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上下水道部下水整備課

下水道の新規工事、図面から設計書までの“数量拾い”を自動化したい!

実証支援金:最大50万円

実証にかかる実証プロジェクト経費の支払
1件(1課題)あたり50万円(税込み)上限

Story

どうしたら、下水道の新規工事の図面から必要な数量を正確に拾い、設計書作成の負担を減らす第一歩を踏み出せるだろうか?

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上下水道部下水整備課

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課題詳細・想定する実証内容

課題の背景

課題背景

【課題サマリー】

豊川市の下水整備課では、下水道の新規整備工事の発注にあたり、図面から必要な数字を一つひとつ拾い、数量計算書と設計書を作成しています。発注は年度初めに集中するため、4〜5月は限られた人数で15〜20本の工事を一気に処理しなければなりません。
時間がかかっている「数量拾い」に特化することで、手の届く形で自動化できないかと考えています。

[参考リンク:下水道整備の状況(豊川市): https://www.city.toyokawa.lg.jp/soshiki/jogesuido/gesuiseibi/2/1/1/1/605.html]

【年度初めに集中する「発注ラッシュ」】

下水道工事は単年度で完了させることが原則で、十分な工期(約10か月)を確保するため、発注は年度初めに集中します。4月は人事異動で着任したばかりの職員も交えながら、一気に設計書を仕上げなければなりません。このため、4~5月で数十万円分の時間外手当が発生します。
また、育児休業などで急に欠員が出ると、一人分の仕事が増えることがあり、体制には常に余裕を持っておきたいという事情もあります。

年度初めに集中する「発注ラッシュ」

【汎用AIで届かなかった「あと一歩」の精度】

担当者は、数字を拾う作業を省力化したいという思いから、GeminiやClaudeなどの汎用生成AIで図面の読み取りを自ら試してきました。しかし図面を画像として読み取る方式のため、「3」と「8」の区別がつかない、回転した数字に弱いといった課題があり、満足のいく結果は得られませんでした。
一方で、図面自体はベクターデータで作成されており、この情報を正確に取り出せれば、画像認識とは違うアプローチが成り立つのではないかと考えています。

【標準化された下水道だからこそ、自動化の足掛かりになる】

建設業の就業者数は1997年の685万人をピークに、2024年には477万人(ピーク時から約3割減)まで減少しており、図面から数量を拾う積算の業務も、人手に頼り続けることが難しくなっています。
一方で、下水道は全国一律の基準のもとで整備されており、管やマンホールの形も自治体を問わず似通っています。豊川市の業務内容も他の自治体と大きく変わらず、標準的な形に当てはめやすいため、道路や水道と比べてもAIや自動化との相性が良い分野と担当者は考えています。

現在の業務フローと課題

▶前提となる関係者の役割:
  • 下水整備課:市が計画的に進める下水道の新規整備工事の設計・発注を担当
  • 土木コンサルタント:市から設計業務を受託し、図面(設計図書)を作成
▶現在の業務フロー:
  1. 【計画・設計の委託】
    市が新たに下水道を整備する計画を立て、設計を土木コンサルタントに委託します。
  2. 【図面の受領】
    土木コンサルタントが図面まで作成し、市はCADデータで受け取ります。紙に印刷して確認することもあります。図面はCAD製図基準に沿って作られ、文字は手書きではなくPC入力ですが、図面によって数値の位置が微妙に異なったり、「深さ」と「地盤高」の列の並びが逆になっていたりします。 現在の業務フローと課題
  3. 【数量拾い・数量計算書の作成】
    職員が図面から必要な数字を一つひとつ拾い、Excelの「数量計算書」にまとめます。慣れていない職員だと、1本あたり1〜2週間かかります。
  4. 【チェック】
    別の職員が、工事として成立するかを確認する技術面のチェックと、数字に間違いがないかを確認するチェックを行います。
  5. 【設計書の作成・発注】
    数量計算書をもとに、積算システム(CSVの取り込みに対応)で金額を算出して設計書を作成し、発注します。 現在の業務フローと課題
▶課題の所在:
③の数量拾いに手作業が集中しており、④の数字のチェックにも手間がかかっています。
判断を伴わない「拾って転記する」作業に多くの時間が割かれ、工事の計画や調整など、職員が本来注力したい仕事に手が回りにくくなっています。

