Urban Innovation JAPAN


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山口県 周南市文化スポーツ課

ぶち、せんない!(ものすごく面倒くさい!)
スポーツ開放の手続きをできるだけ簡単にして、仲間と気軽にスポーツを楽しめるまちにしたい!

Point

解決したい課題

学校は運動ができる身近な施設だが、空き状況の問い合わせ、学校と市それぞれでの申請手続きなど、申請方法が分かりづらく手間もかかるので、もっと気軽に利用できるようにしたい。

想定する実証実験

施設の検索、利用申請、学校の承認と市の許可書の発行、利用後の日誌作成などが自宅からでも簡単にできる予約管理システムを作り、従来の手続方法と比べて利用しやすいか検証したい。

Story

市民がスポーツを楽しむ上で貴重なスポーツ開放のしくみ

 新型コロナウイルスの感染拡大で、外出自粛や在宅勤務により体を動かす機会が減っていませんか?気の合う仲間と気軽に楽しくスポーツをしたい!と思ったとき、みなさんはどこでしますか?

 ジョギングなどであれば場所を問わずどこでもできますが、大半の種目では、安全に楽しくスポーツをするには、体育館やグラウンドが必須です。あなたの身近にそんな施設はありますか?

 スポーツ基本法によれば、全ての人がスポーツを通じて幸福で豊かな生活をおくるためには、自分の年齢や体力などに応じて、日常的にスポーツに親しみ、安全にスポーツを楽しみ、スポーツを支える活動に参加する機会があることが大切です。一方、公共施設の老朽化、財政難などの理由から安全な施設の提供が困難な自治体も多く、公共スポーツ施設の数も減っていってしまうかもしれません。

 周南市も例外ではなく、体育施設は数が少ない上に、競技団体等の大会やイベント行事のため予約でほぼうまっています。このため、市では身近なスポーツ環境として市内に44ある小中学校等の施設を学校教育に支障がない範囲で市民に開放する「スポーツ開放」の制度を実施しています。

出展:スポーツ庁 運動部活動の地域移行に関する検討会議(第3回) 参考資料1_参考データ集

現在の煩雑な利用手続きを、時間や場所に関係なく手続きができるシステムに

 ところが、あなたが近所の小学校の体育館を借りるには、まず学校に空き状況を確認し、手書きの申請書に記入し、校長先生の承認印をもらいに学校に行った後、許可書の受け取りと利用団体登録の手続きを市役所で行なう必要があります。もちろん、学校も市役所も土日祝日や夜間は基本的にお休みです。これでは、体を動かそう!という気もしぼんでしまいますよね。
 ➡いつでも、どこからでも、簡単に手続きできる予約管理システムがほしい!

出展:スポーツ庁 運動部活動の地域移行に関する検討会議(第3回) 参考資料1_参考データ集

 各学校に直接問い合わせないと空き状況がわからないのでは、最初に問い合わせた学校に断られた時点で諦めてしまうかもしれません。対応してくれる忙しそうな先生に第三希望日まで確認してもらう勇気はなかなかでないかもしれません。最初の学校で断られたら、わざわざ他の学校に問い合せようという気力はなくなりますよね。そもそも「学校に問い合わせる」なんて思いつきません。こうして、スポーツをする機会が一つ失われてしまいます。
 ➡簡単に空き状況を検索できるシステムがほしい!

申請書類の一例

 予約管理システムがあれば、いつでも、どこからでも、思いたったときに手軽に予約できます。市内全部の学校の空き状況が確認でき、使用機会が増えます。

 学校の先生も問い合わせに対応する必要がなくなります。連絡先を登録しておけば、学校の行事予定の変更による日程調整や感染症拡大防止のための利用中止などの連絡が簡単にできます。

部活動の地域移行をスムーズに進めるためにも

 また、現在、中学生の部活動を地域へ移行する取組みが進められています。中学生の部活動の受け皿となる各団体が学校施設を利用するには、施設の使用申請手続きが必要になることも予想され、現行のやり方では処理しきれなくなるだろうと思われます。部活の地域移行をスムーズに進めるための準備として、効率のよい施設の利用方法を整備しておく必要があるのではないでしょうか。
 ➡今後本格化する部活動の地域移行に備えるためにもシステムが欲しい!

