応募終了
Point
解決したい課題
・加西市が育成したい非認知能力の指標作成、評価ができていない
・データ測定や集計に係る教職員の負担が大きい
想定する実証実験
・児童生徒の非認知能力の指標策定
・非認知能力や特性、教育環境などのデータを用いたアセスメント
・アセスメント結果の効果的な活用方法の検証
Story
こどもたちは大人が知らない時代を生きていく
変化が激しく不確実かつ複雑化する世の中で、こどもたちは大人が知らない時代を生きていきます。このような時代の中でどのような教育が「良い教育」なのでしょうか。
次世代に求められる教育とは…
「こどもたちに良い教育を提供したい」この想いは多くの方に共感して頂けると思います。
様々な考え方や教育方法がある中で、加西市ではホンモノに触れ、心を動かす体験を通して「知りたい」「創りたい」といった探究心を刺激し、「挑戦」、「協働」、「創造」の3つの資質・能力を持った「3C次世代型人材」の育成をめざしています。
加西の教育3本の矢
「3C次世代型人材」の育成に向けて、加西の教育3本の矢を掲げて様々な取り組みを進めてきました。加西BASE、加西GLOBALは説明を読んで頂くと比較的イメージをしやすいと思います。残る加西STEAMの「STEAM」は初めて目にする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
STEAMとは、「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Arts(芸術等)」「Mathematics(数学)」という5つの領域を指します。これらを統合したSTEAM教育プログラムを、市内全ての公立学校で令和3年度から導入しています。全市的なSTEAM教育の取り組みは珍しく、視察や取材などで数多く取り上げて頂いております。
*詳しくはHPでご覧ください。⇒ kasai-steam.com
加西BASEでは、学習の基盤となる資質能力を育成することをめざして、令和6年度より新たに授業力向上アドバイザーを配置し、学校のニーズに応じた支援体制を整え、学習基盤の充実を図っています。
加西STEAMでは、令和3年度より、各学校で特色のある取組を行っており、独自のSTEAMカリキュラムを実施し、プログラミング教育の推進、兵庫教育大学との共同連携事業による知見の注入、市内全ての学校や公民館等にSTEAMラボ教室の設置等を行ってきました。
加西GLOBALでは、令和6年度から新たに外国語教育アドバイザーを配置し、小学校から中学校までの一貫した英語学習プログラムを作成します。さらに、小中学生を対象に夏季休業中を利用したイングリッシュキャンプを開催する予定です。
チャレンジすることで見つかる課題
しかし、この一連の取り組みにも課題が存在します。こどもたちへの質の高いプログラムやフィードバックの提供を充実させたいものの、現状のやり方で取り組みが拡大していくと、教員の負担が増して現場が疲弊してしまいます。
例えば、新しいプログラムを企画・実施するためには関係者との連携が必要となりますが、プログラムや関係者数が増えることで教員や教育委員会の調整の負担が増していきます。授業やSTEAMプログラムで、「挑戦」、「協働」、「創造」など人間の行動や性格を形成する非認知能力が育てられているか評価する指標がないため、一部のプログラムやカリキュラムではより効果的な方法を検討することが難しくなっています。また、教員は元々多忙なうえ新しい取り組みが増えており、今まで以上に効率的かつ効果的に授業力向上に取り組む必要性が増しています。
このようなことが、「加西の教育3本の矢」の推進において大きな課題となっています。
スタートアップの皆さんと共に新しいやり方で課題を解決したい
課題を解決するためには新しいテクノロジーや方法が必要です。そこでひょうごテックの枠組みを利用して教育の課題解決に取り組まれているスタートアップの皆さまとつながり、一緒に課題を解決していきながら「加西の教育3本の矢」を推進していきたいと考えています。
今回は具体的に以下の3つの課題を提示いたします。
(1)スタートアップが授業を行うSTEAMプログラム等の開発(授業の充実)
これまで学校では自前でカリキュラム開発を行ってきました。しかし3年経過とともに新たな切り口のカリキュラムを提供し続けることが大変になってきています。そこで、スタートアップの新しい観点で、日ごろ学校では経験できないようなプログラムを開発し、正規授業カリキュラムの中で実証することで、こどもたちのワクワク感を呼び起こす起爆剤になることを期待しています。
(2)非認知能力指標作成、評価実施(児童生徒の適性や育成の可視化)※当ページ
