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残り31

締 切

上下水道局 保全課

地下に潜む危険をゼロに -無人点検×AI診断で下水道管調査DXの高度化実証-

実証支援金:最大300万円

負担金の支払い
実証にかかる経費の一部を本市が負担します。※消費税等も対象
行政課題1件あたり150万円まで
社会課題1件あたり300万円まで

Story

問い:どうしたら、危険な管内に人を入れることなく、カメラを用いた無人点検技術とAIを組み合わせて下水管の劣化状態を正確に診断し、調査業務を安全かつ効率的に完遂できるだろうか?

詳しくはこちらの動画をご覧ください!

ご応募お待ちしております!


課題詳細・想定する実証内容

課題の内容

名古屋市の下水道管路(総延長約7,950km)は、老朽化の加速・危険作業リスク・人材不足という三重苦に直面しており、従来の人力中心の調査手法はこのまま継続することが難しくなっています。

課題背景

下水道管は道路の地下に張り巡らされた「見えないインフラ」です。腐食・ひび割れ・継ぎ手のずれが進行しても地上からは一切確認できません。そのまま放置すると、土砂が管内に流入し、道路直下に空洞が生まれ、最終的に道路陥没という深刻な事故につながります。また、閉塞などにより、水道・下水道の利用制限が発生し、市民生活・社会活動に大きな影響を及ぼします。

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した大規模道路陥没事故(下水道管の破損が原因)は記憶に新しく、国土交通省が全国特別重点調査を緊急要請するほどの社会問題となっています。

名古屋市では建設後50年を超えた管路を対象に定期的に調査を実施していますが、今後この老朽化管路の割合が急速に増加していく見込みです。

下水道管の調査に当たっては何よりも安全確保を最優先していかなければなりませんが、降雨による急な増水や、酸素欠乏・ガス中毒による死亡事故が近年全国各地で相次いで発生しています。

現状の業務フロー

小口径管(概ね800mm未満)の調査フロー

①ケーブル牽引式の自走式カメラを管内に挿入し、進行しながら直視撮影を行い、映像を記録する。カメラは人がモニターを見ながら操縦し、怪しい箇所があればカメラを向けて側視撮影にて映像を記録する。

中・大口径管(概ね800mm以上)の調査フロー

①酸素・硫化水素濃度の測定、強制換気(送風機設置)等の安全対策を施したのち、作業員が実際にマンホールから管内に降り、目視で管壁の状態を確認・写真撮影を行う。管内は暗くて狭く、硫化水素(致死性のある有毒ガス)や酸欠という生命に関わるリスクに常時さらされながらの危険作業である。水位が60cm程度を超える場合や、流速が速い場合には、安全な作業自体が難しくなる。

②以降は、小口径管・中・大口径管 共通フロー

②録画した映像・写真データを事務所に持ち帰り、委託業者の熟練作業員が管1本1本を人力で目視しながら「劣化ランク(異状の種類・深刻度)」を判定し「下水道管路施設調査システム(当局が提供する既存システム)」に記録する。高い専門性を持つ作業員が複数必要なうえ、多大な時間を要する作業である。

※「下水道管路施設調査システム」で記録する内容の詳細は、名古屋市「下水管路施設業務委託共通仕様書」P158をご覧ください https://www.water.city.nagoya.jp/file/54908.pdf

③判定結果をもとに報告書を作成し、名古屋市保全課と所管の管路センターに納品する。報告書作成にも多大な工数を要する。

下水道管について(名古屋市内)

  • 名古屋市の下水道管路総延長:約7,950km
  • 年間調査対象延長:約180km(委託ベース)
  • 1回の委託あたりの調査延長:約10km程度
  • 全国の下水道管路総延長:約50万km(国土交通省、2023年度末)
  • 全国50年超老朽管路の割合:現在約8%→20年後には約40%に急増見込み

変えたいポイント

今回は、作業員が管内に入って作業を行う、中・大口径管(概ね800mm以上)の調査を想定しています。ただし、800㎜未満の調査を妨げるものではありません。

    • 中大口径管調査フェーズ

人が管内に入坑して目視・写真撮影するプロセス→ドローンなどによる管内No Entry※での調査へ(危険作業の排除)

※ 人が管路に入らずに精度の高い点検・調査を行うこと

    • 判定フェーズ

映像を人力目視で管1本1本判定するプロセス→AIによる自動判定へ(判定精度・速度の向上/効率化/省人化)

    • 記録フェーズ

調査システム(既存システム)への手動入力・報告書の手作成→既存システムと同等の報告書をAIで出力できる状態へ(将来的には調査システムへの自動連携も視野に)

下水道管調査業務の安全確保と効率化を、無人点検技術やAIを活用して一緒に実証してくれる企業を募集しています!
求める解決策

従来手法と比較した調査1スパンあたりの作業時間・動員人数の削減や安全性の向上について

  • 管内No Entry:対象管路(管径・水位・形状を限定した条件下)に人が入らず映像取得ができるか
  • 劣化判定:取得した映像から「劣化」判定(重度・中度・軽度・良好の4段階)ができるか

長期的には、以下の様な姿を目指しています。

  • 中大口径管に作業員が管内に入らない管内No Entryでの調査手法を確立し、硫化水素・酸欠といった生命に関わる危険リスクを排除
  • 年間180kmという膨大な調査業務の効率化(スピード向上)
想定する実証内容

