Urban Innovation JAPAN


応募終了

市長室広報戦略部広聴担当

市民提案をAIでアシスト!市民の声をもっと政策立案につなげたい!

採択企業
  • AGREEBIT株式会社

Point

解決したい課題

市民から届く貴重なご意見。しかし、課題が分かりにくい投稿があったり、市民間で意見の共有ができていないといった課題があり、投稿方法を見直すことで意見をもっと活用したい。

想定する実証実験

・AIによる投稿サポート機能を設けて、投稿内容の変化の検証
・オンライン上にプラットフォームを設けて、意見を市民間で共有・議論することで、どのような投稿が寄せられるか検証

Story

「わたしから神戸市への提案」の現状

 市民からの意見や提案をもとにした市政運営は地方自治体の根幹をなす部分です。本市では、市民の皆様から市政に関するご意見・ご要望をいただくために「わたしから神戸市への提案」制度を設けています。
 毎年約3,000件以上のご意見・ご要望をいただいていましたが、令和3年度は新型コロナウイルスの影響もあり、投稿総数は5,371件となりました。
 近年、人口減少社会の進展や新型コロナウイルスによる社会環境の変化に伴い、市民の市政に期待する声は高まっており、持続可能な社会の実現のためには、これまで以上に市民の声を市政に反映し、市民と一体となって市政を運営していく必要があります。

【投稿数の推移(平成28年度から令和3年度まで)】

AIにより市民のお困りごとや提案を具体化

 市民の皆さまの日常生活での体験、それに基づく意見や提案は市政を運営していく上で貴重な財産です。しかしながら、「わたしから神戸市への提案」に寄せられる投稿を分析すると、投稿の約半数が匿名となっています。また、投稿の中には実際に困っていることや課題などが明確でないものも見られます。

 これらのお困りごと等が明確でない匿名の投稿は、投稿者へ内容確認ができず、詳細が分からないことから取り組みへ反映することが難しい状況にありますが、ひょっとしたらその投稿はとても重要な意見が潜んでいるかもしれません。

 例えば「二人目が欲しいですが、いまのままでは無理です。何とかしてください。」という投稿の場合、投稿いただいている方の思いは分かりますが、具体的な課題が分からず、取り組みへ反映していくことができません。

 この投稿が「私は神戸市北区在住の神戸花子です。38歳で高齢出産をしました。二人目が欲しいのですが、年齢的に体力もなく、2人の子育てをする自信がありません。車の免許もないので、バスで病院に行くのも大変です。金銭的にも厳しいです。これ以上自分の時間が無くなることも不安です。相談できる相手もいません。自宅で子供の面倒を見てくれる無料シッターの制度などを作ってください。」と具体的であれば、「高齢出産支援」「移動支援」「無料シッター制度」などの検討に役立てていくことができます。

 このように困っていることや課題などが明確になるように、AIにより投稿段階で修正や追加を促す機能を付加した投稿フォームを構築できないかと考えています。 このフォームに、日頃より市政に対してご意見をいただいているネットモニター等に投稿いただき、「市への提案を適切に促す機能となっているか」「使いやすさ」等についてアンケートを実施するとともに、投稿フォームに「最初に入力された内容」と「修正等後の内容」を比較し、投稿内容の変化を客観的に分析することで、効果を検証できればと考えています。

明確な表現の市民の声をもとに植栽が行われた須磨浦公園の松林(神戸市ホームページより

リアルタイムで他の意見を閲覧し、意見提案や議論を活性化

 今後の市と市民協働によるまちづくりにおいては、若い方を含めて幅広い世代の方が市政に興味をもっていただき、市政に参画してもらうことが大事です。

 現在の「わたしから神戸市への提案」は、市民の方が市に対して提案を行い、市が提案者に対して回答する形となっています。そのため、市民は他の方がどのような意見を提案しているのか分からず、世代等が異なる方の多様な意見に触れる機会がない状況にあります。

 こうしたことから、様々な方の意見交換の場として、市民が意見共有・議論できるオンラインプラットフォームを構築できないかと考えています。

 オンラインプラットフォームの参加者が、他の参加者の意見に触れることで、「私もそんなことを考えていた」と共感し、別の新たな意見が生まれることを期待しています。また、時間や場所の制約のないオンラインプラットフォームでは、これまで時間の制約等により市政に参加できなかった市民、デジタルに精通した若い世代に気軽が参加してくれることも期待しています。

