Urban Innovation JAPAN


応募終了

丹波篠山市 ブランド戦略課

関係人口のその先の取り組み『関係人口2.0』を、丹波篠山モデルとして実装したい!

採択企業
EXest株式会社

Point

解決したい課題

市内外の多様な関係人口の見える化と関係値を深める今までより一歩進んだ新たな仕組みの構築

想定する実証実験

関係人口のつながりを見える化し、つながることで市内外関係者の双方が、既存の取り組みよりも、より実益に近いメリットを享受できるかの実証(仮称 第2住民票など)

Story

古民家再生のトップランナー「丹波篠山市」

丹波篠山市は重要伝統的建造物群に指定される篠山城跡を中心とした城下町や宿場町の街並みが今もなお残っており、都市近郊にありながら、古き良き農村の営みを残す町です。

特に、古民家活用においては全国的にもトップランナーとして取り組みを進めており、平成27年には、一般社団法人ノオトが国家戦略特区を活用した古民家を活用した分散型の宿泊を始めるなど、古民家宿泊ブームの火付けとなりました。近年においても、歴史的な景観を残す町づくりと共に、古民家を活用したカフェや古民家をリノベーションする移住者の増加など、国内外から注目を集めています。

またコロナ禍において田園回帰の流れの中での注目度は上がってきており、10月の観光シーズンには令和2年には58万人、令和3年には60万人と観光客数は右肩上がり、移住相談件数も例年の3倍近くにまで増加しています。

しかしながら、全国的に進む少子化による人口減少の波は例外なく当市にも押し寄せています。
令和2年の国勢調査における本市の人口は39,611人で、合併前を含めても初めて4万人を下回り、さらに令和4年4月には市内一部が過疎地域に指定され、住民に衝撃が走りました。

定住人口から交流人口、そして関係人口へ

かつては、いわゆる定住している人口が注目されてきましたが、その後、観光客など交流人口の数が着目されるようになり、最近では、定住人口でも交流人口でもない、地域や地域の人々と様々な形で関わる人々に注目が集まっています。

ふるさと納税で応援してくださる方、地域の方と共に汗を流して農作業をされる方、お試し移住や二拠点居住など市内での暮らし始められる方など、すでに市内でも、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が集まり始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。

また関わり方のニーズも変容してきており、一般的な観光のような一時消費的な関わりではなく、人との繋がりなど本質的な関わり合いができるようにしていかなければなりません。

神戸大学と連携した地域課題解決はさらなる次の展開へ

当市はその方向性の一つとして神戸大学との連携による起業・継業スクールの実践や地域おこし協力隊制度を活用した地域人材の育成を行ってきました。外部人材を取り込みながら、市民や地域と一緒になって地域課題を解決していくこういった取り組みは実績を重ねてきています。

丹波篠山市内をフィールドとしてローカルビジネスのノウハウや起業・継業へ向けたビジネスプランを学ぶ「篠山イノベーターズスクール」では、2022年度までに7期総勢190名が卒業され、35名が起業・継業、10名が事業拡大されるなど大きな成果を上げており、地域づくりの担い手として市内で活躍されています。

しかし、今後はこれまで以上にネットワークやノウハウ、ナレッジを使いながら、さらに多くの接点を作り出す、またそういった接点を繋ぎ続ける仕組みが必要となっています。

そうした中、令和4年1月には、丹波篠山市と神戸大学で「一般社団法人 丹波篠山キャピタル」という法人を立ち上げ、人材育成や地域支援だけでなく、「人」や「地域」をマッチングし、つなぎ合わせることでさらなる地域課題解決に挑んでいます。

この法人での新たな取り組みの一つとして、今年度からは関係人口を対象として「関係人口案内所」の設置や、丹波篠山市に訪れた観光客やこれまで関わりを持った市外の方々との継続的なコミュニケーションを生み出し、関係性を保ち続ける仕組みづくりを検討しています。

今回、ご提案するプロジェクトは、丹波篠山市と一般社団法人丹波篠山キャピタルが連携して研究を始めており、これまでのノウハウやネットワークを踏まえて仕組みを作り出し、またご提案いただける企業様のスキルやナレッジを合わせてよりよいものにしていきたいと思っています。

より進化した関係人口プラットフォームとしての第2住民票

第2住民票って一昔前に流行ったやつじゃない?そうおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん成功している自治体もありますが、従来の第2住民票制度はどうしても自治体側からの一方的な情報発信だけしている、そんなイメージではないでしょうか。

