Urban Innovation JAPAN


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愛知県 経済産業局 産業技術センター

自動車装飾部品などの耐食性評価をデジタルで支援し、公設試験研究機関の評価技術を適切に伝承したい!

Point

解決したい課題

目視判定結果の人的なばらつきを防ぐために、複数人で時間をかけている現在のめっき耐食性評価を効率的・効果的に進めたい。

想定する実証実験

自動車装飾部品に多用される光沢のあるめっきサンプルを評価対象として耐食性試験前後のサンプルの変化を定量化する画像解析AIモデル等のデジタルツールを作成し、有用性を評価する。

Story

産業技術センターは地域企業の技術的課題解決の相談窓口です!!

 あいち産業科学総合技術センターは豊田市の本部をはじめとした県内4センターと3試験場で構成されており、地域企業における技術的課題解決のために技術相談・指導、依頼試験、研究を実施しています。あいち産業科学技術総合センターのなかでも産業技術センター(以下、当センター)は自動車産業が集積する刈谷市に位置していることから、自動車部品メーカーを中心とした機械、金属、化学、プラスチック等の産業界に対する技術支援をしています。具体的には、地域企業の製造ラインで発生した不具合の原因調査、既存製品の性能評価や新製品開発のための分析等を地域企業からの依頼に応じて対応しています。

自動車部品をはじめとした表面処理製品の耐食性試験を実施しています!!

 自動車部品の内装品、外装品はデザイン性が求められることから美しい艶を有する表面処理が多用されており、例えば、メーカーエンブレムの他、メーターパネル、サイドミラーカバー、フロントグリル等に鏡面光沢を持つめっきが採用されています。自動車部品メーカーでは顧客ニーズに対応するため、表面処理製品の耐久性向上やデザイン性向上のために鋭意研究開発が進められています。
 自動車部品メーカーが開発、製造したこれらの表面処理製品は自社内で耐食性試験及び耐食性評価を実施するとともに、第三者機関として公設試験研究機関にも同様の依頼をすることがあります。このため、当センターの金属表面加工グループでは自動車部品メーカー等の依頼にもとづいて、鏡面光沢めっき品をはじめとした表面処理製品の耐食性試験を実施し、耐食性を評価しています。現状、耐食性の評価は目視で行っていますが、評価結果のばらつきがひとつの課題となります。この対応策として、4名の職員がそれぞれ評価し、各自の評価結果について議論することで、ばらつきの影響を小さくしています。
 しかしながら、目視評価の正確性は経験年数にも影響するため、経験の多いベテラン職員と経験値の少ない若手職員では評価結果に大きな差異が発生する懸念があります。このことを長期的な視点でみると、適切な技能継承が行われない事態が発生した場合、評価結果の統一性が得られない懸念があり、このことは地域企業の技術レベル低下につながりかねません。

デジタル技術を活用した定量的な耐食性評価の可能性を検証します!!

 耐食性評価においてAI等のデジタル技術を活用することで、これまでの耐食性評価結果における課題であったばらつき低減の可能性を検証します。具体的な解決策としては、耐食性試験前の良品に対して耐食性試験後の変化を抽出する画像認識AIモデル等の構築を検討します。そして、この変化を面積で算出し、JIS(日本産業規格)で定められた指標と比較することで、劣化レベル判定の有効性を検証します。今回の実証試験における評価対象は自動車内外装品に多用される鏡面めっきサンプルとし、形状は同一のものを使用します。
 現状、目視評価は4名の職員で半日程度の時間を要しています。このため、デジタル技術による耐食性評価においては、①簡易で迅速に評価モデルの構築ができること、②鏡面めっきサンプルを明確に撮影できる簡易な撮影環境の2点がポイントになると考えます。

新技術開発により自動車部品メーカーをはじめとした県内産業のさらなる発展を目指します!!