 実証実験としては、神戸市においてテーマを設定し、ネットモニター等に参加いただき、意見交換してもらうことを想定しており、意見が共有されることの不安や使いやすさ等についてアンケートを実施し、また多様な意見が共有されることにより、意見がどのように変化していくか等を客観的に分析することで、効果を検証できればと考えています。

目指すゴールは、市民意見に寄り添ったまちづくりの実現

 神戸市に意見を届ければしっかりと聞いてくれて、市政に反映してくれると市民が実感することで、「神戸市に住んでよかった」「このまま神戸市に住み続けたい」と思ってもらえる市民が増え、さらには市政に参加する市民が増えていくことに繋がればと考えています。我々の目指すゴールは、市民意見に寄り添ったまちづくりの実現です。

 また、現在市に想いを持っているけど、声をあげていない方の声も、しっかりまちに意見を届け、その声に耳を傾けられる、そんな自治体を目指したいと思っています。

 私たちとともに、本事業に取り組んでくださるスタートアップ企業の皆様のご応募をお待ちしています。

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Vision

実現したい未来

・市民の建設的な意見にもとづく、市民意見に寄り添ったまちづくりの実現
・若者も意見を出したくなる広聴

得られるもの

市民の声をどのように市政につなげていくかは全国の自治体が抱えている課題であるため、他自治体への横展開が可能

Outline

背景 ・市民の声を広くお聞きする「わたしから神戸市への提案」には、年間3,000件以上の投稿が届いており、内容をふまえて施策に反映している。
・新型コロナウイルスに関連する投稿も増加し、令和3年度は「わたしから神戸市への提案」に5,371件の投稿があり、前年度と比較して約1,600件の増加となっている。
課題(詳細) ① 投稿の中には実際に困っていることや課題などが明確でないものもあり、匿名で投稿しているものは内容確認ができないことから、詳細が分からず市の取り組みへ反映することが難しい例もある。
② 現在は、市民の方が市に対して提案を行い、市が提案者に対して回答する形が基本である。そのため、市民は他の方がどのような意見を提案しているのか分からず、世代等が異なる方の多様な意見に触れる機会がない。
求める解決策 ① AIによる投稿内容の修正・追記を促す機能
専用投稿フォームを設けて、「わたしから神戸市への提案」に投稿について、投稿内容の修正等を促すAIサポートの開発
② 市民間でリアルタイムに他の意見を閲覧し、意見提案できる機能
参加する市民が、設定されたテーマに関する他の意見をリアルタイムで閲覧するとともに、市民間で意見提案・議論できるオンラインプラットフォームの開発
③ 若者も声をあげたくなるような工夫
想定する実証実験内容(詳細) ① AIによる投稿内容の修正・追記を促す機能
・AIによる投稿サポート機能を付加した専用投稿フォームを開発
・日頃より市政に対してご意見をいただいているネットモニターに投稿いただく
・投稿いただいたネットモニターに対してアンケート(市への提案を適切に促す機能となっているか、使いやすさ等)を実施
・アンケート結果をふまえて実証実験中においても改善を実施
・本専用投稿フォームに「最初に入力された内容」と「修正等後の内容」を比較し、投稿内容の変化を客観的に分析
② 市民間でリアルタイムに他の意見を閲覧し、意見提案できる機能
・市民が意見共有・議論できるオンラインプラットフォームを開発
・神戸市においてテーマを設定し、ネットモニター等に参加いただき、オンラインプラットフォームでの意見交換を実施
・参加者にアンケートを実施(意見が共有されることの不安、使いやすさ等)
・多様な意見が共有されることによる意見内容の変化等を客観的に分析
実証実験成功後の発展性 「わたしから神戸市への提案」に用いる仕組みへの本格導入や、新たな広聴ツールとしての利用
提案企業に求める専門性 高度な自然言語処理技術や、デジタル技術を用いたアプローチについての企画提案
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン(Zoom)・対面のどちらでも打ち合わせが可能です
提供可能なデータ・環境等 ・過去の「わたしから神戸市への提案」の投稿データ(個人情報除く)
・「わたしから神戸市への提案」の内容を取り込んでいる「市民の声集約活用システム」の調達仕様書等
プログラム終了後の本格導入 実証実験の効果を検証し、予算化の検討を行う

選考基準・スケジュール・よくある質問など

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