当市で思い描いているのは、表面的な関係人口数を表すだけのツールや情報伝達媒体だけにはとどまらない、いい意味で本来の住民票に近いような取り組みです。単なる関わり合いを示すツールだけではなくて、住民だから享受できる公的サービスがある、反対に何か地域に還元するための義務がある、そんな好循環を生み出す仕組みを作りたいと思っています。
また、それぞれの第2住民票は自治体全体に紐づけるのではなく、各地域や集落にも紐づけて、より深い関りを持ってもらうと同時に、地域も関係人口を励みとして元気になってほしいと思います。

たとえば第2住民票を持つインセンティブとして、、、

  • 都市部に住んでいても、丹波篠山市内の学校とデュアルスクールが可能・会員制の宿のように自由に泊まれるところがある

そのかわりに、、、

  • ふるさと納税で「登録料」を納税する
  • 特定の地域や集落を応援するという文脈で、「会費」を支払う

など、今までの関係人口の取り組みを一歩進めたような、双方が実益を得られるような仕組みを考えています。

その他、関係人口が受けるインセンティブとしての貢献ポイントや地域通貨を付与する仕組み、ふるさと納税を活用した関係人口による納税システム、関係人口のつながりを見える化したサイトやアプリケーションなどを想定しています。

現在の関係人口のその先の取り組み『関係人口2.0』を、丹波篠山モデルとして構築しましょう! ぜひ一緒に農村の未来を盛り上げませんか?

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Vision

実現したい未来

丹後篠山市と関わりを持った方々を見える化し、継続的に関わってもらえる仕組みをベースに、居住地に関係なく、丹波篠山市に愛着を持って関わる人が増加し、高齢化で人口が減っても、地域も人も経済も元気なまち

得られるもの

これまでから古民家活用や神戸大学と連携したまちづくり等、先駆的な取り組みを続けてきた当市が、独自の「丹波篠山モデル」として関係人口を中心としたプラットフォームを構築しようとするこの取り組みは、全国的にも注目度が高い。

Outline

背景 全国的に問題になっているとおり、丹波篠山市でも少子化による人口減少が進み、農林業、福祉、伝統文化等、様々な分野で担い手不足が生じており、地域活動等も縮小してきている。
一方で、丹波篠山市は城下町全体を使った古民家ホテルの宿泊客や、伝統的な城下町にある古民家を改装したカフェや丹波焼の陶器に訪れる若者など、観光客や交流人口は増加しており、地方創生領域では一定の成果を挙げており、注目されているエリアであり、関わり合いを持ちたい方々が増加している。
また、令和4年度にはこれまでから連携を続けてきた神戸大学と共に一般社団法人丹波篠山キャピタルを立ち上げ、地域の人材育成や「人」や「地域」をつないで課題解決を図る事業を始めている。
課題(詳細) 各種取組は一定の成果を収めているが、より発展的な取り組みにするためには、市内の各団体や関係人口的に関わっていただいている方々を見える化し、よりつながりやすくする必要性を感じている。

既存の関係人口の取り組みよりも、一歩進めたような、双方が実益を得られるような仕組みを構築することで、最終的には、人口は減っても、市内の市民のみなさんと、市外の関係人口的な関わりの方々の双方が幸せを感じることのできる形を目指したい。

求める解決策 丹波篠山市と関わりたい市外の人と地域に関わってほしい人をつなぐ、関係人口案内所のようなオンラインプラットフォームのようなアプリやサービス。
例)
・地域内外をより深くつなぐ第2住民票のようなサービス
・地域のリソースや関係性を見える化、活性化するデジタル地域通貨のようなサービス
その他、・地域や地域の人とマッチングできるようなサービスを広く検討しています。

また上記の付加的要素として、関係人口へのインセンティブや関わり方の手法として、地域通貨やふるさと納税制度などを活用した取り組みにつながるような提案。

想定する実証実験内容(詳細) 【対象】市内の一部地域
※対象地域には事前に相談し、協力をお願いする予定。
実証実験成功後の発展性 実証実験が成功した場合は丹波篠山市全域への導入、更には全国の自治体への展開も期待できる。
提案企業に求める専門性 アプリ等の開発力に加え、ユーザーにとって使いやすいUI/UXデザイン力、可能であればコミュニティ形成に関する知見もあるとなお良い。
プロジェクトの進め方打合せ方法 オンライン会議対応可。
丹波篠山市役所と市の関係人口政策の受託事業者であり、地域内のコーディネーターの役割を果たす一般社団法人丹波篠山キャピタルと共にフラットな議論がしたい。
提供可能なデータ・環境等

地域への紹介や関係人口創出事業で集積した各種データの提供
・市内団体の活動状況
・類似団体の調査結果
・先進地の調査結果

プログラム終了後の本格導入 効果が期待できる場合、予算化して、丹波篠山市として本格的に導入する可能性が十分ある。

選考基準・スケジュール・よくある質問など

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