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名古屋市 スポーツ市民局消費生活課

エスカレーターで歩く人をAIが検知!?“あたりまえ”からの脱却

Point

解決したい課題

エスカレーターの安全な利用を確保するために、エスカレーター上で歩行しないよう利用者の行動変容を促進する実効的な対策の実施が課題になっている。

想定する実証実験

画像解析などによりエスカレーター上の歩行者に注意換気するツールを、試験的に市内数カ所のエスカレーターに設置し、改善が見られるか検証を行う。

Story

意外と危険なエスカレーター

エスカレーターに乗っていて危険を感じたことはありませんか?
エスカレーターで歩くことは自身の転倒の原因になるだけでなく、接触により他の利用者を転倒させるおそれがあります。

実際に、転倒などの事故が起きています。一般社団法人日本エレベーター協会の調査によると、2018年から2019年までの2年間で、エスカレーターでの事故は全国で1,550件発生していて、そのうち転倒が約6割を占めています。

エスカレーターは階段ではありません。その安全基準は立ち止まって利用することを前提としています。エスカレーターの踏段上で歩くことは自身の転倒の原因になるだけでなく、接触により他の利用者を転倒させるおそれがあります。また、病気やけが、障害により右側の手すりにしかつかまれない方もいます。歩いて利用することで、緊急停止したり、機器の劣化につながるおそれもあります。

条例の制定

これまでも交通事業者によって、立ち止まりを促す啓発が行われてきました。
以前に比べれば、立ち止まって利用する意識も高まっているように感じます。しかし、片側をあける慣習を変えることは容易ではありません。

そこで名古屋市では、「エスカレーターは立ち止まって利用する」ことを義務付ける条例を制定し、エスカレーターを安全に利用できるよう、より一層の取り組みを進めることにしました。

右側を空けるのはマナー?

そもそも、エスカレーターの片側を空けるのはなぜでしょうか。
この片側明けの起源は諸説ありますが、第2次世界大戦中にイギリスで混雑緩和のためのマナーとして考案されたことがきっかけと言われています。

日本では1960年代に大阪で、急ぐ人のために「片側空け」を呼び掛けたのが最初のようです。その後、1980~90年代以降に、特に東京で深い地下鉄駅が相次いで建設されて長距離のエスカレーターが増えたため、「片側空け」が徐々に普及するようになりました。これが全国的に“マナー”として広がっていきました。

 2022年に行ったエスカレーターの利用状況の実態把握調査では、歩いて(または走って)いた人は全体で21.3%で、特に歩く人が多かったのは、平日朝の通勤時間帯の交通機関でした(39.4%)。また、市民へのアンケートでエスカレーターを歩いたり走ったりした理由をたずねたところ、69.9%は「急いでいたから」、14.5%が「周りの人も歩いたり走ったりしていたから」でした。

エスカレーターの安全利用を促すAIシステム

これまでの交通事業者による取り組みから、立ち止まるように声掛けをすることは一定の効果があると考えられます。
しかし、常時エスカレーター付近で呼び掛ける人を配置するのは、費用面で現実的ではありません。そこで、AIが人間の代わりに呼び掛けることができないかと考えました。

具体的には、センサーやカメラなどを設置してエスカレーター上で立ち止まっているか/歩行しているかを判別、歩行を検知した場合に警告音声を流したり、右側が空いている場合には、右側に立って乗るように案内する音声を流したりすることで、エスカレーターを立ち止まって利用するように促すことができないかと考えています。

また、利用者の年代や性別を判別することができれば、継続的な実態把握が可能になり、新たな対策の企画に役立てることもできます。
今回の実証では、技術の実現可能性を検証するとともに、行動の変化を促す対策の効果も検証できればと思います。

誰もが安全に移動できる社会を目指して

エスカレーターの片側空けは効率最優先の時代背景を受けて、「急いでいる人のために」という善意から始まりました。

多様性が大切にされる時代になり、子ども、高齢者、障がい・病気の有無を問わず、安全にエスカレーターを利用できる新たな価値観に合わせた行動の変容が必要とされています。

今、エスカレーターの利用は“片側空けがマナー”から“止まって乗ることがマナー”へと、社会規範の変革期にあると考えます。
誰もが安全に移動できる社会を目指して、一緒にチャレンジしましょう!

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Vision

実現したい未来

エスカレーターは立ち止まって利用することが”あたりまえ”になるよう、意識や行動の変化を促し、誰もが安全にエスカレーターを利用できる、安心・安全な社会を実現したい。

得られるもの

全国の交通事業者を始めとするエスカレーター管理者が同様の課題を抱えており、業種を問わず広く事業展開が見込めます。

Outline

実証支援金:最大400万円

行政課題 1件あたり70万円(税込み)上限
社会課題 1件あたり400万円(税込み)上限

背景 エスカレーターの踏段上で歩くことは自身の転倒の原因になるだけでなく、接触により他の利用者を転倒させるおそれがあります。また、傷病や障害により右側の手すりにしかつかまれない方もいます。
そこで名古屋市では、誰もが安全にエスカレーターを利用できるよう、「エスカレーターは立ち止まって利用する」ことを義務付ける条例を制定しました。
課題(詳細) 名古屋市では歩行者用に右側を開けることが慣習化していますが、エスカレーターでは右側・左側を問わず立ち止まって利用することが“あたりまえ”であると、ポジティブな意識・行動の変化を促すことが課題になっています。
求める解決策 AIによる画像解析などによりエスカレーター上で立ち止まっているか歩行しているかを判別し、歩行を検知した場合に警告音声を流したり、右側が空いている場合には、右側に立って乗るように案内する 音声を流したりすることで、エスカレーターを立ち止まって利用するように促すようなソリューションを想定しているが、これに限らず行動変容を促すようなアイデア、技術の提案が欲しい。
想定する実証実験内容(詳細)

・公共交通機関のエスカレーター1カ所(上り・下りのセット)で歩行者を検知できるかを検証。
・歩行者を検知した場合の警告方法(音声、画像・映像etc)による効果を検証。

実際に、歩行を中止してもらえるのか、立ち止まっての利用が浸透するのかを検証する。
可能であれば、エスカレーター利用者の属性(年代・性別)が検出できるかを検証できるとより望ましい。傾向を分析し、今後の対策に活かしたい。

実証実験成功後の発展性 市内の主要な結節駅などに利用範囲を拡大し、安全利用の啓発と利用状況の実態把握として継続的に利用を考えている。
提案企業に求める専門性 ・画像解析などによる物体(人物)認識および移動速度の測定するAIの開発力
・個人情報に配慮したシステムを構築できること
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン会議も利用しながら情報共有は密にしたい。
提供可能なデータ・環境等 ・エスカレーターの利用に関する実態把握調査のデータ
・エスカレーターの利用方法に関する市民アンケートのデータ
・実証フィールド(公共交通機関のエスカレーターを想定)
プログラム終了後の本格導入 実証実験の結果次第では、予算化の上、全市で本格的な展開を図りたい。

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