応募終了
Point
解決したい課題
市町村手帳に掲載されている情報をデジタル化し、情報の随時更新、閲覧性の向上等を図りたい。
想定する実証実験
手帳をWebアプリ等でデジタル化し、手帳の利用状況を把握するとともに、行政事務の効率化が図られるかを検証する。
Story
これまでは・・・
私たち県職員は、市町村を包括する広域の地方自治体として、日々、市町村に関する連絡調整を行っています。特に市町村課では、その名のとおり、市町村の行財政に関する助言・連絡調整役として、日々、市町村職員の方々と仕事をしています。こうした中、各市町村の基礎的な情報を前提知識として把握しておくことは、業務を円滑に進めていく上でとても重要であると認識しています。また近年では、行政課題が複雑化する中で、他の市町村の施策を比較し、参考にすることで、その解決を図る機会も多くあります。
市町村手帳は、行政事務の効率化を目的とし作られたものであり、愛知県内の自治体市町村について、首長や議長の名前、人口や面積などの数字、市町村の重要施策や主要な産業・イベントなどの基礎的な情報をまとめた手帳です。
この市町村手帳は、県庁職員や各市町村職員等に配布されているものであり、現在のようにインターネットが普及しておらず、各市町村のホームページがなかった時代には、県内市町村の情報を素早く閲覧できる市町村手帳は職員にとってとても便利な存在でした。またコンパクトな形から携帯性も優れており、外出先でもすぐに閲覧できるなど、とても役立つアイテムとなっていました。
紙媒体の限界・・・
しかし現在では、インターネットの普及により各市町村にホームページがあることは当たり前となり、インターネットを通して得られる各市町村の情報は市町村手帳に掲載されている内容より詳しくなりました。さらには、スマートフォンの普及に伴い、いつでもどこでも情報を検索でき、市町村手帳の利点であるコンパクトによる携帯性や素早く閲覧できる利便性がどんどん薄れていくこととなりました。
また年1回毎年12月に発行されている市町村手帳の情報は、発行以降に行われた選挙で市町村の首長や議長の交代が行われるともう過去のものとなってしまうなど、時間が経つにつれ情報がどんどん古くなり、高い正確性が要求される行政の現場では、常に最新の正確な情報が掲載されていない手帳の価値は、時間の経過とともに下がっていってしまいます。
さらに、紙の手帳であるために、そこに掲載できる各市町村の情報量には限界があり、それ故に最終的には各市町村のホームページで検索する、直接各市町村に問合せするなどの対応をすることに加え、必要な情報の並べ替えができないため、複数の市町村の情報や過去の情報を比較したいときは、手帳を複数活用して確認しているのが現状です。
市町村手帳をもっと使い易いものに!
今や市町村の情報は、インターネットで検索できる時代ではありますが、各市町村のホームページはなかなか必要な情報にたどり着けないと感じたことがあると思います。それは私たち行政の職員も同じで、ホームページで情報を得ようとした場合、「情報が多くて求めている情報にたどり着けない」「各市町村によってホームページに掲載している情報が統一されていないから、欲しい情報を見つけられない」といったケースも多くあります。各市町村の情報が統一的に掲載されている市町村手帳は、素早く必要な情報を得るためにはとても便利です。
そこで市町村手帳の情報をデジタル化し、情報の随時更新を実現すれば、今や誰もが持っているスマートフォンで、いつでもどこでも情報を検索・閲覧でき、迅速に安心して必要な情報を獲得することができるようになります。また、掲載情報を増やすなど、これまで紙のために必要最低限の情報しか掲載できなかったデメリットも解消できると考えます。
さらに、紙の手帳のみではわからなかった、手帳がどの程度使われているか、利用者がどの情報を業務上必要としているか、よく閲覧されている情報はなにかなどを実証で分析・検証できれば掲載情報を精査することができ、更なる市町村手帳の掲載情報の充実に繋げていけると思います。
サービスイメージとしては、ほとんどの方が利用しているスマートフォンでの使用を考えているため、アプリケーションでの提供が目指す姿です。機能としては、現在のように一枚にまとまった形での閲覧に加えて、項目ごとの一覧表示、必要な情報のみの検索・閲覧、市町村間や過去情報とのデータ比較機能などを想定しています。それにより、紙で製本されているために、複数の市町村の情報や過去の情報を比較したいときに手帳を複数活用して確認していたという煩わしさの問題なども解消でき、より閲覧性の向上に繋がると考えています。
