Urban Innovation JAPAN


応募終了

神戸市 東京事務所

東京圏で神戸ファンを増やしたい!デジタル技術を活用した自治体ファンベースマーケティング実証

採択企業
合同会社 rakugoka

Point

解決したい課題

情報が溢れかえる東京圏において、マスへ訴求するプロモーション効果には限りがある。既に神戸に関心や愛があるファンと共に神戸の魅力や情報を周辺へ浸透するファンベースマーケティングの仕掛けを取り入れる必要がある。

想定する実証実験

デジタル技術を活用した新たなプロモーション手法や機会提供により、神戸のコアファンの獲得、及びコアファンからの伝播による新たなファンの掘り起こしを図るファンベースマーケティング手法を検証する。

Story

東京事務所のシティプロモーションって何しているの?

東京圏一極集中是正が叫ばれて久しい昨今、神戸市の東京事務所にシティプロモーションラインが設けられたのは、3年前のこと。プロモーションの対象はありとあらゆる神戸市の取組みです。また、観光や産業振興などは、各所属それぞれで東京圏のプロモーションに取り組んでいることもあり、それゆえに「東京事務所の都市プロモーションって何をするの?」とよく聞かれてしまいます。

東京事務所の役割は、各所属の東京圏におけるプロモーションが東京圏でしっかりと刺さるように「素地」をつくること、各所属と連携しうまくアレンジしてアプローチ手法を考え、効果を最大化させることです。つまり、プロモーションの「リエゾン機能」であり「ハブ機能」を担い、神戸と東京圏の結節点として機能し、もって、東京圏における神戸市のプレゼンスを高め、東京圏よりヒト・モノ・カネ・情報を呼び込むことが東京事務所の都市プロモーションのミッションです。
と、簡単に言ってしまいましたが、これは一筋縄にはいきません。

そもそも東京圏でのシティプロモーションは、全国の自治体にも共通するミッションで、各自治体はこぞって東京に事務所を設け、取り組みを推進しています。ライバルは多い上、情報化社会と呼ばれる現代では、爆発的に情報量が増え、人々が日々多くの情報に触れています。そんな中、神戸市をアピールした上で、最終的にヒト・モノ・カネ・情報を呼び込みに結び付けるのは、民間 のノウハウも取り入れながら戦略的に相当な工夫を凝らしていく必要があります。

これまでの取組みもお金をかけたマスへの訴求でも足りない。どうする?

一筋縄にはいかないミッションの達成に向けて、これまでフェーズを分けて取り組んできました。
消費者が商品の購入・利用やサービスの選定・利用に至る行動について、ある一定のパターンとして整理した理論である「AISAS」(電通が2004年に提唱)を参考に、潜在層(神戸を知らない人向け)には、まずは、「注目・認知」をあげるために公式SNSなどの情報発信ツールを構築したり、「興味を持ってもらう」ためにアプリやフリーペーパーでの魅力発信に努めたり、手を変え品を変え段階的に神戸との関係性を深化させていく取組みを展開。

ただ、それぞれの効果が、次のフェーズ、ひいてはヒト・モノ・カネ・情報の呼び込みに結び付いているのかというと、残念ながら不十分と言わざるを得ません。SNSでの情報発信も、市内や関西圏の方には届きやすい一方、東京圏において本来届けたい層に届きにくいのが実態で、効果の検証も極めて困難です。
このまま、トライ&エラーでもっともっとお金をかけてやっていくのか・・・。でも、マスへの訴求としてお金をかけて打ち出した一大プロモーションも一発で終わってしまっては意味がありません。例えば、プロモーション動画が話題を呼び、バズを起こしたとしても、瞬時の出来事で終わってしまうことも少なくありません。
ではどうしたらいいのか・・・。
浮かんできたのは、東京圏には、移住・転居、就業・起業、観光、ふるさと納税、産品購入等の検討時に神戸を第一想起してもらえる可能性が高い、神戸愛を強く持つ神戸ゆかり(出身、在住・在勤・在学経験あり)の方々が一定数いるということでした。いわば「東京圏のプロモーションにおける強力な味方」であるこの方々の力を借りることができないか。

ファンベースマーケティングという手法はどうか!?

