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Point
解決したい課題
兵庫県内で、過去最悪のペースで特殊詐欺被害が多発する中、ATMで被害に遭いそうな高齢者への声掛けによる地域ぐるみでの被害防止活動を促進したい。
想定する実証実験
特殊詐欺のアポ電発生時に、当該地域の協力者(金融機関、水際阻止協力店等)にタイムリーに情報共有が行えるシステムを構築し、その効果を検証する。
Story
特殊詐欺の被害は未曾有の危機的状況!
高齢者を狙った特殊詐欺の被害が全国的に増加傾向にある中、兵庫県内においても、昨年中における認知件数は過去10年で最多となり、県民の安全安心な生活が脅かされています。
特に、市役所等の職員をかたって高齢者宅に「医療費の還付金がある」「ATMで受け取れる」などと嘘の電話(アポ電)をかけて高齢者をATMに行かせ、ATMから携帯電話で連絡してきた高齢者に嘘の操作方法を教えることで、犯人側の口座にお金を振り込ませてだましとる「還付金詐欺」の被害が多発しています。
※ 認知件数・・・警察において発生を認知した事件の数
※ 阻止率・・・水際阻止件数を認知件数(既遂のみ)と水際阻止件数の和で除した割合
現状の取り組みと課題
兵庫県警察では、「地域の絆」を発揮した被害防止対策の一環として、令和4年8月、地域で特殊詐欺のアポ電が発生した際に被害防止活動に取り組む「特殊詐欺水際阻止協力の店(家)」登録制度を開始し、ATM周辺の店舗や住民を中心に登録を促進することで、本年5月末現在における登録件数は約10,000件に上ります。
協力店舗等には原則、「ひょうご防犯ネット」に登録していただくことにより、警察から配信されるメールの受信による情報共有をお願いしていますが、その多くは、登録に至っていないのが現状です。
それぞれ「メールを逐一確認できない」「仕事中に私用の携帯電話を使えない」「登録手続きが面倒」等の事情があるものと考えられますが、従来の「ひょうご防犯ネット」のみに頼った情報伝達方法では、特殊詐欺の被害防止に協力の意向は示していただいている店舗や住民の皆様に対して、タイムリーで確実な情報共有が行えないのが実情です。
効果的な方法でタイムリーで確実に情報伝達を行いたい
特殊詐欺の水際阻止協力者に必要な防犯情報等をタイムリーに提供することにより、協力者が適切な防犯行動をとり犯罪等の被害を阻止することを目指しています。
特殊詐欺のアポ電は、特定の地域に集中して連続発生する傾向があり、被害防止のためには、アポ電の発生時にタイムリーに当該地域の住民等に対して注意喚起を行うことが重要です。
さいごに
特殊詐欺は、ご高齢の方が長年にわたり蓄えた財産を一瞬で奪い去り、さらに人を信用する心まで傷つける卑劣な犯罪です。
現在、兵庫県警察では総力を挙げて、特殊詐欺の検挙抑止対策に取り組んでいるところですが、特殊詐欺の被害発生に歯止めが掛からない状況が続いています。
兵庫県では、地域住民や事業者の皆様が自治体、警察と手を携えて地域安全活動に取り組み、平成14年に戦後最多の約16万4,000件に達した刑法犯認知件数を、約5分の1にまで減少させた実績があります。
今こそ、「地域の絆」を発揮し、県内での特殊詐欺の被害を減少させるため、ともに知恵を絞り、汗を流していただける企業の皆様からのご提案をお待ちしています!
