Urban Innovation JAPAN


応募終了

神戸市 住宅都市局 建築技術部 保全課、こども家庭局 子育て支援部 振興課

「AI × IoT × 空調設備」故障検知の実証実験

採択企業
株式会社Momo

Point

解決したい課題

老朽化した空調設備の不具合を事前に検知して、快適な室温を維持したい

想定する実証実験

公立保育所を対象として室内環境のモニタリング等による空調設備の機能低下検知システムのプロトタイピング

Story

神戸市 住宅都市局 建築技術部 保全課、こども家庭局 子育て支援部 振興課

集合写真

あなたの部屋のエアコンは、どれくらい頑張ってますか?

この夏、災害級の猛暑となりました。

それを知ってか知らずか、エアコン(空調機)が故障する場合もあります。
修理するにも、古いエアコンは修理部品もなく、取り替えるには、発注準備から契約、機器手配まで相当の時間がかかります。また、作業をしてくれる業者さんが大忙しの場合もあります。

その間はと言うと、汗だくで我慢したり、隣室に逃げ込んだり、はたまた部屋の使用停止… たかが空調、されど空調。空調管理が馬鹿にならない時代となってきました。

だから!
壊れる前に、「あのエアコンは25年も頑張ったけど、もう限界だよ」などと教えてくれる、そんなシステムがあったら、嬉しくありませんか?

施設管理は予防保全が大前提ですが…

施設の管理は、一般的に「予防保全」と「事後保全」に大別されます。本来は、予防保全として定期的に機器を更新することが望ましいですが、もちろん予算にも限りがあります。
また、まだ使える(動いている)機器を取り替えるのも、もったいないような気もします。

じゃあ、いつ取り替えればいいのか?
エアコン(空調機)の耐用年数は、種類によっても異なりますが、一般的には10~20年程度と言われています。

しかし、現在、神戸市の公立保育所58箇所の保育室等に設置されている空調機の導入状況は下記のとおり、20年超選手のエアコンが現役で稼働しており、15年超選手も多数ある状態です。

公立保育所 空調機導入状況

古い空調機たちも、まだ現役で頑張っていますが、そもそも納入時期も納入メーカーも様々で、いつまで元気でいられるか見た目では判断できません。

故障発見から修理完了まで最長1ヶ月

ある施設において、エアコンが故障した際には、その修理は次のようなフローをたどります。

空調機の修理フロー

これをこのように変えたいのです。

空調機の修理フロー

エアコンの故障発見から取替えが完了するまでは、長ければ1ヶ月程度かかってしまいます。

この期間を如何に短くするか、それが私たちに与えられたミッションです。

現在、故障発生の通知については、現地調査ソフトなどを活用し、迅速に対応できる取組みを始めています。

次のステップとして、故障する前に機能低下等を事前に検知することにより、前倒しで修理対応を行い、室温異常状態をなるべく短くしたいと考えています。
「施設管理」×「ICT」により、絶え間ない快適な室内環境を目指しています。

空調機不具合による室内環境イメージ

まずは保育所の「約90台」をターゲットに

神戸市内には、保育所約50施設、児童館約100施設、地域福祉センター約190施設と、数多くの施設がありますが、まずは、室温に敏感なこどもたちが在籍する保育所をターゲットに考えています。

保育所の空調機イメージ

検知システムの導入の可能性があるエアコン(空調機)、つまりそろそろ故障する可能性が高いと思われるエアコンは、設置後20年以上経過しているものと仮定した場合、「3施設 約10台」、予備軍の15年以上経過しているものも含めると「25施設 約90台」あります。(保育所では1施設に6箇所程度の部屋があり、1部屋に複数のエアコンが設置されている場合もあるため、部屋数とは異なります。)

保育所別 検知システム導入可能性空調機台数

また、実証実験が上手くいけば、他施設への展開の可能性もあります。

これまで、故障した機器を取替えて 「ありがとう」 と言われてきました。
もう、「ありがとう」 とは言われなく無くなるかもしれません。 壊れる前に取替えていきますから。

そんな世界の実現に、あなたのアイデアを活かしてみませんか?

集合写真

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Vision

実現したい未来

快適空間を維持しながら、機器の寿命間際まで最大限利用する環境にも優しい施設管理

得られるもの

自治体への導入実績、他都市等への横展開の可能性

Outline

背景 施設の老朽化が進行し、機器の故障も多発している。しかしながら、多数ある施設の全ての設備を予防保全的に更新することは、人的、予算的にも困難であり、故障後の対応を余儀なくされている。大規模な施設は、設備管理者が常駐している場合が多く、日常点検などにより機器の状況を管理でき、しかるべき更新タイミングを見計らうこともできるが、保育所などの小規模な施設では事後保全が顕著となる。
課題(詳細) 特に空調設備については、機器が故障してから修理完成まで1ヶ月程度を要することがあり、災害級の猛暑の中では耐え難い室内環境となる。
求める解決策 事前に機器の機能低下を検知することにより、取替えるべき機器を特定し、故障するまでに取替え、あるいは故障してから取替えるまでの時間の短縮を図る。
※1室に複数台の空調設備が導入されている場合もあり、また、納入機器のメーカー、形式、製造年は様々である。
付加的・発展的な要素 検知内容を遠隔通知する場合の通知内容の拡大(検知内容、機器仕様、設置場所など)
空調設備のみならず、他の設備(給湯機、給排水管など)の不具合検知システム開発への展開
想定する実証実験内容 実証期間中の室内環境のモニタリング、および空調機器の障害発生/機能低下の検知システムのプロトタイピングと効果の検証。
※期間中に機器の故障が発生するか否かは不明である。
※検知後の通知については、現地又は遠隔監視とするが遠隔監視に必要な設備は、開発者にて準備すること。
求めるスタートアップ像 「取替えた方が早いよ」ではない発想をお持ちの方
スタートアップに求める条件 室内環境のモニタリングのみではなく、故障予知が可能なシステム開発ができること
提供可能なデータ・環境等 現在の空調機の導入状況
プログラム終了後の本格導入 検知システム導入費用と機器更新費用等との比較を行い、有効と判断できた場合は導入施設数の検討を踏まえ翌年度予算要求を行い導入を推進していきたい。
また、神戸市と実証実験をしたなどのPR効果が得られるほか、費用対効果が見合えば、保育所以外のさまざまな施設への導入を検討することが可能。

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