Urban Innovation JAPAN


応募終了

神戸市 交通局 経営企画課(広報戦略検討プロジェクトチーム)

市バス・地下鉄ホームページのUX/UIを検証したい!大規模リニューアルプロジェクト!

採択企業
株式会社ラナエクストラクティブ

Point

解決したい課題

市バス・地下鉄のホームページの構成やコンテンツの整理・連携、デザインの一新により、利用されるすべてのお客様が便利に感じるサイトを作りたい!

想定する実証実験

求める情報に最短でたどり着くことができるようUX / UIを検証し、かつWEBアクセシビリティを確保した理想的なホームページデザインの構築の検証

Story

1.あらためて見た印象は昔ながらのホームページ

本プロジェクトの担当である私は、今年4月に交通局に異動し、ホームページのリニューアル計画に加わることになりました。これまで、普段利用している市バスの時刻表には日常的にお世話になっているものの、交通局のトップページをまともに見るのはおそらく初めて。そのときの印象は、いわゆる「昔ながらのホームページ」でした。同じ交通事業者である他都市や民間企業のホームページはすごく見やすく使いやすいのに、何が違うのでしょうか…?

ホームページをよくよく見てみると、一番目立つはずのバナーのお知らせ画像はサイズが合っておらず、3分の1ぐらいが見切れている状態。おかしなリンクがあったり、やたらと(外部リンク)の文字が目立ちます…。

さっそく、他都市のホームページも見ながら良いところを真似しようと、慣れないホームページ編集を始めるのですが、これがなかなか難しく、CMSによる仕様の制限も相まって思うようなデザインにできません。

神戸市のホームページは、全体の統一感やアクセシビリティを確保するために共通のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を使ってページ作成を行っており、仕様上の制限の中でホームページを作成する必要があります。 この制限により、例えば、路線図の駅名から直接その駅の時刻表にリンクを貼ることができず、路線図とは別の駅名一覧の文字列にリンクを貼ったり、路線図のページから戻って時刻表を開きなおしたりという、コンテンツ間の横の連携ができず利用者に余計な手間をかけさせている状況となっています。

画像内の駅名がクリックできず、下の一覧から選択する必要がある。

また、事故や災害が起こった際の運行情報は即時更新が必要なため、トップページではなく外部リンクで案内しており、トップページでは確認できない仕組みになっているなど交通事業者のホームページとしては大事なものが欠けている状況となっています。

CMS導入時の作成手順書。一見スタイリッシュには見えますが…

2.2021年、新たな経営計画のスタート!目指すべきは…?

交通局では5年ごとに経営計画を策定しており、今年2021年は新たな経営計画のスタートの年となっています。

経営方針としては、1.安全・安心・信頼の確保、2.快適で質の高いサービスの提供、3.「市民の足」の確保、4.神戸のまちづくりへの貢献、5.安定的な経営基盤の確立。

これら5つの方針に基づき具体的な取り組みを推進するためのプロジェクトチームを立ち上げ、交通局内で組織を横断した検討を進めています。

急速に変化する社会情勢の中で、公共交通を取り巻く環境は大きく変化し続けており、その中でも「市民の足の確保」など公共交通の存在意義や役割を発揮し、必要とされる存在であり続けるためには持続可能な経営基盤を確立しなければなりません。しかし、特に市バスの乗客数は厳しい状況に置かれるなど、経営状態は芳しくありません。

市バス1日平均乗車人員の推移
地下鉄1日平均乗車人員の推移

私たち「広報戦略検討プロジェクトチーム」も経営計画を推進するために集められたプロジェクトチームのひとつです。経営方針の「2.快適で質の高いサービスの提供」を実現するために効果的な広報を戦略的に実行することを目的に、まずは交通局のホームページを何とかしようということになりました。

目指すは誰もが使いやすいホームページの構築、利用者の増加による経営改善です!

神戸市営交通事業 経営計画2025の概念図

3.民間の無料アプリが充実している今、交通事業者がすべき情報発信とは

現在はスマホが普及し、電車やバスの時刻表や乗換案内は、たくさんの人が民間企業が提供する無料の乗換案内アプリを利用されていると思います(私もそのうちのひとり)。

それでは交通事業者のホームページに需要はあるのか?ということになるのですが、実は交通局のページは神戸市のホームページの中でもかなり高いアクセス数があります。

神戸市ホームページのアクセス数。コロナ禍の中でも高いアクセス数を誇る

乗換案内アプリがあるのになぜ?という感じはしますが、色々ご意見を聞いていくと、「事故や災害による遅延情報は大元のホームページを見た方が安心」とか、「アプリはダイヤ改正してすぐは最新の情報が反映していない場合があるので念のため」など。あと、何よりも乗換案内アプリを活用していない世代にとっては頼みの綱となっているようです。