 当センターでは地域企業の依頼にもとづく依頼試験のほか、研究開発にも力を入れています。研究開発業務においては、競争的資金の獲得、論文投稿や特許申請についても積極的に取り組んでいます。今回の実証試験で一定水準の成果が得られれば、当センターとの共同研究、愛知県が実施する「新あいち創造研究開発補助金」や国が実施する「Go-Tech事業(旧サポイン)」への応募を地域企業とともに検討します。また、講演会、セミナーにおける成果発表、他都道府県の公設試験研究機関への展開等、多岐にわたる情報発信が可能です。さらに、実証試験からステップアップさせた応用研究を実施することも視野に入れています。たとえば、リアルタイムで耐食性を評価する技術の確立といった次のステップへの研究シーズや業界ニーズの把握を進めています。ぜひ、私たちの課題にチャレンジして、県内産業への波及展開を足がかりとして、わが国のモノづくりの発展に貢献したい企業の積極的なご応募をお待ちしています!!!

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Vision

実現したい未来

耐食評価を定性的評価から定量的評価とすることで、担当者が代わっても継続して同一レベルの評価が可能となる評価機関体制を構築する。

得られるもの

光沢のあるめっきサンプルの耐食性試験を実施している他都道府県の公設試験研究機関や民間企業への導入
実証試験の成果について、セミナーや講演会等を通じた地域企業に対する情報発信

Outline

実証支援金:最大100万円

1課題あたり最大100万円を県が負担。
支払いのタイミングは、実証実験が完了し、実証報告書の検査完了後を予定しております。
実証実験に関する経費が100万円を超える場合、超える費用は企業等のご負担になります。

背景  あいち産業科学技術総合センター産業技術センターは自動車産業が集積する刈谷市に立地しており、地域企業からの技術相談・指導、依頼試験に対応することが多くある。産業技術センターのなかでも金属表面加工グループが対応する依頼試験の約半数は耐食性試験が占めており、需要の多い試験項目のひとつである。しかしながら、この耐食性試験後の評価は、複数の職員による目視判定があり、多くの工数を要している現状にある。
課題(詳細)  耐食性試験後の評価を目視により判定しているため、担当者によるばらつきが課題となる。また、経験の多いベテラン職員と経験値の少ない若手職員では評価結果に大きな差異が発生する。そのため現状は4名が半日程度の時間をかけて適切な評価結果を出せるように工夫している。このことを長期的な視点でみると、適切な技能継承が行われない事態が発生した場合、評価結果の統一性が得られない懸念があり、このことは地域企業の技術レベル低下につながりかねない。公設試験研究機関として長期的に安定した評価結果を依頼者に提供するために、これらの課題は産業技術センターにとって重要な検討事項である。
求める解決策  耐食性評価においてデジタル技術を活用することで評価結果のばらつきの抑制を目指している。具体的な解決策としては、耐食性試験前の良品(学習サンプル)に対して耐食性試験後の変化(推論結果)を抽出する画像解析AIモデル等を構築する。この試験前後の変化を面積で算出し、JIS(日本産業規格)で定められた指標と比較することで、劣化レベル判定の有効性を検証する。
 ※画像活用は一例であり、課題解決に資する方法を広く募集している。
想定する実証実験内容(詳細)  同一形状の光沢のあるめっきサンプルを対象として耐食性試験を実施し、目視評価とAI等のデジタル技術による評価を比較する。デジタル技術による評価モデルの精度を目視評価と比較し、デジタル技術による評価モデルの最適化を検討する。
デジタル技術による耐食性評価のポイント
①簡易的で迅速な評価モデルの構築ができること
②鏡面めっきサンプルを明確に撮影できる簡易的な撮影環境の整備
実証実験成功後の発展性 ・他都道府県の公設試験研究機関や民間企業への展開が可能。
・機能拡張として耐食性試験におけるリアルタイム評価技術としての応用研究への発展。
提案企業に求める専門性 ・AI等による画像解析技術に関する専門性
・鏡面サンプルの撮影技術
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン会議対応可能
耐食性試験サンプル確認等のために、産業技術センターでの対面打合せも希望
提供可能なデータ・環境等 耐食性試験前後の鏡面めっきサンプル(現物提供)
目視による耐食性評価結果
JIS(日本産業規格)の該当する耐食性試験の詳細は以下URLから閲覧可能(JISH8502めっきの耐食性試験方法)。
https://www.jisc.go.jp/index.html
プログラム終了後の本格導入  実用化に向けた産業技術センターとの共同研究、愛知県が実施する「新あいち創造研究開発補助金」や国が実施する「Go-Tech事業(旧サポイン)」への応募を地域企業とともに検討する

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