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名古屋市 観光文化交流局 国際交流課
脱アンケート!外国人住民ニーズ把握の新手法を検証したい!
Point
解決したい課題
外国人住民の多様なニーズを幅広く恒常的に把握する方法がない。
想定する実証実験
インターネットなどICTを活用し外国人住民から直接課題や困りごとを把握するツールを実証し、従来のアンケート以上のサンプル数の確保が可能か検証する。
Story
増加する外国人住民
名古屋市は、ものづくり産業が多く集積する名古屋大都市圏の中枢都市として、また商業の中心地として、多くの外国籍の人々が住んでいます。近年では、留学のために名古屋に住まれる方も増えてきています。
こうした外国人市民が、地域社会の一員として、安心・安全で快適な生活ができるようにし、少しでも長く名古屋市に住んでいただくためには、行政・生活情報の提供を受けられることや、日常生活における不安や困ったことを把握し支援していく環境づくりが必要です。
現在、名古屋市の外国人住民数はおよそ9万人。人口の約4%で、特に外国人が多いエリアでは10人にひとりが外国人という場合もあります。外国人住民数は右肩上がりで増えており今後も増加が見込まれています。
アンケートによる課題ニーズ把握の限界
これまで名古屋市では、外国人住民のニーズ把握のため、定期的なアンケートの実施やコミニティリーダーへのヒアリングで、ニーズを把握していました。
例えば、令和2年に実施したアンケートは、住民票のある外国人の方を無作為に5000件抽出し、紙のアンケートを送付して返送してもらうという手法で、約1600件の回答がありました。これらの手法で把握した課題は、あらかじめこちらで用意した選択肢から選ばれたものにすぎず、真の課題・ニーズを捉えきれていないのではないかと感じています。
また、令和4年度からは外国人の多く住む市内4区の区役所に、新たに外国人総合案内窓口を設置しましたが、この窓口に来てくださる方々のニーズについても、詳細まではわからないでいます。
今後、他の区にも外国人相談窓口を増やすことも検討しているのですが、どこにどのようなニーズが潜在的にあるのか、どのように対応すべきかなど、今後の施策を考えていく上で、外国人住民の多様なニーズを幅広く恒常的に把握する手法が必要だと考えています。
日本人住民と共通の課題が当然ある一方、外国ルーツ特有の問題・課題が多種多様存在していると考えられますが、その具体的な課題や量が把握できておらず、潜在的な課題を孕んだままになっている可能性があります。
(日本人と共有の課題)
・税金、子育て、健康保険、介護、就職、進学、など
(外国人住民特有の課題)
・言語的問題
・慣習的・宗教的違い
→ハラール(食事制限)、お祈り、お祭り時の盛り上がり方、葬儀方法
・出身国との制度的違い
→在留資格制度、税金制度の違い、国民皆保険制度への加入、ゴミの分別、学校カリキュラムの違いなど。
アンケートに代わる新たなニーズ把握手法を検証したい
アンケートは市職員が作成でき、紙で配布することで年齢層も問わず回答しやすいものとなっています。一方で、多くても年に1回、大量の質問をお送りすることになる上、質問内容もあくまで行政側が課題だろうと思っているものを聞き取る内容になっており、回答数が稼げないことや、潜在的なニーズを聞き取ることが難しい点が課題だと感じています。
そこで、より幅広く、潜在的なニーズを把握できる方法を実証したいと考えています。
たとえば、外国人住民が主体的に課題やニーズを伝えられるツールやプラットフォームの構築、もしくは、外国人住民に関するビッグデータの解析などを通じてニーズの可視化を行うことなど想定していますが、他にも有効な手法があればご提案ください。
また、こうしたツールなどを通じて特定したニーズや課題について、同様に悩む外国人住民の絶対量がどの程度いらっしゃるか把握したいと考えています。
潜在的なニーズを把握し、より効果的な支援策を
外国人住民の課題は、名古屋市に限らず全国的な課題になっています。外国人住民の課題の把握方法の実施の横展開は名古屋市だけに限らず全国の自治体の悩みの解決の一助となります。
外国人住民の意見を「見える化」する課題に一緒にトライしてみませんか?
Vision
実現したい未来
外国人住民のニーズを的確に把握し、市の施策に活かし、名古屋に長く住みたい、また、名古屋に住みたいと思う人を増やしたい。
得られるもの
・行政の他のカテゴリーにおける住民二ーズ把握方法としての展開。
・全国に増えつつある外国人集住都市への展開。
Outline
実証支援金:最大70万円
行政課題 1件あたり70万円(税込み)上限
社会課題 1件あたり400万円(税込み)上限
背景 | 現在、名古屋市の外国人住民数はおよそ9万人。人口の約4%で、特に中区など外国人が多いエリアでは10人にひとりが外国人という場合もある。外国人住民数は右肩上がりで増えており今後も増加が見込まれ、地域社会の一端を担っている。 外国人住民の増加においては、日本人住民と共通の課題が当然ある一方、外国ルーツ特有の問題・課題が多種多様に存在していると考えられるが、その具体的な課題や量が把握できておらず、潜在的な課題を孕んだままになっている可能性がある。 これまでのニーズ把握の手法は、行政が作った設問からのアンケート等による無作為抽出やコミニティリーダーからの情報で把握してきたが、より多様なニーズがあるのではないかと考えている。 過去に実施した無作為抽出のアンケートでは、約5000通の送付にたいして1600件程度の回答率で、高いとは言えない状況である。 |
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課題(詳細) | 多様化する外国人住民のニーズを把握する手法を確立したい。 特に、留学や就労で名古屋に来た20代、30代の若い世代のニーズ把握ができていない。 アンケートでは、作成している行政側(日本人)が推測する課題を質問項目としているため、本当のニーズを探りづらい。 従来のアンケートは紙で実施しているため、ICTを活用したニーズ把握手法を検討してきたが、国籍もコミュニケーションツールもバラバラであることから、どういったツールが最適なのか見いだせていいない状況である。 |
求める解決策 |
・外国人住民が主体的に課題やニーズを伝えられるツールやプラットフォームの構築、もしくは、外国人住民に関するビッグデータの解析などを通じてニーズの可視化を行うことなど想定していますが、他にも有効な手法があればご提案ください。 |
想定する実証実験内容(詳細) | 提案いただいた手法を一定期間利用し、これまで把握できなかった外国人住民のニーズが把握できるかを検証する。 ・過去のアンケートの送付数(5000件)を超える件数のニーズが集められること ・これまで課題を把握できていなかった年齢層のニーズを把握できること |
実証実験成功後の発展性 | 可視化した課題に応じ必要に応じた課題解決のための行政施策の充実。他のカテゴリーの行政施策への意思決定への反映 |
提案企業に求める専門性 | ・外国人住民が参加しやすいプラットフォームを提供できるノウハウ、またはすでにリーチできる外国人住民のネットワークを持っていること。 ・多言語への対応が可能であること(英語、ベトナム語、ポルトガル語は必須) |
プロジェクトの進め方打合せ方法 | ・オンライン等による打ち合せ(2~3週間に1回程度) ・相談現場視察や外国人住民との意見交換会への同席等 |
提供可能なデータ・環境等 | 【外国人住民相談】 ・名古屋国際センター情報カウンター ・外国人集住区役所(千種、中、中村、港)設置の外国人総合案内 ※その他の区役所については要相談 【外国人が集まるイベント】 ・名古屋市国際交流課主催イベント ・(公財)名古屋国際センター主催事業 |
プログラム終了後の本格導入 | 令和6年度以降の継続実施の検討 |
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