現場の生の声を運営会社へ情報提供し、サービスの運営に反映させられるように協力します。

また、マッチングサービスの利用後、初任給が支給されるまでに数ヶ月かかる場合もあり、生活困窮度合いを考慮する必要があります。

すぐに収入が必要な状態の方は、就労開始までのスピードが大切であるため「即採用」が可能な求人が必要だと考えています。また、場合によっては、貸付金制度の活用や生活保護の開始を検討し、生活基盤を整えつつ本サービスを利用する方法もあります。

一人でも多くの住民の健康や生活を守るために

私たち社会福祉課の仕事は、「住民の健康や生活を守ること」です。今回の課題解決のテーマに選んだのは「生活困窮者の生活水準を上げること」ですが、これを解決するためには、さまざまな方面からの取り組みが必要です。なぜなら、貧困問題は、様々な要因が複雑に絡み合っているからです。

一筋縄ではいかないことも多いですし、解決には多くの時間がかかります。取り組みに対する効果が見えづらい状況が続く可能性もあります。しかし、だからこそ「自分たちが社会を良くする」という熱い想いを持って、長期的に向き合っていかなければなりません。

私たちは、生活に困っていた人たちが新しい生活に向けて、自分自身で道を切り開いていく姿を応援したいと考えています。ぜひ一緒にチャレンジしてくれるスタートアップの皆さんの応募をお待ちしています。

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Vision

実現したい未来

「働きたい人みんなが自分に合った仕事が見つかり働ける社会」「雇用主が求める人材の確保がいつでもできる社会」の実現。

得られるもの

全国の自治体でも同様の問題を抱えていると考えられるため、成功した場合は全国規模での展開が見込める。

Outline

背景 生活困窮者の就労支援を行う際に求職者や雇用主のニーズを把握することよりも、早期の就労が期待できる仕事(工場勤務や警備業など)を紹介することが多い。しかし、就労が長続きせずに辞めてしまうケースがある。
また、生活保護制度をはじめ各種支援制度は、相手からの相談から始める。そのため、生活に困窮していても、生活相談に来ていない人には支援をすることができていない。
課題(詳細) 働きたくても仕事がない、仕事が長続きしない、働いていても生活に十分な収入が得られない、などの事情に、貯金やモチベーションの低下などが加わると、誰でも生活困窮に陥ってしまう可能性がある。働く意欲と能力がある人が、自分にふさわしい仕事を見つけることができる仕組みがあれば、生活が困窮することを防げる可能性が増す。
求める解決策 働きたいと思っている潜在的な生活困窮者と、雇用主とをマッチングする仕組みをつくりたい。
想定する実証実験内容(詳細) 対象:就労意欲、働く能力のある安城市民で生活に困窮している人(20代から50代を想定)
※特に生活保護が必要な生活水準であるが生活保護を受けていない人と生活保護が不要な生活水準であるが生活に困っている人をメインターゲットとする。

実証実験内容:
・生活困窮者向けの転職エージェントをイメージし、仕事をしたくても働けない人と働き手がほしい雇用主をマッチングするシステムを構築する
・既に生活相談をしている人や相談窓口に来られる人だけでなく、生活に困窮しているが、まだ相談には至っていない人にも周知する方法を検討し、サービスの認知度を向上させる
・サービスの登録者数、サービスを利用し面接を行った人数を評価基準とする
実証実験成功後の発展性 生活困窮者の自立支援の取り組みは全国的に行われているため、実証実験が成功すれば、全国の自治体への展開が期待できる。
また、利用者数=市場規模×シェア率とすると、生活困窮者向けの職業紹介事業は競合が少なく、これから市場を開拓するものと想定するため、早期に取り組むことで市場拡大とシェアを獲得できる見込みがある。
提案企業に求める専門性 ・職業紹介事業に関する知識や経験
・求職者と雇用主が求める条件をマッチングさせるためのシステムに関する知見
プロジェクトの進め方打合せ方法 週1回程度の打ち合わせ(オンライン会議も対応可能)
提供可能なデータ・環境等 求職者と雇用主をマッチングさせるうえで必要な経歴等の情報については、利用者の同意が得られたものに限り提供が可能。ただし、社会福祉課との面談歴がある方に限る。
プログラム終了後の本格導入 効果が認められれば来年度以降の予算化を検討する。

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