Vision
実現したい未来
「地域の絆」を発揮した被害防止活動を促進し、特殊詐欺被害を減少させることで、県民の安全安心を確保する。
得られるもの
特殊詐欺への対策は全国警察にとって急務であり、本システムによる被害防止への有効性を示すことで、他の都道府県警察も含めて導入が期待できる。
Outline
実証支援金:最大50万円
1課題あたり補助率1/2以内、最大50万円(税込み)
(例:総事業費70万円の場合、35万円の補助
総事業費200万円の場合、50万円の補助
※支払いのタイミングは、実証事業が完了し、事業実績報告書の検査完了後になります。
背景 | 兵庫県内では、令和4年8月以降、過去最悪のペースで特殊詐欺被害が多発しており、同年中における認知件数は過去10年で最多の1,074件、被害額も約19億1,000万円に上り、現在に至るまで減少の兆しは窺えない。 特に、市役所等の職員をかたる犯人が、高齢者宅に「医療費の還付金が受け取れる」等の名目で電話をかけ、ATMで振込手続きをさせる『還付金詐欺』の被害が令和2年以降に急増しており、その被害防止対策が喫緊の課題となっている。 この手口は、犯人が、被害者にATMから携帯電話で連絡させ、嘘のATMの操作方法を教えることで他人名義の口座への振込手続きを行わせるものであり、被害者には共通して“携帯電話で通話しながらATMを操作している高齢者”という外見上明らかな特徴がある。 そこで兵庫県警察では、自治体や金融機関等と連携して、「ATMでの携帯電話はしない、させない」ことを社会ルールとして広く県民に啓発する「ストップ!ATMでの携帯電話」運動を推進しているところであり、昨年8月には、ATM周辺の店舗や住民に対して、“携帯電話で通話しながらATMを操作している高齢者”への声掛けによる被害防止に協力を求める「特殊詐欺水際阻止協力の店(家)」登録制度を開始した。 現在、協力店舗数は約10,000件を数え、今後、これらの協力店舗等の活動を活性化することで被害防止に結びつけていくため、地域におけるアポ電(詐欺犯人からの電話)の発生情報をタイムリーかつ確実に共有できるシステムを構築したい。 |
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課題(詳細) | 特殊詐欺の犯行グループは、何らかの名簿を手元に入手し、特定の地域の高齢者宅に集中して電話をかけており、ターゲットとされる地域は日ごとに異なる。 兵庫県警察では、高齢者や協力店舗等には、特に警戒意識を高めていただくため、「ひょうご防犯ネット」(兵庫県警察が運用するメールによる防犯情報等配信システム)への登録拡大を推進するとともに、当日のターゲットとされている地域の登録者には、アポ電発生情報をタイムリーに配信している。 しかしながら、メールの特性上、受信者側の情報覚知のタイミングはバラバラで速効性に欠く上、「仕事中は私用の携帯電話が使えない」「逐一、メールのチェックができない」「登録が面倒」等の事情もあるためか、警察署からの電話連絡を望む協力店舗等も一定数存在し、被害防止への協力の意向を示す店舗等であっても、その多くは「ひょうご防犯ネット」への登録がなされていない状態となっている。 また、電話連絡を希望する協力店舗等に対して、担当警察官が個別に連絡することには多大なマンパワーと時間を要するため、タイムリーかつ確実な情報伝達が困難な状況に陥っている。 |
求める解決策 |
特殊詐欺のアポ電が発生した際、例えば、オートコールシステムを活用し、その地域に所在する協力店舗等に一斉に連絡することで、周辺のATMへの警戒意識を高めていただき、“携帯電話で通話しながらATMを操作している高齢者”等への声掛けによる被害防止につなげる。 |
想定する実証実験内容(詳細) | 前記解決策で示したような情報伝達システムを試験的に運用し、被害認知件数や水際阻止件数の前後比較により、その効果を検証する。 また、システムの利便性の評価については、システムの利用者へのアンケートの実施等により行う。 |
実証実験成功後の発展性 | ・自治体や他の都道府県警察への横展開 ・情報伝達対象者の拡大(アポ電発生時の連絡を希望する高齢者等) |
提案企業に求める専門性 | 特に特殊詐欺に対する経験・知識等は求めない。 |
プロジェクトの進め方打合せ方法 | 対面での実施を希望するが、距離的事情等によりオンラインでも対応可能。 |
提供可能なデータ・環境等 | 現行の主な情報発信の取組~ひょうご防犯ネット(メールによる防犯情報等配信システム) ※ 兵庫県警察ホームページに概要を掲載 |
プログラム終了後の本格導入 | 被害防止効果やシステム運用の費用、事務負担を確認の上、予算要求を検討するが、予算化される可能性は不透明 |
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