Urban Innovation JAPAN


残り8

締 切

地域安全推進課

画像解析によるまちの防犯環境向上~スマホde防犯診断~

Point

解決したい課題

刑法犯認知件数が政令指定都市ワースト2位。犯罪が起こりにくいハード面の対策を強化して犯罪被害を減らしたい。

想定する実証実験

生活道路・通学路や公園などの画像をAIで解析。防犯上の危険箇所を特定して、改善対策の提案につなげる。

実現したい未来

犯罪が起きにくい環境をつくり、安心・安全に暮らせるまちを実現したい。

得られるもの

防犯は全国共通の課題領域であり、本事業での成果を他の自治体でも展開することが期待できます。

Story

犯罪被害への不安・・

 名古屋市ではこれまで、市役所と地域住民、警察が協力しながら、防犯パトロールやキャンペーンなどの犯罪を減らす取り組みを続けてきました。その結果、名古屋市内の刑法犯の認知件数は2003年の 93,123 件をピークに減少を続けています。

 しかし、2021年の刑法犯認知件数は15,840件。政令指定都市20都市中ワースト2位。2021年に行った名古屋市ネットモニターアンケートでは、約6割の人が「犯罪被害への不安を感じる」と回答しており、未だ十分な安心感は得られていません。

(刑法犯認知件数の推移)

地域と連携した防犯パトロールの取組み

 犯罪の抑止に欠かすことができないのが、地域住民の防犯ボランティア活動です。

 昨年度から、名古屋市ではAIを使って過去の地域での犯罪データ等から犯罪発生確率を予測し、予測に基づいたパトロール経路の作成ができる防犯パトロール支援アプリ「Patrol Community」を導入しています。これは、名古屋市が利用料を負担し、地域で防犯活動を行う方が無料でアプリを使ってパトロールをするという取り組みです。

(Patrol Communityの利用イメージ)

 効果的なパトロールをするためには、事前に犯罪の発生状況を調査するなど労力を要するほか、経験や勘が求められます。このアプリでは、パトロールしたい場所、距離、方法(徒歩or 車)を選ぶだけで簡単に効果的なパトロールルートを作成することができます。このため、ルート作成の省力化や経験の浅い方でも効果的なパトロールルートが作成できるようになり、地域の方が防犯パトロールに参加するハードルが下がるという特徴があります。

(パトロールの様子)

 「Patrol Community」の持つ犯罪発生確率の予測によって、犯罪が発生する危険度が高い場所がわかるようになりました。しかし、なぜその場所で犯罪が起こりやすいのでしょうか?それが今回のテーマです。

犯罪はどういうところで発生しやすいのか?

 犯罪防止するための考え方のひとつに「犯罪機会論」という理論があります。犯罪機会論では、犯罪が発生するのは、犯罪実行に都合の良い場所(景色)であるとしており、犯罪が起きる要因は犯罪の機会(チャンス)があるからと捉えています。つまり、犯罪を起こそうという人がいても、実行に都合のいい場所(景色)がなければ、犯罪は起こらないと考え、その機会をなくしていくことで防犯の実現を目指すものです。

 例えば、「入りやすい場所」や「見えにくい(見られにくい)場所」は犯罪が起こりやすい景色と言われています。「入りやすい場所」は、仕切りなどがない物理的に入りやすい場所や入っても怪しまれることのない場所のことです。こういった場所は、犯行後の逃走も簡単になります。「見えにくい(見られにくい)場所」は、犯行が目撃されにくく、発見・通報される可能性が低く犯罪者にとって都合の良い場所です。

 具体的には、公園は誰でも自由に出入りすることが出来る「入りやすい場所」です。もし、公園の生け垣が伸び放題になっていると、周辺から公園の中が「見えにくい場所」になります。犯罪者にとっては怪しまれず、また見つかることもなく子どもに近づくことが出来るチャンスとなりえます。

 同じように、塀や樹木にかこまれた駐車場。入り口にチェーン等の人の出入りを制限するものがなければ、簡単に侵入し、車のカギを開けようとしたり、部品を外そうとしたりしていても見つかりづらく、犯罪者にとって、犯罪の実行に都合のいい場所(景色)に見えます。

(犯罪が起きやすい景色のイメージ)

犯罪が発生する機会自体を減らせないか?