デジタル化が実現できたその先には・・・
行政事務の効率化を目標とした案件ではありますが、ゆくゆくは県民の方々にも利用してもらいたいと考えています。県内に住んでいても他市町村のことはもとより、意外と自分が住んでいる市町村については知らないものです。自分が住んでいる市町村、県内の他の市町村について興味を持っていただくきっかけになればと思っています。そして行ったことのない市町村へ訪れてみたいと思ってもらえたり、転居の際の手がかりしていただくなど、色んな場面で使用してもらえるものになればと考えています。
また愛知県に引っ越してきた、旅行に来た、仕事で出張することになった、営業で回ることになったなど愛知県には元々縁もゆかりもなかった方にも利用していただくことで、愛知県に愛着を持つ、ビジネスチャンスに繋げるなどのきっかけの一つになればとも思っています。
その他、県民の方から市町村に関する問合せが時々あり、その中には簡易な各市町村の基礎情報に関することもあります。開庁時間なら対応することも可能ですが、デジタル化された市町村手帳を活用いただくことで、開庁時間に関わらず素早く情報収集することができ、県民の方にとっても役立つツールになっていくものと考えています。
また、デジタル化を実現することで最終的にはペーパレス化にも繋げていけると考えています。
Vision
実現したい未来
市町村手帳のデジタル化により、県職員等の県関係者や、各市町村関係者が互いに他の市町村の最新の情報を素早く把握し、理解を深められるようになるほか、他の市町村情報からヒントを得て、有効な政策作り等にも活用する。
得られるもの
多くの都道府県で市町村手帳に類する冊子を作成しており、市町村手帳のデジタル化を検討する他の自治体への展開が期待できる。
Outline
実証支援金:最大100万円
1課題あたり最大100万円を県が負担。
支払いのタイミングは、実証実験が完了し、実証報告書の検査完了後を予定しております。
実証実験に関する経費が100万円を超える場合、超える費用は企業等のご負担になります。
背景 | 市町村手帳は、県内の市町村の基礎的な情報をまとめた手帳で、県庁職員や各市町村職員等に配布され、県内の市町村の概要を手早く把握する目的などに使われてきた。 |
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課題(詳細) | もっとも、紙の手帳であるために、そこに掲載できる各市町村の情報量は最小限に止まり、また、選挙による市町村長の交代など重要な情報の更新にも対応できておらず、市町村手帳の役割の見直しが迫られている。そのほかにも、
などの課題が挙げられる。 |
求める解決策 | 市町村手帳をデジタル化することで、情報の随時更新、掲載情報の付加といった問題に対応しつつ、デジタル化によるスマートフォン等でのポータブル性、検索や項目ごとの一覧表示・並べ替え・アーカイブ等の機能による閲覧性の向上を図り、市町村手帳の利便性も上げていきたいと考えている。 |
想定する実証実験内容(詳細) | 市町村手帳について、手帳に掲載する情報を整理して表示したり、検索できるようにするアプリ、Webアプリをはじめとしたデジタル化により、行政事務の効率化が図られるかどうかを検証する。また、アクセス数などによりどういった情報がよく活用されているのかを分析し、さらなる掲載内容の充実にもつなげる。 |
実証実験成功後の発展性 | 他の自治体でも市町村手帳や要覧は愛知県と同様の形式で作成されていることから、他の自治体への展開も可能。 |
提案企業に求める専門性 |
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プロジェクトの進め方打合せ方法 | 打合せ方法は、対面でもオンラインでもどちらでも可能です。 |
提供可能なデータ・環境等 |
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プログラム終了後の本格導入 | 有効性が確認できれば、本格導入を検討する。 |
選考基準・スケジュール・よくある質問など
資料請求・新着課題
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