Urban Innovation JAPAN


残り12

締 切

名古屋市 環境局 作業課

増加する「ごみの自己搬入」をスマートに!処理施設の混雑を緩和したい!

Point

解決したい課題

市民がごみの自己搬入をする際、ごみ処理施設が混雑し、渋滞が発生することがあるため、先進技術を活用してスマートな自己搬入を実現したい。

想定する実証実験

自己搬入において、受付・荷下ろし・料金徴収を効率的に行えるかどうかを実証する。(特に搬入承認・本人確認をどう行うか)

Story

「自己搬入」って何?

 みなさんは粗大ごみの捨て方に困った経験はありますか?

 名古屋市では、粗大ごみを月1回地域ごとに収集日を設定して収集していますが、収集日とごみの捨てるタイミングが合わずに処分方法に困る方もいらっしゃると思います。

 そんな方のために、名古屋市には自己搬入の制度があります。自己搬入とは、市民が各区にある環境事業所での受付後にごみ処理施設へ行き、ごみを処分する制度であり、土日を除く平日の受付時間内であればいつでも利用できます。この制度を利用すれば、粗大ごみに限らず、可燃ごみ・不燃ごみも処分することができます。

 しかし、近年では自己搬入の制度を利用する方が増加しており、特にゴールデンウィークやお盆、年末年始を中心にごみ処理施設が混雑する状況が発生するようになっています。特に、不燃・粗大ごみの処理施設は、港区にある大江破砕工場1カ所しかないため、混雑時には最大で2~3時間程度の待ち時間が発生しています。

 そこで、本市の計画では令和9年1月末に大江破砕工場を休止し、新たに南陽工場を稼働させる予定であるため、南陽工場稼働に合わせて新しい自己搬入の仕組みを導入したいと考えています。南陽工場は可燃ごみと不燃・粗大ごみを両方処理できる施設であり、可燃ごみを自己搬入する車両も受け入れる予定です。現行の仕組みのままでは、今以上の混雑が発生する見込みであり、自己搬入の仕組みを変える必要性は非常に高いと考えています。

「自己搬入」の課題は?

自己搬入によってごみ処理施設が混雑する原因は、主に3つあると考えています。

 1つめは、搬入車両を制限する仕組みがない、という点です。受付を行う環境事業所では、ごみ処理施設の混雑状況に関わらず、申請の都度承認を出しているため、搬入先のごみ処理施設がパンクしてしまう状況が発生してしまいます。市民が事前にネットで予約を行い、予約の際に、例えば「30分に20車まで」といった条件を設け、搬入車両数を制限することで、この原因を解消したいと考えています。

 また、ネット予約を行い環境事業所での受付を無くすことで、市民にとって利便性が大きく向上すると見込まれます。ただし、自己搬入はごみの排出者自身が運搬・処分する制度であるため、事前予約制にする場合、しっかりと本人確認を行い、不適正な搬入を防ぐ仕組みを構築する必要があります。

 2つめは、ごみの荷下ろしに時間がかかる、という点です。ごみ処理施設にごみを搬入する場合、荷下ろしはごみの排出者自身が行うこととなっているため、大量のごみを搬入される方にとっては荷下ろしにかなりの時間を要することとなります。予約制にする場合は、これまで環境事業所で受付時に実施していたごみの確認を工場での搬入時に行う必要があるため、さらに多くの時間がかかることが予想されます。

 ごみの荷下ろしと確認を効率的に行うためには、事前予約時に搬入するごみを申告してもらい、写真等でごみを識別して申告内容と相違が無いか確認するなど、工場へ搬入される前に確認できる仕組みが必要だと考えています。写真の場合、映っていない場所に搬入禁止物を隠して搬入される可能性もあるため、写真以外の手法も含めて、幅広い視点で解決策をご提案いただきたいです。

 3つめは、料金の徴収に時間がかかる、という点です。自己搬入では、ごみの重量によって10kgあたり200円の処理手数料を徴収しています。車でごみを積んだ状態で計量機に乗り、ごみを降ろした後に再度計量器に乗ってごみの重さを計り、支払窓口にお越しいただいて現金で処理手数料をお支払いいただくことになっています。そのため、混雑回避のためにも、支払いのキャッシュレス化等で、料金徴収事務がスピードアップできるようにする必要があると考えています。

 3つの課題を解消するためには、「事前予約開始」→「搬入物確認」→「承認」→「搬入」→「料金徴収」の手順を一元化できるようなシステムが必要だと考えています。これまでも事前予約制の導入は検討してきましたが、事前予約をしたうえで環境事業所での受付を実施する手順を検討していたため、市民の利便性の観点から実現に至りませんでした。今回の事業によって、環境事業所での受付を無くした上で、課題をクリアできるような先進的な仕組みを取り入れ、市民の方がよりスマートに自己搬入をすることができるようにしたいと考えています。

「自己搬入」の今後の展望は?

