Urban Innovation JAPAN


応募終了

豊橋市 市民協創部 多文化共生・国際課

多文化共生のまち豊橋で、外国人市民へのタイムリーな情報提供を実現したい!

採択企業
  • ためま株式会社

Point

解決したい課題

外国人市民が理解可能な翻訳精度を実現する自動翻訳ツールをつかって、外国人市民に対して、多言語でタイムリーに市政情報を発信したい

想定する実証実験

各課がホームページなどで発信している情報を、高精度で自動翻訳できるシステムの構築

Story

集合写真

19,000人への情報提供

豊橋市には、外国人市民が現在約19,000人暮らしています。全人口の約5%、25人に1人です。
しかも、豊橋市の全体の人口は、2009年をピークに徐々に減少している中、ここ5年程度で見ると、外国人人口は増加を続けており、外国人人口の増加が豊橋市の人口を下支えしていることになります。

外国人市民の平均年齢は、30歳代と、日本人市民よりも平均年齢が10歳程度若く、今後も豊橋市に定住して、就労や子育て、お祭りなどを通して地域と関わっていく可能性が高いです。その彼らに日本人同様に市政に関する情報を提供し、まちづくりに参画してもらうなどして、真の意味での地域の一員となってもらうことは、豊橋市の今後の未来を考える上でとても重要なことです。

在留外国人数と総人口に占める割合
在留外国人数と総人口に占める割合

豊橋市は2002年に、国の機関や外国人市民を支援するNPOなど、関係機関との情報交換や必要とされる事業について協議などを行う「豊橋市多文化共生推進協議会」を設置しました。相互の文化の違いを理解したうえで、外国人の方々の生活環境を整備し、日本人と同様の市民サービスや支援が受けられるように、さまざまな検討を重ね、また外国人市民との意見交換なども行ってきました。

そうした過程を経て、2009年3月には、「豊橋市多文化共生推進計画」を策定し、市役所での通訳の配置や外国人市民に対する日本語教育、外国人市民、日本人市民双方への意識啓発など50の事業を実施してきました。現在までに、2回の計画改定を経て、実施事業も64に増やし、取組みを強化しています。

道の駅おにぎり選手権
道の駅とよはしで開催した外国人向けおにぎり選手権

近くて遠い隣人

しかし、多くの外国人市民は日本語が十分に理解できません。また、市役所側でも、多言語でタイムリーに、日本人と同じように情報提供する手段は現在持ち合わせているとはいえません。情報提供が少ないということは、情報を提供される側である外国人市民からのレスポンスも当然少ないということになります。

それでは、外国人市民の行政ニーズをつかむことができず、外国人市民も暮らしやすい地域をつくるために、彼ら自身が積極的なアクションを起こす芽を摘み取ってしまいます。地域では、自治会やこども会、高齢者支援など、地域課題を解決するためのさまざまな活動があります。

私たちは外国人市民にもそうした活動に積極的に参画してもらったり、リーダーシップを発揮して活動を引っ張ってもらったり、彼らの持つ個性をこの地域で発揮してもらいたいのです。そのためには、まずは彼らに対する情報提供がなされることが最低条件となります。

外国人の活動の様子
外国人向け赤十字講習会のようす

“モトイチ”では・・・

豊橋市では、日本人市民だけでなく、外国人市民も同じ「豊橋市民」であり、市を盛り上げていく大切な仲間であるという意識を、すべての職員で共有しようと、2019年度から、すべての課に「多文化共生推進主任者」を設置して職員の意識向上を図り、それぞれの立場で、どのような取組みが必要かを考えています。

外国人市民が多く来る課では、通訳を雇用したり、外国人市民向けに通訳付きの説明会を開催したり、できることを少しずつやろうと工夫を重ねています。市のホームページも、自動翻訳ツールで多言語に翻訳されています。

しかし、ある時外国人市民に自動翻訳のホームページを見ているか聞いてみたところ、書いてあることが理解しづらくて、ほとんど見てないとのことでした。

私も試しに自動翻訳の英語版ホームページを見てみると、「本市では~」という文章の「本市」が「Motoichi」と訳されているのを見つけました。こんな訳文を外国人市民が見たら、なんと考えるだろうか、少なくとも自分なら、二度とホームページは見ないだろうと考えました。

外国語ホームページ
豊橋市ウェブサイトのポルトガル語ページ

多岐にわたる翻訳ニーズ

市民に対する情報発信はホームページだけではありません。郵便やチラシ、パンフレット、窓口で制度のことを説明するための資料など、各課からの翻訳ニーズは多岐にわたります。2019年度に各課から依頼された翻訳件数は、ポルトガル語、英語、タガログ語の3言語合計で395件。A4用紙に換算すると約800枚分です。

