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残り8

締 切

教育委員会部活動振興室

待ったなしの部活動改革!子どもたちの成長と教員負担の軽減を両立したい!

Point

解決したい課題

部活動に携わる教員の負担を軽減するため、より少ない指導者・より短い練習時間で効果的な指導を行うためのICT 活用を図りたい。

想定する実証実験

市立中学校の部活動指導において試験導入し、運用方法を含めた検証を行う。

実現したい未来

部活動指導の負担を軽減することで、指導に携わる教員の働き方改革を進めるとともに、子どもたちの指導を希望する地域の方にとっても参画しやすい状況をつくり、子どもたちにとって大切なスポーツ・文化活動の場を提供し続ける。

得られるもの

全国の自治体における部活動改革への展開及び地域のスポーツ・文化活動等への導入が期待できる。

Story

学校部活動を、変える

 学校における部活動は、子どもたちが喜びや生きがいを感じ、心身ともに成長できる場として、過去数十年に渡り行われており、現在も多くの子どもたちが日々、様々な活動に参加しています。

■本市における中学校部活動の実施状況(令和3 年度)

部数926 部
参加生徒数35,603 人(全生徒数に対する割合70.4%)
指導教員数1,719 人(全教員数に対する割合51.6%)
活動日数週5 日以内とする。
(平日は少なくとも1 日、土曜日・日曜日は少なくとも1 日を休養日とする。)
活動時間平日2 時間以内、休日3 時間以内

 一方で、こうした部活動の指導は、多くの教員による勤務時間外の「自主的な」活動によって支えられてきたという現実があります。近年、学校の抱える課題が複雑化・困難化する中で、教員の働き方改革が急務となっていますが、こうした部活動指導に関する教員の負担についても、社会的な問題としてそのあり方が議論されています。 

 実際、本市において、部活動に関わる時間は、教員一人当たり月40 時間を超える場合もあり、授業準備や教材研究といった教員本来の業務に携わる時間がとれなくなるなど、学校教育への影響が懸念されています。「自主的な」活動である部活動のあり方を見直すことで、教員の専門性をより学校教育に活かせるような環境整備が必要となっています。

■本市立中学校における時間外在校等時間の上限方針(1 ヶ月45 時間、1 年360 時間)を超えた教職員数

年度人数割合
H292,486 人73%
H302,405 人71%
R12,310 人67%
R22,129 人62%

■本市立中学校において部活動指導を行っている教員に対する調査

部活動指導を負担に感じることがある66.3%
負担に感じていない33.7%
(平成29 年「教員の部活動指導にかかる実態調査」)

子どもたちの成長との両立

 ただし、部活動のあり方を見直すと言っても、単に部活動を廃止する、というわけにはいきません。上述のとおり、部活動は、子どもたちのスポーツや文化活動を通じた成長の場として機能してきました。部活動改革は、こうした成長の機会は確保しながら、教員の働き方改革による学校教育のパフォーマンス向上を図ることで、子どもたちの教育環境全体の整備を進めるものとしたい、というのが私たちの思いです。 

 部活動における教員の負担軽減と子どもたちの成長効果の両立のためには、事業スキームの見直しを含む様々な施策が必要となりますが、その基礎となるのは、部活動指導のマンパワー(指導者数×指導時間)の適正化です。 

 これまでの部活動は、教員が直接生徒を指導していたため、人数と個々の指導力が指導の質を決定していました。このため、指導の質を向上させようとすると、より多くの教員がより多くの時間を使って指導を行うか、個々の教員が新たな指導方法を身につける(=時間的負担を負う)必要があり、負担軽減と質の維持向上は両立できませんでした。 

 そこで、ICT を活用することで、例えば、常時教員が直接指導していなくても効果的な練習が行える(必要な指導者数を減らす)、誰でも効率的な指導を行うことができる(指導時間や新たな指導方法の勉強などの時間を短縮できる)、といった方策により、課題解決を図りたいと考えています。