 先述の3つの課題を解消できるようなシステムを構築することができた場合、実証実験としてまずは本市職員が実験的に新システムを利用して自己搬入を実施する予定です。実験の結果、問題が無ければ、市民を対象に試行実施期間を設けてテストを行いたいと考えています。試行実施をしていただいた市民に対しては、アンケートも実施できると良いと考えています。

 試行実施の結果を踏まえ、問題が無ければ令和9年の南陽工場稼働に向けて新システム導入のための準備を進めます。南陽工場は令和9年1月からごみの受入を開始する予定であるため、本格稼働の前に、令和8年夏頃までには新しい自己搬入のシステムを固めたいと考えています。なお、実証実験の際も同様ですが、現在本市で搬入車両の計量データをとりまとめるシステム(計量管理システム)を管理している民間業者とも連携して進める必要があります。

 自己搬入は、コロナ禍を経て在宅で家の片付けをされる方が増加したことによって、近年、件数は増加傾向にあります。南陽工場の稼働も控え、自己搬入の仕組みは改革の岐路に立っています。 私たちと一緒に、より快適でスマートに利用できる自己搬入の仕組みを実現するために、ご応募をお待ちしています。

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Vision

実現したい未来

事前に予約し、承認を行うことで、環境事業所での受付を行わずに混雑せずスムーズに工場に搬入する。

得られるもの

今回提案いただいた新システムが実用的であれば、予約・料金徴収の仕組みに組み込む。

Outline

実証支援金:最大150万円

負担金の支払い
実証にかかる経費の一部を本市が負担します。※消費税等も対象
行政課題1件あたり150万円まで
社会課題1件あたり300万円まで

Hatch Technology NAGOYA 2024 オンライン課題説明会

開催日時:


今年度募集する16課題について、市職員と対話し理解を深めていただく課題説明会を開催しますので、ぜひご参加ください。

【開催概要】
◯ 日時:2024年7月1日(月)15:00〜17:30(2時間30分)
◯開催方法:Zoomミーティング
※参加申し込み頂いた方に接続先URLをお知らせします。
※お一人ずつお申し込みください。
◯申込み方法
参加申込みフォームよりご登録ください。
https://www.hatch-tech-nagoya.jp/solution/info-session/
◯ 当日プログラム
課題の分類ごとに2部構成でお届けします。

●第1部 行政課題編(8課題)
15:00〜15:10  10分 Hatch Technology NAGOYAとは 事務局
15:10〜15:20  10分 課題説明(動画)
15:20〜16:00  40分 ブレイクアウトルーム(分科会) 各担当部署と企業で質疑応答
16:00〜16:05 5分 よくあるQ&Aの紹介、全体QA、応募の注意点
16:05〜16:15 10分 休憩

●第2部 社会課題編(8課題)
16:15〜16:25  10分  Hatch Technology NAGOYAとは 事務局
16:25〜16:35  10分 課題説明(動画)
16:35〜17:15  40分 ブレイクアウトルーム(分科会) 各担当部署と企業で質疑応答
17:15〜17:20 5分 よくあるQ&Aの紹介、全体QA、応募の注意点
17:20〜17:05  5分  クロージング 事務局
17:30 終了

背景 コロナ禍以降、在宅時間が増えたことによって、家の片付けごみを自己搬入する市民が増加した。しかし、不燃・粗大ごみの処理施設は市内に1ヶ所しかないため、混雑が発生するようになった。また、環境事業所での受付をなくし、直接工場に持ち込めるようにしてほしい、という市民要望がある。
課題(詳細) 自己搬入とは、各区の環境事業所で受付後にごみ処理施設へ搬入する制度だが、一日の搬入車両数の制限は無く、環境事業所ではごみ処理施設の混雑状況を考慮せずに搬入を承認していることや、料金徴収事務やごみの荷下ろしに時間がかかることが渋滞を引き起こす原因となっている。
求める解決策 環境事業所での受付を無くし、ネットの事前予約で直接処理施設での受入を行うことで市民の利便性を向上させる。また、予約の枠を設けることで、処理施設での混雑を発生しないようにする。
事前予約を行い、工場で直接受け入れることにより、搬入されるごみの確認を処理施設で行うことになるため、事前予約の段階でごみの確認ができるような仕組み(写真でごみの内容を識別する等)が望ましい。また、将来的にはキャッシュレス化等で、料金徴収をより迅速に行えるようにしたいと考えている。ごみの排出者自身が搬入することが原則であるため、しっかりと本人確認を行い、不適正な搬入を排除できるような仕組みが必要。
想定する実証実験内容(詳細) 名古屋市職員が実際に実証システムを活用して自己搬入を試行実施。
その後、問題が無ければ名古屋市ウェブサイト等で広報し、市民に試行実施してもらうことで、効果を検証する。
※試行実施の間も、従来の自己搬入は並行して実施する。
実証実験成功後の発展性 新しいごみ処理施設である南陽工場の令和9年からの稼働開始に合わせたシステム稼働を目指しているため、それに向けた調整を行う必要があると考えている。
提案企業に求める専門性 IT関係の知識と市民の個人情報(住所・氏名)を取り扱うため、個人情報保護に関する知識。行政のごみ処理についての知識・経験があるとありがたい。
プロジェクトの進め方打合せ方法 週に1回程度の打ち合わせ(オンラインでも可)。
処理施設での計量データを管理するシステム(計量管理システム)を保守管理している業者も含めた打ち合わせを行うことを予定している。
提供可能なデータ・環境等 計量管理システムに登録されたごみの自己搬入の利用者数や計量データ等。
環境事業所での受付状況や、処理施設での搬入状況の見学。
プログラム終了後の本格導入 令和9年1月から南陽工場で自己搬入の受入を開始する予定であるため、そのスケジュールに合わせて新システムを導入したい。

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