Urban Innovation JAPAN


応募終了

神戸市 消防局 市民研修係

デジタル技術を活用した、若者向けの防災コンテンツを作りたい!

採択企業
株式会社Psychic VR Lab

Point

解決したい課題

市の体験型防災施設(市民防災総合センター)のコンテンツ等を活かして、特に若者の防災意識を高めたい。

想定する実証実験

防災体験学習とAR等の技術の融合や体験学習にゲーム性の要素を持たせるなどのコンテンツを開発し、防災意識が向上するか効果を検証したい。

Story

1  防災への備えに対する鍵は市民の自分ごと意識の向上

近年、日本各地で毎年のように起こる風水害や土砂災害などが発生しています。神戸市でも、平成7年の阪神淡路大震災や平成20年の都賀川の水難事故、平成30年7月豪雨による土砂災害などで、多くの市民が災害被害に遭いました。

災害への備えとしてハード面の整備が重要な事は当然ですが、それに加えて市民一人ひとりの防災意識の向上が重要なカギとなります。防災意識を向上させる一つの手段として、日常から防災訓練等に参加し、災害の恐ろしさを認識し、それに備えることが重要だと考えています。

市民防災総合センターでは、そういった課題を解決すべく、様々な災害を疑似体験してもらえる防災体験学習を提供しています。例えば、起震車による「地震体験」では阪神淡路大震災や南海トラフ巨大地震の揺れを体験できます。

また、模擬的に発生させた強風と時間雨量30ミリの暴風の中を歩行することで避難の困難さを体験できる「暴風雨体験」、浸水被害時の危険を知ってもらえる冠水歩行体験や水圧ドア体験、煙の怖さや避難方法を体験できる「煙、暗闇体験」、屋内消火栓を使った「放水体験」など、実際に体感できる体験型の防災訓練コンテンツがあります。


2 防災訓練に参加する若者の促進

防災意識の向上は、市民一人ひとりが災害を他人ごとと思わず、自分ごととして捉え取り組まなければなりません。それを実現するためには、繰り返しになりますが、より多くの市民の方に防災訓練に参加して頂き、防災意識を高めることが重要です。
そういう意味で、市民防災総合センターの防災体験施設・コンテンツは、座学とは異なる、体で実際に感じることのできる貴重な機会だと考えています。

しかし、市民防災総合センターを利用するのは、防災福祉コミュニティーなど同じ団体が多く、年齢層でみても若者の参加が少ない傾向にあります。

3 若者を防災訓練に取り込む仕掛けが重要

ある研究では、防災訓練に参加する人の意識調査を行ったところ、若い人や単身者ほど防災訓練への参加に対して消極的で、防災の話をする家族ほど防災意識が高いと報告されています。「防災訓練」と聞くと堅苦しく感じて、若者や子育て世代にとって足が向きにくいのかもしれません。

これまでも防災教育に「VR」を導入するなどの取り組みを行ってきましたが、防災訓練に若者や子育て世代を取り込むには、さらに若者や子育て世代が興味を持てる仕掛けが必要だと考えます。

4 体験型防災訓練+αで若者や子育て世代の防災意識を高めたい!

今、自ら体を動かして障害を突破して課題をクリアするシューティングゲームや脱出ゲームなどの体験型アクティビティが若者や子育て世代に人気です。市民防災総合センターにも、地震体験車や暗やみ煙体験などの体験ができる設備や機材がありますが、これに若者と子育て世代に興味を持てる「+α」があれば、きっと若者や子育て世代にも防災意識を高めるきっかけづくりになると考えています。

すでに市民防災総合センターにある体験型コンテンツを活用することを含めて、私たちと一緒に、この「+α」を実現してくれる企業をお待ちしています。

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Vision

実現したい未来

若者を含めた多くの市民の防災意識を高め、誰もが「自分ごと」として命を守る術やそのための備えを行い、市民が安全安心に暮らせるまちにしていきたい。

得られるもの

全国的な課題であり、他自治体への展開が可能。

Outline

背景 日本各地で毎年のようにゲリラ豪雨や台風による大雨、地震などによる災害が発生し激甚化してきており、市民一人一人が災害を他人事と考えずに、災害が起こる前や起こったときにどのように行動するかを「自分ごと」として考えておく必要がある。
市民総合防災センターでは、地震や水害などを疑似体験することでいざというとき命を守る術と備えの重要性を認識してもらうことを目的に、地震体験車による地震体験やVRによる仮想土砂災害体験など様々な災害を想定した防災体験学習を行っている。
課題(詳細) 災害時に命を守る術やその備えは、防災に関心ある一部の市民だけではなく一人一人に必要なことであり、そのため市民防災総合センターでは地震体験など様々な体験を通して学んでもらうことができるが、防災体験学習の利用は防災福祉コミュニティなど毎年同じ団体や一部の企業に限られており、参加者は高齢者など同じ世代に偏っている。

より多くの人に災害に対する備えの重要性を知ってもらうために、多様な世代(特に若い世代)や団体に防災体験学習を利用してもらいたいが、いざ自分の身に降りかかってくるまでは自分には起こらないだろう、自分には関係がないなど、防災、減災への関心は低く、防災訓練への積極的な参加につながっていない。

まずは、「防災へ意識を振り向かせること」、そして「自ら動いて体験してみること」、その体験を通じて「自らの命を守り、自分の近くにいる人たちも守れるようにさせること」を実現させたい。

求める解決策

自分と自分の近くにいる人たちの命を守るため、市民防災総合センターで実施している体験型の防災学習を活用・発展させることを含めて、防災への学習意欲を高められるような、若者も興味を持つコンテンツの開発。

たとえば、体験学習に実際に過去にあった災害や今後発生するおそれのある災害想定にモチーフにし、アバターによる仮想空間での災害体験など、VR、ARの技術の融合、もしくはゲーム性の要素を取り入れ、容易に解決できない困難な要素(例えば、避難(脱出)完了者数%)を取り入れるなど。

市の体験型の防災施設(市民防災総合センター)やコンテンツとのコラボレーションが実現すればうれしいが、その他、防災意識向上コンテンツ、サービス等も広く提案を受け付けます。

想定する実証実験内容(詳細) 開発したコンテンツをもとにして、市民防災総合センターを利用して不特定多数を対象とした防災体験イベントを開催し、来場者の年齢層や背景(家族や友人同士での来場)、繰り返し体験したいかなどの意識調査を行いたい。
実証実験成功後の発展性 予算化して機器等の導入を行い、通年の事業として継続実施していきたい。
提案企業に求める専門性 防災意識を高めるためのコンテンツの開発や、防災意識を高めながらも集客力のある企画の提案ができる企業
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン会議を中心に、市民防災総合センターで実地による打ち合わせも行っていきたい。
提供可能なデータ・環境等 市民防災総合センターの防災体験学習を実際に体験していただく。
過去の利用者、災害想定(過去の災害)のデータなど
プログラム終了後の本格導入 実証実験の結果をもとに事業として予算化を検討する。

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