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富谷市 学校教育課
地域学習を探究型学習につなげる、デジタル社会科副読本を作りたい!
- 採択企業
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- 株式会社スピード
Point
解決したい課題
地域学習で使用している社会科副読本を、郷土により興味を持てる、かつ、探究型学習につながるような教育ツールにしたい。
想定する実証実験
社会科副読本で活用頻度が高い分野に絞りそれらの情報をデジタル化し、モデル校1~2校を対象に授業を行う。
Story
まちぐるみで子どもの学びを応援したい!
富谷市は、仙台市に隣接し、商業施設等が充実した住みやすい地域特性を備えています。2016年10月10日に単独市制施行を果たし、「住みたくなるまち日本一」を将来像に掲げ、豊富な地域人材や多様な民間技術を活かした「オール富谷」での新たなまちづくりを進めております。
また、2019年には、「子どもにやさしいまちづくり宣言」を行い、子育て支援や教育事業に重点的に取り組んでいます。
では、子どもにやさしいまちとは、どんなまちなのでしょうか。ここで一つエピソードをご紹介します。
富谷市役所の屋上にはミツバチの巣箱があり、蜂蜜を採取しています。ある時、一人の児童が夏休みを利用し、保護者の方と市の担当部署にミツバチの飼育方法など直接聞きに来ていました。
その児童に対し、感心した一方で地域を知ることに対してのハードルの高さを感じました。児童が地域を知るためには、学校のない期間に、保護者の協力を必要とするのです。
もちろん、市役所も学校も全力で力になりますが、児童が身近なことに疑問を持った瞬間に調べることが出来るツールがあれば、と強く感じた出来事でした。
身近なことから学ぶ、地域学習の意義とは?
身近なことを学びにつなげていくという意味では、他自治体と同様、小学校3年生及び4年生の社会科で地域学習も行っています。地域学習においては、100ページからなる富谷の歴史や風土をまとめた社会科副読本(地域副読本とも呼ばれる)を使って授業を行っています。
ただ、社会科副読本は、統計的なデータや事象だけが掲載されていて、子どもたちが興味を持ちにくいものとなっています。また、実は一人一冊行き渡っていないため、地域を学ぶ時間、手段が圧倒的に少ないのが現状です。
さらに、情報も5年に1度の改訂しか行われないので、旬な話題などにも対応できていません。
私たちは、地域学習はもっと良いものに変えられると信じています。
探究型学習につながる新たな地域学習ツールの開発
そこで今回考えたのは、この副読本の考えかたを大きく見直し、昨年から本格的に始まったGIGAスクール構想・1人1台タブレット端末を活用した地域学習ツールを作ることでした。
いつでも富谷のことを調べられるツールを、小中学校の児童・生徒全員に配りたいと考えています。
従来の副読本に掲載していた統計や歴史以外に、富谷に眠っている地域教材(ヒト・モノ・コト)の情報が芋づる式に引き出せるツールです。たとえば、富谷には、江戸時代から続く酒造店や歴史的建造物がありますが、その歴史だけではなく、今そこに携わっている人や「自分のアイデアで地域を元気にしたい」という想いを持った人が集まる「富谷塾」のようなホットなモノ・コトも掲載していきたいと思っています。
さらに、そこから「調べる学習」にも繋げたいと考えています。「調べる学習」とは、10年以上前から、児童・生徒の自ら課題を解決する力の習得を目指して、毎年開催しているもので、コンクールも実施しています。
調べたいテーマを児童・生徒自ら決め、学校図書室等を使い、調べることを通して、探求型学習の力を養っています。今回のツールで富谷市のことを調べる→さらに調べる学習で深めるといった活用ができないかと考えています。
枠にとらわれないチャレンジ
今回の実証事業においては、市内の小学校を対象にモデル校として、授業で使用してもらい教員や児童の生の声を反映させ、教育現場の実態に合ったものへと改善を重ねていきたいです。
デジタルコンテンツといっても、様々な形があると思います。デジタル教科書のように音声、動画で解説を見られるようにしたり、学習アプリのように達成目標を積み重ねていくような仕組みを作ったりなど実証実験の中で模索していければと考えています。社会科副読本という枠にとらわれず各教科横断的に活用できるコンテンツを一から作り上げていければと思います。
おわりに
これから社会科副読本のデジタル化を進める自治体が増えていくと思いますが、単に紙をデジタル化するのではなく、より発展的な学習ツールを富谷市と一緒につくりませんか?
課題解決のために様々なアイデアを提供いただける企業をお待ちしております!
Vision
実現したい未来
郷土の自然・歴史・文化を愛する心を持ち、地域や世界で活躍する、本市の次世代を担う人を育てたい。
得られるもの
社会科にとらわれず、各教科、分野を超えた探究型学習コンテンツを自治体単位で作ることは、先進的な事例であり、他自治体への展開も大いに期待できる。
Outline
背景 | 【社会科副読本について】 (1)前提 小学校3年生において地域学習のために、いわゆる認定教科書とは別に、自治体ごとに社会科副読本を作成している。作成にあたっては、市内教員の編集委員会によって行われている。 (2)現状 (3)未来 【本市の教育の特徴】 |
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課題(詳細) | 現在の社会科副読本について、大きく二つの課題を感じている。 ・子どもたちが学びやすい教育ツールになっていないのではないか ・郷土の情報がただまとまっているだけで、そこから知識が広がりづらく、深く学ぶ教材にはなっていないのではないか 富谷の子どもたちを見ると、富谷を知る機会が少なくなってきていることに、市の教育委員会としては危機意識を持っており、社会科副読本のあり方を見直すことで解決したいと考えている。 |
求める解決策 | 社会科副読本をもっと活用されるものに変えていきたい。 単なる紙のデジタル化や社会科での活用にとどまらず地域の素材を活用した探究型学習ツールを作り、それを活用した授業を行うことで郷土にも愛着を持った人材を育てていきたい。 現段階で想定している機能としては、 |
想定する実証実験内容(詳細) | ・実証は、市内小学校からモデル校を1~2校対象に実施する。 採択企業と協働で開発したツールを使用し少なくとも2回の試験授業を行って、有効性などを確認したい。 ・授業を行った教職員や授業を受けた子どもたちの「生の声」のフィードバックを得て、それに基づくブラッシュアップを行った上で、再度授業をし検証を行う。 ・社会科のみならず、総合的な学習の時間、国語科(調べる学習)でも活用できるか検証を行う。 |
実証実験成功後の発展性 | ・社会科副読本の印刷製本費を原資として予算化し本格導入を検討している。 ・社会科以外でも各教科横断的に活用できるコンテンツとして展開の可能性あり ・同様の課題を持つ自治体への展開可能性もあると思われる。 |
提案企業に求める専門性 | ・ユーザー(教員や児童生徒)視点でUX/UIを設計できる |
プロジェクトの進め方打合せ方法 | ・教職員で構成する編成委員会(事務局:学校教育課)との連携プロジェクト ・オンラインの打ち合わせ可 |
提供可能なデータ・環境等 | ・富谷市教育方針、各小学校の教育計画 https://www.tomiya-city.miyagi.jp/uploads/pdf/7280dc96bfc54474f18a2c1b63c860eb32180315.pdf ・学習指導要領 ・現行の社会科副読本(小中学校) ・プロトタイプ構築のための授業での実証 ・編成委員会を中心とした専門的知見と提案 |
プログラム終了後の本格導入 | プログラム終了後、効果を検証し、予算化も含めて検討 |
選考基準・スケジュール・よくある質問など
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