そこで着目したのが、新しいマーケティングの概念で、コロナ禍においても効果が期待される「ファンベースマーケティング」です。ビジネスでよく知られる「パレートの法則」は、いわゆる「80:20」の法則ともいわれ、売上という軸で見ると、2割のコアファンが売上の8割を生み出しているといわれ、ファンベースマーケティングは、この8割を生み出す2割のコアファンを盛り上げ、確実な収益や周辺への波及効果を狙っています。

この考え方は、理に適っていて、新規の顧客の獲得にはコストも時間もかかる一方、応援という気持ちも持ってくれているファンにより確実な売上を見込めること、好きなものについて周囲に普通よりも熱量を持って語るファンがPRをしてくれることも期待されますし、マスメディアへの信頼が相対的に低下し、価値観の近い身近な人の情報や口コミの信頼が高まる傾向がある現在においては、ファンがファンを呼ぶ波及効果、好循環も期待できます。

ファンベースマーケティングの考え方は、自治体のプロモーションにも通じるはずで、神戸愛を強く持つ神戸ゆかり(出身、在住・在勤・在学経験あり)の方々を巻き込むことで同様の効果が期待でき、熱量を持つファンをベースにしたアプローチは、ヒト・モノ・カネ・情報の呼び込みの近道になるのではないか。
では、どのようにファンを巻き込むか、ファンが持つ熱量を熱狂の領域に到達させ、より波及効果を得るには、どうしたらいいか。東京圏でリアルの発信の場がない神戸市は、デジタル技術を活用し、神戸のコアファンの獲得及びコアファンからの伝播による新たなファンの掘り起こしを図り、届けたい情報を届けヒト・モノ・カネ・情報を呼び込みにつなげる自治体ファンベースマーケティング手法を検証したいと考えています。

デジタル技術を活用したファンの獲得で神戸のプレゼンスをあげる!

例えば、デジタル技術を活用し、
・ファン参加型のSNS等を活用した新たなツールやプラットフォームでの発信手法実証
・ゲーミフィケーションを活用した神戸愛を持った人同士の交流、移住促進、情報提供やふるさと納税に繋がる仕掛け
・東京圏に居ながら神戸をより身近に体験体感できるファンツールの構築
・メタバース上での情報発信、交流機会の創出など、デジタル技術を活用したオンライン上のファンコミュニティの構築
など、これまでにないチャレンジで、ファンベースマーケティングの考え方のもと、東京圏で神戸のプレゼンスを高め、ヒト・モノ・カネ・情報を呼び込むというミッションに遂行に近付きたい。これは一例で、もちろん他の手段もあり得ると考えています。

またそれら実証・検証の際に、既存の方法では効果的に測定できていなかった属性情報を分析したり、満足度などを調査し、そこからさらに周囲に広めたいかどうかなどをNPS(Net Promoter Score:他社に勧めたいかどうかを可視化する指標)で測るなどもできると、施策の更なる導入などに向けて参考になると考えています。

東京圏のプロモーションは全国の自治体の共通のミッションであり、同時に共通の悩みであり課題でもあります。神戸市とのチャレンジは他自治体へ展開できる可能性も非常に高いです。
私たちと一緒に自治体によるファンベースマーケティングで、成果を出すチャレンジをしませんか。スタートアップの皆様からのご応募を心よりお待ちしております。

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Vision

実現したい未来

ファンがファンを生み出し、より効果的効率的に東京圏で神戸の情報を届け、プロモーション効果を最大化し、ヒト・モノ・カネ・情報の呼び込みを促進する。

得られるもの

・他自治体への横展開の可能性
・神戸市との実証実験によるメディア露出

Outline

背景

東京圏一極集中が叫ばれて久しい中、東京圏から神戸へのヒト・モノ・カネ・情報を呼び込むことをミッションに東京事務所に都市プロモーションラインを設置。全市の東京圏プロモーションのリエゾン・ハブ機能を担うべく、マスやSNSを通じた情報発信に努めてきた。
東京圏には、移住・転居、就業・起業、観光、ふるさと納税、産品購入等の検討時に神戸を第一想起してもらえる可能性が高い神戸愛を強く持つ神戸ゆかり(出身、在住・在勤・在学経験あり)の方々が一定数いることから、神戸の情報をしっかり届け、接点を提供することで、関係性の深化に努めたい。