他にも、ホームページにはアプリでは分からないような市バスのエコファミリー制度や地下鉄海岸線の中学生以下無料キャンペーンなどのおトク情報も載っているので、便利でお得に利用していただくためにも公式ホームページの存在は必要だと考えます。

それであればなおさら、利用される方が求める情報を正確かつ効果的に伝えることができる、UX/UIをきちんと検証したホームページにしないといけないと考えました。

4.利用者にとって便利で価値のあるホームページを目指して

正直、ホームページに関しては、何を一番に解決すべきなのかは局内でも悩んでいるところです。

しかし、地域の足としての公共交通を維持するためには、利用者にとって便利で価値のあるホームページをつくり、少しでも利用者増につながるように試行錯誤と改善をしていくほかありません。 今年度から来年度早々にもリニューアルを行いたいと考えており、課題の調査も含めてより良いホームページの構築を一緒に志してくださる企業の方をお待ちしています。一緒に頑張りましょう!

READ MORE

Vision

実現したい未来

必要な情報を的確に提供することでお客様満足度を高め、リピーターや市営交通(市バス・地下鉄)のファンを増やすことにより乗客増につなげたい。

得られるもの

UX/UIの検証結果の応用、それを活かした実際のホームページ構築について横展開を図ることが可能

Outline

背景 神戸市交通局のホームページは、市バスや市営地下鉄の運行情報を取り扱っており、企業が提供する乗換アプリ等のサービスが普及する現状でも非常にアクセス数が多く、高いニーズがある。
時刻表や乗換案内、バスロケーションシステムなど、他の交通事業者のホームページと比較しても一定のコンテンツは揃っているが、市のCMS仕様の制限により、各コンテンツを外部リンクとしていたり、各コンテンツ間でのデータ連携が図れていないことなどにより、民間ホームページに比べて、わかりづらく、使いにくいものとなっている。
市バス・地下鉄の利用者を更に増やしていくためにも、満足度の高い情報提供や沿線情報の積極的な発信が求められている。
課題(詳細) ・市のWEBサイトとのアクセシビリティやデザインの統一性を確保するため導入している市CMSの仕様制限により、WEBサイトの構築・デザインに一定の制限がある。
・そのため、例えば路線図の駅名から時刻表を開くなどのページ間連携が取れず、利用者の手間を増やしている。
・ホームページの更新にはCMSの承認が必要となり反映に時間がかかるため、事故や災害が起こった場合の緊急情報は外部サイトを利用している。そのため交通局のトップページにリアルタイムの運行情報を表示させることができない。
・ダイヤ改正時のデータ更新など情報のアップデートに手間がかかる。
求める解決策 コンテンツ間のデータ連携やデザイン統一、緊急情報の迅速かつ正確な提供、メンテナンスの容易さなど、UX/UIによる検証を行い、その結果に基づく理想的なWEBサイトの構築。
(市CMSとは別のCMSの導入も検討可)
想定する実証実験内容(詳細)

例えば・・・
・ホームページのアクセス数等からのデータ分析に基づき、どのような仕様や機能が利用者の求める情報にいかに早くたどり着けるかの仮説検証
・WEBサイト改善前、改善後の利用者満足度の仮説検証
・他自治体WEBサイトや民間アプリ等を分析し、それらを活用したページ構成の仮説検証
など、幅広く提案を受け付けます。

実証実験成功後の発展性 リニューアルプロジェクトへの参画もしくは関与
他の交通事業者への横展開
提案企業に求める専門性 ・ホームページリニューアルによる利用者の利便性向上を経て市バス・地下鉄の利用者増加となるような仕掛けづくりができる企業
・ホームページの構築・デザインに長けている企業
プロジェクトの進め方打合せ方法 基本、オンラインでの打ち合わせで問題ないが、現状のCMSの課題点等は神戸へ訪問の上確認、協議してほしい。
提供可能なデータ・環境等 アクセス件数やコールセンターの問い合わせ概要など提供可能
プログラム終了後の本格導入 令和3年、もしくは令和4年度にリニューアル実施予定

選考基準・スケジュール・よくある質問など

資料請求・新着課題

地域・社会課題解決に繋がる、
本当の意味での地域創生をともに実現しませんか?

社内で検討されたい方のために、
実績などをまとめた案内をご用意しています
自治体関連のお役に立つ情報や、
新着課題をお届けします