方向性としては、ドローン等のカメラ活用による危険な場所(硫化水素濃度の高い箇所・水位が高い・流速が速いなど)の調査の無人化や安全性の確保、AIによる下水管劣化判定の検証を想定しています。AIによる下水管劣化判定の検証のみでの提案も歓迎します。

名古屋市が長年蓄積してきた管内調査映像データと人力判定結果(劣化ランク)をベースに、現地調査をゼロから実施しなくても行えるアプローチを優先したいと考えています。

なお、過去にドローン撮影の実証を行っていますが、位置情報が推定できない問題、不安定なホバリングによる水没や調査の中断、人員を管内に配置する必要性が解消されず、実用化に至りませんでした。ドローン調査による管内No Entryを目指す場合は、この経験を踏まえ、位置情報の精度向上・防水対応・ 飛行性能の向上 といった課題への対応策を提案に含めていただくことを期待します 。

提供可能なデータ・環境等

データ

    • 過去の管内調査映像データ(過去のデータを複数枚のDVD/CDで案件ごとに管理)

 – 小口径管:テレビカメラによる動画・静止画

 – 中大口径管:目視調査写真

    • 人力判定結果データ(劣化ランク・異常種別等をCSVや独自データ形式で管理)

 ※記録形式の詳細は、名古屋市「下水管路施設業務委託共通仕様書」P158をご覧ください https://www.water.city.nagoya.jp/file/54908.pdf

  • 管路台帳情報(管径・管種・布設年度等)
  • データを外部クラウドへ送信・利用する場合は、セキュリティ要件等について採択後に要協議。

フィールド

  • 名古屋市内の実際の下水道管路(具体的な対象区間は採択後に協議の上、関係機関調整・許可取得後に設定)
  • 実証区間の条件(管径・水位・形状等)は、提案企業の技術要件に合わせて柔軟に調整可能
  • 実証フィールドの候補として、人力調査時の安全リスクが高い区間(高水位・硫化水素発生リスクが高い箇所等)を優先的に設定することを想定

人的リソース

  • 名古屋市保全課の担当職員が実証期間中の窓口として伴走
  • 下水道管路の構造・調査手法に関する技術的な説明・レクチャーが可能

その他

  • 現場視察の機会を実証開始前に設定することを推奨(管内映像の実物・現行調査機器を直接確認可能)
留意事項
  • 管内はGNSS(GPSなどの衛星測位システム)の電波が届かない
  • 降雨時・降雨直後は流量が多く、流速が速くなるため安全確保の観点から調査不可
  • 個人情報の取り扱いについては名古屋市「下水管路施設業務委託共通仕様書」P2(第3節 秘密の保持)の通りとする
  • 関係機関(警察・道路管理者等)との事前協議・許可取得が必要(リードタイムを要する)
  • ドローン使用の場合、管内での安全性確保が前提(機体の回収不能リスクへの対応方針を事前に合意)
実証後の発展性

実証成功時の展開

本実証(PoC)を通じて得られた効果検証データをもとに、次年度以降も導入に向けた実証を継続していきます。

横展開の可能性

全国の下水道事業体が抱える「老朽化×危険作業×人材不足」の三重苦への解決モデルの提示は、横展開における参照事例となります。

求める専門性
  • 撮影装置(ドローンやロボット)とAI画像診断のいずれか、または両方の技術・開発実績を有すること
  • 下水道管路での実証の際は、実証開始までに下水道管路調査業者との協力体制を持つこと
  • 下水道・水道・インフラ点検分野の業務経験を持つメンバーがいること
  • 非GNSS環境の自律飛行制御、またはLiDARを用いた位置情報取得の開発経験
  • 管内映像のAI異常検知・劣化判定モデルの開発・運用実績

Hatch Technology NAGOYA 2026 オンライン課題説明会

開催日時:


今年度募集する16課題について、市職員と対話し理解を深めていただく課題説明会を開催しますので、ぜひご参加ください。

【開催概要】
◯ 日時:2026年6月30日(火)13:00〜15:30(2時間30分)
◯開催方法:Zoomミーティング
※参加申し込み頂いた方に接続先URLをお知らせします。
※お一人ずつお申し込みください。
◯申込み方法
参加申込みフォームよりご登録ください。
https://www.hatch-tech-nagoya.jp/info-session/
◯ 当日プログラム
課題の分類ごとに2部構成でお届けします。

●第1部 行政課題編(8課題)
13:00〜13:05 5分 挨拶 名古屋市次世代産業振興課
13:05~13:15 10分 Hatch Technology NAGOYA 事業説明
13:15〜14:00 45分 ブレイクアウトルーム(分科会) 各担当部署と企業で質疑応答
14:00〜14:05  5分 よくあるQ&Aの紹介、全体QA、応募の注意点
14:05〜14:30  25分 休憩

●第2部 社会課題編(8課題)
14:30〜14:40 10分 Hatch Technology NAGOYA 事業説明
14:40〜15:25  45分 ブレイクアウトルーム(分科会) 各担当部署と企業で質疑応答
15:25〜15:30  5分 よくあるQ&Aの紹介、全体QA、応募の注意点、クロージング 事務局
15:30 終了

選考基準・スケジュール・よくある質問など

実証実例

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