対象業務の規模

  • 対象工事:市が計画的に実施する下水道の新規整備工事(年間約10億円、15〜20本程度)
  • 体制:新規工事の担当は5人
  • 繁忙期:4〜5月に集中(工期を十分確保するため、発注が年度初めに偏る)
  • 工事1本当たりの量:図面10枚程度、数量計算書の項目は10程度
  • 所要時間:1本あたり、慣れていない職員で1〜2週間
  • 時間外勤務:繁忙期の時間外勤務を手当に換算すると、4〜5月分で数十万円、年間でもおおむね100万〜200万円程度(例:1人あたり約30時間×3人で約100時間、平均単価は1時間あたり約4,000円)
  • 使用ツール:積算システム(CSV取り込みに対応)、Excel、CADソフト(Jw_cad/ フリーソフト)
  • 図面の形式:CADデータで受領。CAD製図基準に沿って作成されており、手書き文字はない

※老朽化した管の更新工事は、工種が多様なため今回の対象外です。
[リンク:下水道用設計標準図・製図基準(日本下水道事業団) https://www.jswa.go.jp/denshi/file/ZH004-00-18-A_R01.pdf]

変えたいポイント

【現状】
  • 図面の数字を人が一つずつ拾い、数量計算書に入力している
  • 転記ミスが起こり得るため、別の職員が数字の間違いをチェックしている
  • 汎用AIでは「3」と「8」の取り違えなどが起こり、実務に使えなかった
【想定する解決イメージ】
  • 【最優先】図面から必要な数字を取り出し、積算システムに取り込める形式(CSVなど)で出力できる
  • 拾った数字の確からしさが分かり、数字のチェックにかかる手間も減る
  • 図面ごとの表記の違いにも対応できる
プロジェクトのゴール

実証の成功指標

【達成したい成果】
  • 実証対象の図面から、必要な数量を拾い出し、積算システムに取り込める形式で出力できること
  • 職員が数量拾いにかけている時間が、従来より短くなる見通しが立つこと
  • 誤りの可能性がある箇所を示すなどにより、数字のチェックの手間を減らせる見通しが立つこと
【さらに目指したい姿】
  • 実務で全数を見直さなくて済む水準の精度で数字を拾えること
  • 図面の受領から積算システムへの入力まで、ほぼ自動で進むこと
  • 年度初めの時間外勤務が減り、早期発注につながること

※実証の段階では、どこまで近づけるか、誤りをどう見分けられるかを確認したいと考えています。具体的な目標値は採択後に協議します。

最終目標

図面から設計書に必要な数量を拾う作業を自動化し、早期発注による十分な工期の確保と、施工品質の向上につなげることです。職員が事業を前に進める仕事に力を注げる状態を目指します。

社会的意義

下水道は全国一律の基準で整備されているため、この取り組みは他の自治体にも共通して役立つ可能性があります。
早期発注によって十分な工期が確保できれば、施工品質の向上にもつながり、市民が使う下水道の安心にも貢献します。また、自治体の技術職が限られた人数で業務を続けるための一つの道筋にもなります。

想定する実証内容

検証したいこと

以下の3点を検証したいと考えています。すべてを一つの実証で網羅する必要はなく、提案内容に応じて協議します。

  1. 【最優先】図面から必要な数量を正確に拾い、積算システムに取り込める形式で出力できるか(図面ごとの表記の違いにも対応できるか)
  2. 【あわせて検証】誤りの可能性がある箇所を示すなどにより、職員の数字チェックの手間を減らせるか
  3. 【加点ポイント】上水・道路など、ほかの分野の図面へ展開する際の考え方(分野ごとに図面が大きく異なるため、どう対応するか)