市民のスポーツの動向を「見える化」して、生涯スポーツに親しむまちづくりを!

 現在は各学校で予約状況をそれぞれの方法で管理されているため、施設の利用状況や市民のスポーツの志向、実施状況などのデータが蓄積されていませんが、システムがあればそれらのデータの把握が可能になります。施設の更新・改修の検討時には利用状況のデータが役に立ちますし、人気のスポーツの種類などが把握できれば、イベントを企画する際に実施内容選択のヒントになるでしょう。

 身近な場所で、気軽にスポーツができる環境を提供し、より多くの市民がスポーツを楽しみ、スポーツに親しむ機会が増え、スポーツが習慣化することで日常生活に張りが出るとともに、健康寿命が延び、ひいては社会全体にも便益をもたらすことができるようになります。そのきっかけが「身近な場所」を「気軽に利用できる」ことにあります。市では『「する」「みる」「ささえる」といった様々な形で、生涯にわたりスポーツ活動に親しむことができるまちづくり』を目指しています。ぜひ、身近なスポーツ環境の提供するために、私たちと一緒に「ささえる」システムを作りましょう!

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Vision

実現したい未来

身近な場所で気軽にスポーツができる環境を提供し、スポーツをする人・スポーツをする機会を増やし、生涯にわたりスポーツに親しめるまちにしたい。

得られるもの

9割以上の自治体が学校施設のスポーツ開放を実施し、同様の課題を抱えている。利用しやすい仕組みに対するニーズは大きく、他の自治体での利用も見込まれる。

Outline

背景 市では市民のスポーツ活動のために、学校教育に支障がない範囲で市内44の小中学校において学校施設を開放し、スポーツ活動をする身近な場所を提供している。
施設の利用には、学校の行事等がない時間で利用可能であること等、学校教育に支障がないことを学校長が承認した上で教育委員会が使用を許可する手続きが必要である。現在、周南市では申請受付と許可書の交付については、教育委員会にかわり文化スポーツ課が行っている。
課題(詳細) 施設利用の際には、複写式の申請書を学校と市の両方に提出する必要があり、受付時間が平日の日中に限られる上に、空き状況は各学校で管理されているため、個別に問い合わせる必要があるなど、手続きが煩雑で、利用者、学校、市にそれぞれ手間がかかる。
また、各学校で利用状況を管理しているため、利用実績が共有化及びデータ化されておらず、施設の活用状況や市民のスポーツ活動の状況・志向などの情報が把握できていない。
求める解決策 ●いつでも、どこからでも手続きできる仕組み(★:実証に必須)
・空き状況の検索★
・団体の登録
・使用申請書の提出★
・許可書の受理★
・利用実績(日誌)の提出★
・照明使用料の支払い
・施設の不具合等の報告
・鍵の管理の効率化
●施設管理業務の電子化
・施設の利用情報管理★
・申請の承認(学校)、許可書の発行(市)★
・利用実績及び使用料の確認★
・利用実績データの分析・活用
・施設利用に係る連絡
想定する実証実験内容(詳細) ・実証校を選定し、当該校の利用を希望する団体に一連の手続き等をオンラインにより実施してもらう
・利用状況の確認、利用申請、学校の承認、所管課による許可書の発行、使用日誌・照明使用管理票作成
・可能であれば、団体登録、スマートロックによる施設管理、照明使用料の支払い、利用団体と学校・市との連絡の仕組み(利用者からの施設不具合等の報告、学校又は市からの利用中止の連絡、その他団体と学校・市との連携など) についても実証したい
実証実験成功後の発展性 ・実施対象校の段階的な拡大(小学校:30校+中学校:14校)
・実施対象範囲をスポーツ開放以外へ拡大
提案企業に求める専門性 ・学校関係者と地域団体(スポーツ団体)の複雑な関係を理解した上で、粘り強く開発にあたってくれるスキル
・教育現場での対応などの経験、実績があればなおよし
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンラインによる会議対応可能
提供可能なデータ・環境等 団体登録数、申請書類一式
プログラム終了後の本格導入 部活動の地域移行により、手続きのオンライン化へのニーズが高まると予想される。それに合わせて、導入を検討していきたい。

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