応募終了
産業振興・雇用推進課
目指すはまちの活性化!AIを使った通行量調査の有効性を検証したい!
- 採択企業
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- Intelligence Design株式会社
Point
解決したい課題
現在実施している通行量調査は平日・休日の計2日間のみのカウントであり、岡山市のまちなか活性化に向けて、時間や日数に縛られない方法で通行量調査を行った際のデータ活用についてニーズの可能性を検証したい。
想定する実証実験
岡山市内の商店街にAIカメラを設置し、リアルタイムで歩行者数や年齢・性別等の属性の集計データを公開し、有効性とニーズを検証する。
Story
街中のにぎわいを可視化したい!
皆さんは、自分たちの住んでいる街中でどれくらいの人たちが歩いているかご存知でしょうか?サッカーや野球の試合、イベントなどで会場に来た人数を発表することは多く目にすると思いますが、普段の商店街や駅前にどれくらいの人が歩いているかの資料はあまり目にすることはないのではないのでしょうか。
岡山市では、商店街や中心市街地の活性化を図るため1966年(昭和41年)以来隔年ごとに市内中心の商業集積エリアの主要地点において、歩行者通行量調査を実施してきました。
これまで行ってきた歩行者通行量調査では、平日と休日の2日間に市内中心部約60地点に、カウンターを持った調査員を配置して9時間に渡ってカウントするといったごくオーソドックスな手法がとられています。
手間の割に得られるデータが少ない?
定点の歩行者通行量のカウントは調査員による目視で行っているため、交代人数も含めて大量の人数が必要になり、集計もアナログとなるため多額の経費が必要となります。決められた予算内では2年間のうちの2日間だけのデータ取得しか出来ず、調査項目も時間当たりの人数しか捕捉できません。
商店街へヒアリングしたところ、もう少し継続的な人数の計測や歩いている人の属性などが分かれば、空き店舗への出店を商店街が誘致しやすくなるなど活用できるのではとの声があります。また、イベント時の賑わいも肌感覚でしか把握できず、どれくらいの人たちが来たのか結果を数値で出すことが出来ず、施策の改善等に活かせない状況にあります。
また情報をオープンデータとして公開すると、年間1,000件程度ダウンロードされており、一定のニーズがあることもわかっており、このダウンロードしている方々もデータ量が増えることでより活用が進むのではないかと考えています。
ただ、年間通じたデータ取得となると同じ調査でもっと多くのデータを取得するには多額の経費が必要となり、継続性を考えてもあまり実現的とは言えません。別の課の取り組みとして、携帯電話会社と連携した人流データ分析を行っていますが、商店街視点で見ると、やや活用が難しいのも現状です。
このように、もっと多くのデータが取得出来れば商業の活性化や市の政策立案にも活用できる可能性があります。
人の目では限界…!?新技術を使ってデータ収集を自動化することはできないか?
人の目でカウントする場合、当然ですが歩行者の顔まで覚えることはよっぽど記憶力が良い人でないと不可能です。そのため、現状の方法では同じ人が何度も通るとその都度カウントされることになります。また、性別や年代など、交通量調査の結果として活用可能性の高い情報などを瞬時に記録することも、アナログな方法では限界があります。
そこで、AI技術による画像認識システムによる通行量調査ができないか模索しています。もし、それが可能であればリアルタイムにいつでも街の通行量を収集することができ、これまでにないレベルでの分析が可能になるはずです。
今回の実証実験では、協力いただいた商店街の方たちへ結果のデータを共有した上で、実際に空き店舗誘致に使えるか、他にはどんな活用方法があるのかなど、有効性の検証まで行いたいと思っています。
活用可能性の高い情報をオープンデータとして提供することができれば、他にも様々な分野において活用できる未来が待っているでしょう。
さいごに
岡山市の商店街だけでなく全国各地で通行量調査は行われています。今後はこのような調査・分析はAIカメラなどにより自動化されることが予想されますが、ほとんどの自治体ではいまだアナログの人海戦術に頼っている状況にあります。
そこには自治体ごとに様々な事情があると思いますが、どうすれば汎用性をもった調査に利用できるか実証実験により解決していきたいと考えています。実証実験の結果によっては、他自治体へ横展開の可能性もあるのではないかと思っています。
画像認識カメラや分析ツールシステムの技術やノウハウを持っていて、実証のフィールドを探しているスタートアップ企業の方、ぜひ一緒に課題解決に向けて力を貸してください。ご応募お待ちしています!
Vision
実現したい未来
歩行者通行量データをリアルタイムで誰もが活用できる仕組みを構築し、商業の活性化につなげたい。
得られるもの
・商店街等の検証フィールドの活用
・歩行者通行量や入店数等の人数把握はコロナ禍において、自治体だけでなく民間事業者等にも一定のニーズがあると思われ、横展開の可能性がある。
Outline
背景 | 従来の歩行者通行量調査は道路交通網の整備や大型店の出店、消費者ニーズの多様化等によって年々変化する中心市街地における歩行者通行量を把握・分析することで、商店街等の商業集積エリアにおける顧客吸引力を測定し、商店街や中心市街地の活性化を図るための基礎資料とすることを目的としていた。 しかし、データは休日・平日の2日間と比較対象が少なく活用しにくいこと、また、コロナ禍の中でまちなかの人の流れは大きく変化してきており、従来の方法では人の流れをリアルタイムに把握することができないでいる。 |
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課題(詳細) | 現在実施している歩行者通行量調査は1966年(昭和41年)の開始以来、商店街等市中心部の歩行者通行量を隔年で数取器を用いて人力で調査している。調査日は平日・休日の計2日間のみと少なく、調査時の天候やイベント等の有無に結果が左右される状況となっている。 |
求める解決策 | ・低コストで手間なく通行量を計測できるシステムの構築。 ・AIカメラ等による歩行者数のリアルタイムで計測したものを閲覧できるものを期待。(時間単位での集計) ・通年での統計データを集計したり、年単位での比較や一年前の同じ日との比較など傾向分析を行えるとなお良い。 |
想定する実証実験内容(詳細) |
岡山市内の商店街等にAIカメラを設置し、リアルタイムで通行量を計測。また、歩行者数や年齢・性別等の属性を映像からデータとして取得し、有効性とニーズを検証する。 【有効性検証】 【ニーズ検証】 可能であれば、市内3〜5箇所程度、2〜3ヶ月間で実施したい。※応相談 |
実証実験成功後の発展性 | ・設置箇所を増やす等で、さらに傾向を分析し、政策立案(補助金施策等)に活かしていきたい。 ・市の負担設置以外にも商業施設や商店街への展開の可能性。 ・歩行者数や性別・年代等の属性把握など計測データの幅を広げ、 全国の自治体や商施設等の事業者への情報提供に努め、このシステムの普及を後押ししたい。 |
提案企業に求める専門性 | AIカメラ等による歩行者数の計測・分析の知見があること。 |
プロジェクトの進め方打合せ方法 | ・オンライン会議対応可 ・AIカメラ設置場所の商店街等には現場視察に来ていただきたい |
提供可能なデータ・環境等 | 岡山市商店街等歩行者通行量調査(リンク) |
プログラム終了後の本格導入 | 本格導入:可 予算化:費用対効果を踏まえ、実現可能なら予算化していきたい。 |
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