実証の5W1H

When(期間)
2027年3月〜8月ごろを想定。年度初め(4〜5月)は実際の設計業務が最も忙しくなる時期のため、実証の方向性のすり合わせや準備は3月までに行います。そして、4〜6月に職員の負担が小さい形で何度か試行を繰り返し、7月ごろまでに一定の結果を得られることが望ましいと考えています。
Where(場所)
豊川市役所 下水整備課(オンラインでの実施を基本とします)。最小構成は、図面数本の検証からでも可能です。
Who(対象者)
下水整備課の新規工事担当職員(5人)
What(想定内容)
発注済みの新規整備工事の図面から数量を拾い、数量計算書の項目に沿って、積算システムに取り込める形式で出力する試行。手段・技術は限定しません。なお、入札前の図面は外部に出せないため、検証には発注済み、または過年度の工事の図面を使います。
How(想定する測定方法)
職員が作成済みの数量計算書との突合による正確さ、数量拾いにかかる作業時間の比較、確認作業にかかる手間、操作性のヒアリングなどを想定(詳細は採択後に協議)。

解決策の方向性

【必須条件】
  • 図面から拾った数量を、積算システムに取り込める形式(CSVなど)で出力できること
【理想の内容】
  • 画像認識に頼らず、図面に含まれる文字・数値の情報を直接読み取り、数字の取り違えを避けられること
  • 図面ごとの表記の違い(列の並びなど)に対応できること
  • どの数字をどの根拠から拾ったのか、職員が確認しやすいこと

解決の手段はご提案に委ねますが、例えば以下のような方向性が考えられます。

【例1:図面データの直接抽出型】
図面に含まれる文字・数値の情報を直接読み取り、画像認識の誤りを避けるアプローチ。
【例2:AI読み取り+自動検算型】
AIで図面の構造を読み取り、数値の計算や検算は別の処理で行う。自信のない箇所を確認が必要な箇所として示し、職員の確認を助けるアプローチ。
【例3:段階的な運用設計型】
最初は職員の作業を助ける形(候補の提示や入力の補助など)から始め、精度の向上に合わせて自動化の範囲を広げていくアプローチ。技術だけでなく、日々の業務に合った運用設計を重視する提案も歓迎します。

これ以外のアプローチも歓迎します。
※工事として成立するかの技術面の判断は、これまでどおり職員が行う前提です。

提供可能なリソース

データ

発注済みまたは過年度工事分に限り、実証に必要な範囲で以下のデータを採択後に提供可能です。

  • 新規整備工事の図面(CADデータ)
  • 職員が作成した数量計算書(Excel)
    ※正確さを確認するための比較用として
  • 積算システムへ取り込むインポート用CSV

フィールド

豊川市役所 下水整備課での試行。実際の業務の流れに沿って、数量拾いから積算システムへの取り込みまでを検証できます。

人的リソース

  • 下水整備課の担当者が、図面の見方や数量拾いの流れ、積算システムへの取り込みの方法を説明します
  • 新規工事の担当職員(5人)が、実証の確認作業に協力します(実施できる時間の目安は採択後に協議します)
  • 業務の流れや用語に馴染みのない企業にも、丁寧に説明します

その他

  • 積算システムはCSVの取り込みに対応しています
  • 庁内の情報システムの担当部署との確認が必要な事項は、担当課が窓口となって調整します
その他
留意事項

留意事項

留意事項として以下の点をご確認ください。

【対象は新規整備工事の数量拾い】

老朽化した管の更新工事は工種が多様なため、今回のスコープ外です。工事として成立するかの技術面の判断や、窓口・電話対応も対象外です。

【求める読み取り精度の水準】

最終的には、99.9%の精度が理想ですが、現時点では実現が難しいと認識していますので、まずはAIの抽出結果を職員が確認・確定する運用を想定しています。例えば、AIの読み取りと誤り箇所の提示などを組み合わせるなどして、短時間で正確に数量拾いを完了できる仕組みを目指し、実証でその実現性を検証します。

【実証はインターネット環境で実施】

本プロジェクトでは、庁内のLGWAN環境ではなく、インターネット環境で実証を行います。ただし、実際に導入する際には、LGWAN環境で動かすことが理想です。端末や接続方法は採択後に協議します。