課題(詳細) 情報が溢れかえる東京圏において、せっかくお金をかけたプロモーションも、単発で終わってしまうことが少なくなく、マスへの訴求によるプロモーション効果は限りがある。また、SNSでの情報発信も、市内や関西圏の方には届きやすい一方、東京圏において本来届けたい層に届きにくいのが実態で、効果の検証も極めて困難。
マスメディアへの信頼が相対的に低下し、価値観の近い身近な人の情報や口コミの信頼が高まる傾向がある中、東京圏に神戸愛の強い神戸ゆかり (出身、在住・在勤・在学経験あり)の方が一定数いるという素地を活かした、新たなプロモーション手法を検討する必要がある。
求める解決策 ファンをベースに売上を増やすファンベースマーケティングの仕掛けを取り入れ、デジタル技術を活用した新たなプロモーション手法や機会提供により、コアファンの獲得による確実な効果及びコアファンからの伝播などによる新たなファンの掘り起こしを図る自治体ファンベースマーケティング手法を検証。参加者の属性分析及び効果検証が可能な機能があるとなお良く、様々な可能性があるが、下記のような想定手法のほか幅広く手法を募りたい。
例)
・ファン参加型のSNS等を活用した新たなツールやプラットフォームでの発信手法実証
・ゲーミフィケーションを活用した神戸愛を持った人同士の交流、移住促進、情報提供やふるさと納税に繋がる仕掛け。
・東京圏に居ながら神戸をより身近に体験体感できるファンツールの構築
・メタバース上での情報発信、交流機会の創出など、デジタル技術を活用したオンライン上のファンコミュニティの構築
想定する実証実験内容(詳細) ・県人会や市内高校及び大学の同窓会など神戸ゆかりの方々が集う団体とも協働しながら、実証開発したデジタル技術を活用したツール等の効果を検証。
既存の方法では測定できていなかった属性情報を分析したり、満足度などをアンケート等で調査し、神戸に関わる時間の増加、金額の増加、東京圏にいる神戸ファンの人数の増加につながったか検証するとともに、そこからさらに周囲に広めたいかどうかなどをNPS(Net Promoter Score:他社に勧めたいかどうかを可視化する指標)で測ることも想定。
・その他、より効果的なアプローチがあれば実証・検証を実施したい。
実証実験成功後の発展性 ・神戸市での本年度以降の本格導入。
・全自治体の関心ごとであり、かつ物産がキラーコンテンツの自治体以外、どの自治体も成しえていないことであることから、自治体におけるファンベースマーケティング手法を取り入れたプロモーションは、他自治体に横展開の可能性が高いと思われる。
提案企業に求める専門性 ・コアファンをキャッチする技術及び属性を把握できる技術、獲得にあたってのアプローチ手法などの専門性
・デジタル技術を活用し、ファンの獲得に向けたインパクトかつ説得力のあるプロモーションの展開・継続的にサービスを利用したくなる仕組みや、継続的に神戸に関わる仕掛け
プロジェクトの進め方打合せ方法 ・前半は双方で手法やコンセプト、実証や企画の内容をすり合わせした上で、タイムラインを敷き、タイムラインどおり進捗させられるよう適宜打合せを実施
・週1回ほどの定例なども想定(プロジェクトの進捗に合わせて適宜変更)
・打ち合わせは場所に合わせてZOOM・オフライン両方可能
提供可能なデータ・環境等 ・SNS「つぶやこうべ」(Twitter及びInstagram)の運用状況データの提供
・東京圏でコロナ前などに活動していた神戸関連イベントを実施いていた関係団体との接点(民間の団体など)
・東京事務所としての他のプロモーション施策との連動(応相談)
プログラム終了後の本格導入 解決策の有効性が確認できた場合、既存予算の付替えによる来年度予算化、本格導入を検討

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