非認知能力の指標化の遅延により「3C次世代型人材」育成の推進が停滞する面もありました。そこで、デジタル技術を活かした「教育DX化」により、非認知能力の指標作成と評価をデジタル化し、児童生徒、教師、保護者のアセスメントの可視化を図ることで、業務改善を行うというものです。
(3)映像データやAIを活用した教職員の授業力アップ(教員の負担軽減)
既に導入しているICT機器(360度カメラ等)を教職員研修等に有効に活用し、授業力アップの指標化を図る取組です。これまで授業分析はデータ測定や集計に係る教職員の負担が大きく、全国的にみても先行事例は少ない状況です。そこでAI分析できるスタートアップ事業者と連携して課題を乗り越え、授業力向上や教員の負担軽減につなげていきます。
未来の扉を開くこどもたちへの力
私たちの目指すところは、「3C次世代型人材」の育成を通じて、探究心や創造力を育み、「20年後の未来を担う大人づくり」への教育投資を行うことです。教育改革の推進に挑戦し続ける全ての教育関係者と共に、こどもたちに新たな学びのスタイルを提供したいと考えています。私たちが進める「教育DX」の取り組みを通じて、「加西の教育3本の矢」の課題解決と発展につながると信じています。
最後になりますが、加西市教育委員会が推進する「加西の教育3本の矢」の課題を一緒に解決していただける皆様を募集します。加西市の課題は、全国の教育関係者と共有されているものでもあります。教員不足や課題の多様化により、教育現場は皆様が想像する以上に疲弊しています。更に、これらの課題に対応可能な教育DXの手法を持つ事業者の方々にとって、加西市の取り組みは大きな潜在市場への具体的な提案材料を提供する機会と言えるでしょう。
私たちは逐一情報を発信し、皆様との連携を強化していきます。
私たちが想像できていないアプローチもあるはずです。スタートアップの皆様の幅広いご提案をお待ちしています!
Vision
実現したい未来
・非認知能力の指標化に協力する学校数の増加とデータ精度の向上
・「3C次世代型人材」育成の促進
・産学官連携事業の推進
得られるもの
・非認知能力指標作成は全国的にも先行事例がなく話題性が高い
・兵庫県下の自治体への紹介や、産学官連携事業への拡大の足場づくり
Outline
実証支援金:最大50万円
1課題あたり補助率1/2以内、最大50万円(税込み)
(例:総事業費70万円の場合、35万円の補助
総事業費200万円の場合、50万円の補助
※支払いのタイミングは、実証事業が完了し、事業実績報告書の検査完了後になります。
背景 |
加西市では、令和3年度から、「3C 次世代型人材」の育成に注力 ・学校教育だけでなく、ものづくり企業や農業、地元の歴史など、地域の様々な資源を利用して、「実物」に直接触れる機会を持つと同時に、こども自身が問題を見つけ、協力しながら解決策を見つけ出す、新たな学びのスタイルを推進 *「3C次世代型人材」…3C(①Challenge【正解のない問題に挑戦】②Collaborate【多様な他者と協働】③Create【新しい価値の創造】)できる資質能力を備えている人材 |
---|---|
課題(詳細) |
評価する指標がないため、一部の授業のカリキュラムやSTEAMプログラムが停滞したり、主観や経験による個人面談や不登校対策・保護者対応に陥ったりしている。 ・「思考力」や「創造力」など人間の行動や性格を形成する「非認知能力」は指標化が難しく評価が困難 |
求める解決策 | ・教育DX化による非認知能力の指標作成と評価 ・児童生徒、教師、保護者のアセスメントの可視化と業務改善 |
想定する実証実験内容(詳細) | ・Chromebookを活用し、児童生徒の非認知能力に係るデータを収集 ・児童生徒の非認知能力の指標策定 ・非認知能力や特性、教育環境などのデータを用いたアセスメント ・アセスメント結果の効果的な活用方法の検証 |
実証実験成功後の発展性 | ・教育DXによる教育活動、業務負担軽減のモデルケースの構築 ・非認知能力の指標化に協力する学校数の増加とデータ精度の向上 ・大学との連携進展と大学の知見に基づくプログラムの価値向上 ・エビデンスをもとにした各種指導、政策立案の実現 |
提案企業に求める専門性 | ・教育心理学や教育全般の専門知識 |
プロジェクトの進め方打合せ方法 | ・打ち合わせは適宜実施 ・初回は対面で、その後の打ち合わせはオンラインで可能 ・早期の現地での実証実験を希望 |
提供可能なデータ・環境等 | ・加西STEAMに関する資料の提出 ・関連機関や学校とのマッチング手配 |
プログラム終了後の本格導入 | ・加西STEAMフェス(令和7年11月23日)でのプログラム取組の発表予定 ・他市町、他都道府県の視察時に実績を積極的に発信する予定 ・産学官連携事業の推進 |
選考基準・スケジュール・よくある質問など
資料請求・新着課題
地域・社会課題解決に繋がる、
本当の意味での地域創生をともに実現しませんか?