【データの取り扱い】

入札前の設計図面は外部に提供できません。クラウド型AIを利用する場合の可否や取り扱いは、庁内で確認のうえ、採択後に協議します。
なお、設計図書の二次利用については、委託契約上、図面の著作物は市に帰属するため、実証での利用に支障はないと認識しています。

【図面データの形式】

図面はCADデータで受け取っています。使用しているCADソフトはフリーソフトの「Jw_cad」で、実証ではCADデータを提供できます。

【費用対効果】

新規工事だけでは時間外勤務の削減効果が限られるため、導入にあたっては費用対効果が重視されます。実証後の費用感・料金体系や、ほかの分野への展開も含めた提案を歓迎します。

自治体の体制・推進姿勢

カウンターパート

  • 上下水道部 下水整備課(新規整備工事の設計・発注を担当)
  • 商工観光課(Urban Innovation TOYOKAWA の事務局。全体の調整を担当)
  • 設計業務を受託する土木コンサルタント(図面の作成。直接の連携は採択後に協議)

プロジェクトの進め方

  • 募集期間中に、オンラインの企業向け説明会を開催し、担当課から課題を説明し、質問にお答えします
  • 採択後、下水整備課の担当者と定期的に打ち合わせを行います(オンライン可。頻度は採択後に協議)
  • 3月中に実証の方向性をすり合わせ、4~5月の繁忙期は、職員の負担に配慮しながら進めます

担当者に関する特記事項

担当者は、自ら生成AIで業務の省力化を試みてきましたが、一人では限界があり、専門家の知見を借りたいと考えています。AIは手段の一つととらえ、費用面も含めて現実的に検討したいという姿勢です。AIの活用はまだ試行段階にあるため、企業のリードを期待しています。

実証後の発展性

本格導入の道筋

  • 実証の成果と費用対効果を踏まえ、本格導入を検討します(導入を約束するものではありません)
  • 新規工事だけでは時間外勤務の削減効果が限られるため、道路・上水・下水を含む技術職全体での活用を視野に入れています
  • 実証の結果は、庁内の予算の検討に活かしたいと考えています。また、導入時はLGWAN環境で動かすことが理想です

横展開の可能性

  • 上水:年間約80本の工事を発注しており、同じように人員が逼迫しています。下水より図面が複雑で材料も多いため、下水の新規整備での経験を足掛かりに、段階的に広げることが考えられます
  • 道路:図面から設計書に反映するという作業の流れは共通しています
  • 他の自治体の下水道:全国一律の基準のもとで整備されているため、標準的な形で他自治体にも展開しやすい分野です
  • 下水道の新規整備は全国的に普及が進んでいるため、下水に閉じず、複数の分野や自治体で活用できる展開を視野に入れる企業を歓迎します
求める企業像

専門性・技術

以下の技術・経験をお持ちの企業を想定していますが、必ずしもすべてを満たす必要はありません。

【主に想定する技術・経験】
  • 図面(PDF・CAD)からの文字・数値の抽出、図面読み取りAI、AI-OCRの開発経験
  • 積算・数量拾いの自動化、または検算ロジックの構築経験
【あわせて歓迎する経験】
  • 建設・土木分野の図面やデータを扱った経験
  • 上水や道路など、分野の異なる図面に展開した経験
  • 自治体のネットワーク環境(LGWANなど)に対応したサービスの提供経験
  • コストを抑えた提供形態の設計経験

期待する姿勢

  • 現場に足を運び、職員の作業の流れを理解したうえで提案してくださる企業を歓迎します
  • 小さく試して改善を重ねながら、精度と使いやすさを高めていく姿勢を歓迎します
  • 下水道を足掛かりに、上水・道路や他の自治体への展開を見据えた中長期的な関係づくりに関心のある企業をお待ちしています

Urban Innovation TOYOKAWAオンライン課題説明会

開催日時:

豊川市課題説明会2026


【開催概要】
◯ 日時:2026年11月25日(水)13:30〜15:00
◯ 開催方法:Zoomミーティング(※申し込み頂いた方に接続先URLをお知らせします。)
◯ 当日プログラム
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