Urban Innovation JAPAN


残り8

締 切

経済局中央卸売市場南部市場管理課

ベテランの技術を継承したい!南部市場及びと畜場のスマートファクトリー化

Point

解決したい課題

機械応急修繕にあたる技能職員が今後定年退職していくため、ベテラン職員の持つ機械設備等の修理の技術・技能を残し継承していきたい。

想定する実証実験

・技能職員のノウハウを可視化し、後継者への伝承の仕組みによって、技術者育成が可能か検証する
・過去の不具合、故障と対処内容をデータベース化し、故障発生の予見や予防措置ができるのか検証する

実現したい未来

経験の浅い職員でも、システムのサポートにより故障個所と故障発生タイミングを予見し、さらに対処方法も提案してもらうことで、機械設備の修繕が行える。

得られるもの

市役所内の他業務や他自治体への展開

Story

年間20万頭、19,000 トンを出荷する巨大工場

 南部市場では、食肉の中央卸売市場として食生活に欠かせないお肉(牛・豚)を皆様の食卓にお届けするため、全国から出荷される生きた牛や豚を、と畜解体して、小売業者などへの販売を行っています。

 現在の施設は、2007年に開場し、鉄骨造2階建(一部3階建)で延べ床面積約27,000㎡の施設となっています。毎年約20万頭、重量にして19,000トンの牛豚を出荷しています。と畜解体の最大処理数は牛100頭/日、豚1,000頭/日となっており、機器点数としては、1,000点を超える設備を有しています。基本的には平日のみの運転ですが、繁忙期には土曜日や祝日も稼働することがあります。

南部市場

市場の構成者と役割

  • 名古屋市
    開設者として、施設の設置・管理や、取引の指導・監督を行います。と畜解体に使用する機械等は、名古屋市が設置・管理をしています。
  • 卸売業者
    牛や豚の生体を、畜産農家から集荷し、と畜後の枝肉等の販売を行います。
  • と畜業者
    卸売業者が集荷した牛や豚をと畜解体します。
  • その他
    検査機関や格付機関など複数の事業者で卸売市場を構成しています。

工場内は機械にも過酷な現場 

 と畜場で扱う機械は特殊で、一個一個オーダーメイドのように作られています。そのため、と畜用の機械を扱うメーカーが少なく、南部市場でも東京のメーカーが製造したものを使っています。そのような特殊機械は常に熱湯で消毒しているため、場内は高温多湿で機械の運転環境としても非常に過酷です。

 南部市場が開場して15年が経過し機械等の老朽化による故障が頻発しています。

  • 枝肉(骨が付いたままのお肉)を搬送するコンベアチェーンの破断
  • 皮むき機の油圧ホースの破損
  • 機器の絶縁不良、センサー位置の調整
    など、頻発している故障も多岐にわたります。
解体後の枝肉を保管する冷却室

故障復旧に許されるのは30分だけ!

 食肉の品質保持のため、機械が故障したからといってと畜解体を長時間停止させることができません。と畜途中で止まってしまうと食品の品質がどんどん下がっていってしまうため、故障復旧に許される時間はたった30分です。

 機械の修理をお願いしている会社もありますが、遠方(東京)から来るため、到着まで時間がかかってしまいます。 と畜を30分以上停止させないために、南部市場では、8名の技能職員が待機して故障の応急修繕を行っています。

解体室の設備

 応急修繕を行う技能職員は、と畜解体機という特殊性のある機械を扱う専門的な仕事のため、異動もなく長年同じ職員に支えてもらっています。しかし、技能職員も高齢化が進み、今後退職していってしまう予定です。

 機械が故障した際の対応にはこの技能職員の長年培ってきた経験や勘に頼っている部分が多く、新たな職員への技能承継や育成する時間が十分に取れないまま技能職員の定年を迎えてしまう可能性があります。

 これまで、技能職員の培ってきた経験や勘については文書化されておらず、故障の対応方法も記録が少なく、データベース化もされていない状況で、何らかの対応が急務の状況です。

技能職員のノウハウを継承していきたい

 今回の実証事業でやりたいことは、技能職員のノウハウの継承です。例えば、

  • これまで発生した故障内容やその対処方法をデータベース化したり、手元の映像などで技能職員の技を記録して、新たな職員への継承の材料にしていくなど、技術の伝承が可能なのか
  • 特定の機械にセンサーやカメラ等で取得するデータと、過去の故障データベースと組み合わせて、故障を未然に予測したり、予防措置を施すための仕組みを構築できないか

などを実証できないかと考えています。

最後に

 市民の皆様に安全安心なお肉をお届けするためには南部市場の機械が安定稼働することが欠かせません。そのためには機械のトラブルに即時に対応できる「技術・技能」をもつ「人」が非常に重要です。それらの「人」のもつ、「経験や勘に基づくノウハウ」をデータベース化し、技術を継承させていくために皆さんのお力を貸してください。

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Outline

背景 南部市場は開場から15年がたち、機器の老朽化が進んでいる。
と畜施設は、高温多湿という非常に過酷な条件下で機械を動かしており、機械の老朽化も早い。2007年の開場後から入れ替えていない設備もあり、今後故障件数が増えていくことが予想される。(順次、設備は入れ替えていく予定だが、一気には入れ替えられない。)

食品工場という特殊性から、ラインを停止できるのは最大30分であり、故障に対してすぐに対応できるよう、現在8名の技能職員で機械修繕の応急対応を行っている。
と畜に係る機械設備の修繕を行う職員の高齢化が進み、後継職員がいない状況である。また、経済局全体でも技能職員は人数が少なく、機械の特殊性もあり、技能職員の異動がないまま、現在に至っている。
課題(詳細) 今後、技能職員が退職していく中、新たな職員への技能承継や育成する時間が十分に取れないまま技能職員の定年を迎えてしまう可能性がある。
求める解決策 技能職員が長年培ってきた経験や勘、ノウハウを可視化、データベース化し、新たな職員でも機械の修繕が行えるシステム。
想定する実証実験内容(詳細) ・過去の修繕記録のデータ化及び解析
・解析した結果により、システムのサポート(視覚・聴覚等)を活用した修繕
実証実験成功後の発展性 と畜場は民間、自治体ともに全国に存在しており、横展開できる可能性がある。
自治体内で技術者の高齢化が課題になっている業務は他にもあるため横展開の可能性がある。
提案企業に求める専門性 と畜業務の特殊性を理解し、関係事業者の注文や条件に対して柔軟な発想ができること。
プロジェクトの進め方打合せ方法 初回は、現地視察に来ていただき、現地の状況を把握したうえで打ち合わせしたい。その後はオンラインでの会議も可。
提供可能なデータ・環境等 過去に専門業者等に委託した工事等に関する資料、技能職員の過去の修繕にかかる経験談。と畜作業場内の撮影については、原則不可。
プログラム終了後の本格導入 関係事業者等と調整のうえ、本格導入を検討します。予算化については、調整後となります。

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