これを4人の通訳で分担して翻訳しています。翻訳だけに専念できるなら負担も大したことはないかもしれません。しかし通訳職員は、市役所に訪れた外国人市民の相談対応にあたりながら、合間の時間に翻訳を行わなければなりません。

こうしたことから、対応できる翻訳にも限界があり、依頼される翻訳の分量が多すぎてやむを得ず翻訳を断念した事例もあります。でも本当はすべての翻訳依頼に対応したいし、依頼は受けていないが翻訳したほうがよい案件も発掘して翻訳し、どんどん外国人市民にも発信していきたいのです。

窓口対応をする外国人職員
多文化共生・国際課には連日多くの外国人市民が相談に訪れています。

未来を先取る外国人施策

外国人市民にも市の取組みをもっと知ってもらい、そして彼らの意見やニーズを吸い上げて外国人市民サービスの向上につなげたい。そして、彼らの個性がまちづくりにも反映されることで、外国人市民も含めたすべての市民が幸せを感じる多様性のあるまちを築き上げていきたい。

豊橋の多文化共生にぜひ力を貸してください!

集合写真
外国人市民の頼れる存在!多文化共生・国際課の職員・相談員

他都市(鹿児島市アジア戦略室)からの応援コメント

近年、鹿児島市でもアジア系の外国人住民が急増しています。
外国人住民にどのような形で行政情報を届けるか、多文化共生の地域づくりを推進する上での難題です。
言うまでもなく最大の壁は言語であり、外国語による情報提供の質・量と翻訳コストのバランスに苦慮しています。
複雑な行政用語を正確に自動翻訳するサービスが実現すれば、その効果は絶大であり、本市としてもこの実証実験に大きな関心を持っています。

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Vision

実現したい未来

各課が日本人市民同様にタイムリーに市政情報を外国人に提供でき、また外国人市民の市政情報へのアクセス性が高まることで、外国人市民にも積極的にまちづくりに参画してもらいたい

得られるもの

全国的にも外国人市民が多い本市での実証実験により、今後外国人市民が増加していくであろう他都市でも展開していけること

Outline

背景 外国人市民への情報提供は、各課からの依頼に基づいて当課の通訳職員(ポルトガル語2名、英語1名、タガログ語1名)が相談や通訳対応の傍ら各課文書を翻訳している。また、必要に応じて情報を収集し、当課が運営する外国人向けFacebookにて情報提供しているが、情報に偏りがあり、日本人同様の情報提供ができているとは言えない。
課題(詳細) ・現在、市HPにおいて自動翻訳機能によりHPの内容が多言語に変換されているが、翻訳精度が低く、内容を理解することが困難であるとの意見が寄せられている。
・市民に提供する情報は膨大で、翻訳者のキャパシティが限られている現状では、すべてを多言語にすることはできない。翻訳者を増やしたり、各課において翻訳者を設置することも予算上、現実的ではない。そのため、多言語での情報発信は、ごく限られた内容になってしまっている。
・愛知県が実施した外国人市民へのアンケート調査では、保健、医療の対応を充実させてほしい、という回答が多く寄せられているが、これらの分野は専門性も求められるため、通訳職員であっても翻訳が容易ではない。
求める解決策 外国人市民が理解可能な翻訳精度を実現しうるツールの導入、そのために必要な前提条件を明らかにしたい。
対象文書(例)
・ホームページ
・広報とよはし
・市役所が発行する各種ガイドブックやパンフレット
・一般家庭に配られる連絡文書
・住民向け説明会で配布される説明文書
・各種申請用紙と申請に関する説明資料
など
付加的・発展的な要素 ホームページなどの情報を自動翻訳するだけでなく、災害情報、緊急情報などを自動通知できるような機能を持つ自動翻訳機能つき情報発信アプリの開発など、もう一歩踏み込んだ多言語情報提供システムを構築したい。
想定する実証実験内容(詳細) ・各課がホームページなどで発信している情報を、高精度で自動翻訳できるシステムの構築
・発信した情報を効果的に外国人市民に届ける方法の検討
求めるスタートアップ像 自動翻訳ツールの開発、検証できる能力を持つだけでなく、外国人市民にもコネクションがある、または積極的に関わる姿勢も持つ企業。外国人向けの情報発信に知見があり、アドバイスがいただけるとなおよい。
スタートアップに求める条件 豊橋市内での打合せが可能なこと。(オンラインでの打合せも調整可能)
提供可能なデータ・環境等 ・外国人市民意識調査による、外国人の情報把握の実態データ
・市内外国人コミュニティのご紹介
プログラム終了後の本格導入 実証実験後に導入可能かを検討し、可能であれば来年度以降本格導入したい。

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