地域の新たな担い手、学校から社会への広がり

 このような部活動指導の負担軽減は、学校の問題にとどまらない可能性があります。現在、国では、部活動の改革の一環として、外部指導員の活用を進めているほか、部活動そのものの地域についても検討がなされています。

(出所)文部科学省「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革(令和2 年9 月)」

 こうした地域人材の活用は、教員の負担軽減には大きな効果がある一方で、これまで本市で言えば2,000 人近い教員が行っていた部活動指導を、そのまま地域の方々に替わっていただくことは現実的ではありません。上記のような、必要となる指導者数の抑制とともに、指導の時間的負担の適正化による地域指導者の参加促進によって、指導者の需給の均衡を図り、持続可能な制度とする必要があります。 

 これによって、部活動では需要の抑制が起こりますが、地域の指導者の供給増加は、地域でのスポーツ・文化活動を活性化させ、新たなニーズを喚起することが見込まれます。 

 国においても、部活動の地域移行の先に、地域のスポーツ・文化活動の振興と、これらの産業化を見据えた議論がされており、部活動改革のためのICT 活用は、社会課題の解決につながる可能性を秘めていると考えています。そして、それは、子どもたちに更なる活動の場を提供することにもつながります。

(出所)「地域×スポーツクラブ産業研究会 第6 回事務局説明資料」抜粋

 今回の実証実験は、実際の部活動指導の現場での実施となりますので、ICT 活用の効果測定と、学校外を含めた社会実装のための運用について多くの知見を得ることができるものと考えています。 

 これまでの部活動のあり方は見直す必要がありますが、子どもたちの可能性を広げる成長と経験の機会という部活動の意義は継承し、発展させていかなければなりません。ICT の活用という、これまでの部活動には見られなかった要素を起爆剤として、子どもたちのよりよい未来を創るために、みなさまのお力を貸してください!

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Outline

背景 近年、教員の働き方改革が急務となる中、部活動のあり方についての見直しが全国的に議論・検討されている。
本市においても教員の負担軽減と子どものスポーツ・文化活動の機会確保の両立のため、部活動指導の適正化や地域人材の活用等、これまで多数の教員の指導により維持されてきた部活動のあり方を大きく見直す必要が生じている。
課題(詳細) 部活動指導に関わる教員の負担軽減のため、①部活動指導に必要な指導者数の削減、②効率的効果的な指導による活動時間の適正化を図る必要がある。
また、教員に替わり指導を行いたいと考えている地域の方の参加を促し、部活動改革をより推し進めるためにも、②の活動時間の適正化による指導者の制約・負担の軽減が必要。
求める解決策 ICT を活用した指導プログラムの導入等により、指導者が不在でも練習・活動できることを増やし、指導者の負担を少なくする。指導者の数を抑制できればなお良い。
上記効果を期待できれば、手法に制約はない(AI、IoT、メタバース、VR などの活用も期待)、欲を言えば生徒が普段から使い慣れているスマホやタブレットなどで利用できるものだとありがたい。
想定する実証実験内容(詳細) 本市立学校の部活動指導(中学校2 校でのバスケットボール部を想定)において試験導入し、指導者や生徒による運用方法を含めた検証を行う。
実証実験成功後の発展性 国が進めている部活動改革の好事例として、周知される可能性があり、全国の自治体への導入を期待できる。また、部活動改革と同時に進められている地域のスポーツ・文化活動やスポーツ産業の振興への展開も可能。
提案企業に求める専門性 スポーツ医科学や技術的指導などの見地から、指導方法が適切であると判断できることが望ましい。
プロジェクトの進め方打合せ方法 担当課だけでなく、現場の指導者とも打ち合わせしながら、コンテンツ開発や運用方法の検証を行いたい。
提供可能なデータ・環境等 ・本市中学校における部活動の実施状況(種目、部数、指導者数、生徒数等)
・部活動指導の現場視察
・部活動指導の現場での実証実験
プログラム終了後の本格導入 効果的なものは、今後の部活動改革の制度設計に取り入れたい。

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