 犯罪が発生する機会自体を減らしていくため、今回の実証では、AIを用いて住宅地の道路や通学路、公園、駐車場などの風景画像(動画・静止画)を解析し、“犯罪者にとって都合のいい景色”の要因を抽出するとともに、防犯カメラや防犯灯の効果的な設置などの対策を検討することで、犯罪が発生しにくい景色・環境をつくることができないかと考えています。

 防犯パトロールも、犯罪者に対して、犯罪が発見されるが高くなるというリスク(監視性)を示すことができます。また、防犯に対する意識の高い=防犯対策がとられている地域であると感じさせることができます。こういった意味で、防犯パトロールは犯罪の機会をなくすソフト面での有効の対策になります。

 防犯パトロール活動の強化と防犯につながる町並みづくりによる環境側の改善という、ソフト・ハードの両輪で犯罪の機会を与えない「犯罪に強いまち」を一緒に実現したいと考えています。防犯という全国共通の課題領域で新たな取組みにチャレンジしたい企業の方はぜひご一緒しませんか?

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Outline

背景 これまで、地域と連携して犯罪抑止に取り組んでおり、昨年度からは、AIにより過去の犯罪データ等から犯罪予測し、予測に基づいたパトロール経路作成ができる防犯パトロール支援アプリ「Patrol Community」を導入している。
地域で防犯活動を行う方に利用していただき、防犯活動の活性化に取り組んでいる。
課題(詳細) 同アプリでは犯罪発生確率の高低は予測できるものの、発生確率が高い要因の分析はできない。要因を分析することで犯罪が起こりにくい環境をつくり、まちの安全性を高める取り組みにも活かせるようにしたい。
求める解決策 地域住民とともに地域の防犯力を高めるために、ハード面でどのような整備をすればいいか、対策を提案する。
想定する実証実験内容(詳細)

AIを使って住宅地の道路や通学路、公園、駐車場などの風景画像(動画・静止画)を解析し、過去の犯罪データと紐づけて分析し、犯罪が発生しやすい要因を抽出するとともに、防犯カメラや防犯灯の効果的な設置場所などの対策を導き出す。
AI化のための教師データ収集については協力も可能。防犯ボランティアを中心に市民に協力を仰ぎ、教師データとなる画像を収集することや、地域を巡回防犯パトロールしている青パト(青色回転灯を装備した自動車)のドライブレコーダーデータなどの活用も検討したい。

    <効果測定のイメージ>

  • 領域区分(住宅、外壁、道路、草木(生垣等)、車両など)判定の正確性
  • 防犯上の危険箇所抽出の的確性
  • 改善対策の内容の妥当性
実証実験成功後の発展性 防犯パトロール支援アプリとともに全市的な展開をしたい。また、地域防犯力の向上は全国共通の課題であるため、他自治体でもニーズがあると考えられます。
提案企業に求める専門性
  • 大規模なデータ分析力
  • 画像から撮影された風景の特徴を解析し、自動的にカテゴライズするAIの開発力
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン会議も利用しながら情報共有は密にしたい。
提供可能なデータ・環境等
  • 防犯設備士が指摘した危険箇所の写真や指摘・提案内容が提供できます
  • 防犯パトロールをしている地域住民と協力して、教師データを収集することも検討しています
  • 愛知県警が犯罪オープンデータを公開しているので活用いただけます
プログラム終了後の本格導入 実証実験の結果次第では、予算化の上、全市で本格的な展開を図りたい。

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