応募終了
神戸市 建築住宅局 保全課
事故防止に向けた、公共建築物点検結果の自動解析システムの実証開発
- 採択企業
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- あっとクリエーション株式会社
Point
解決したい課題
公共建築物定期点検の結果を有効活用し、市有建築物の事故を防止したい
想定する実証実験
公共建築物定期点検結果に基づく修繕の優先度判定及び統計処理できるシステムのプロトタイピング
Story
誰でも歳を取るんです
学校、保育所、児童館、地域福祉センター、動物園、水族園、文化ホール、国際展示場、美術館、博物館…
市有建築物といっても色々なものがあり、多くの市民の皆様や神戸市に来られる多くの国内外の人々に御利用いただいています。
これらは単なる建築物ではなく、我々の誇るべき資産として、日々、管理し活用しています。
しかしながら、約半数の施設は築30年を超え、節々が痛んできています。
建築物の保全に必要なことは随時行っていますが、経年劣化は著しく、残念ながら天井の一部材が落下したり、照明柱が倒れたりする事故も発生してきています。
何とかしたい。けが人は絶対出してはいけない。
施設管理に携わる者の想いは同じです。
ただし、歳には敵いません…。
神戸市公共施設等総合管理計画
(平成28年3月)より抜粋
定期検診は受けています
建築物は我々の身体と一緒で常に気にかけておかないといけません。歳を取ればなおさらかもしれません。
建築物の管理の1つに、“建築基準法に定められた定期点検” があります。(我々は『公共建築物定期点検』と呼んでいます。)
対象となる建築物は、用途、面積、階数により定められますが、資格を持った専門家により、非常時の照明や防火シャッター、換気設備等の項目は毎年、外壁、屋上、床・壁・天井等の建築の項目は3年に1回点検してもらいます。
(参考) http://www.city.kobe.lg.jp/business/regulation/urban/hozen/teikitenken.html
点検では、影響度の大きいもの~小さいもの、緊急度の高いもの~低いもの、簡単に直せるもの~大規模工事が必要なもの等、様々なレベルの不具合が報告されます。
日常ではなかなか気付かない不具合を発見し、大事に至る前に直すことを目的としています。
しかし、なかなか点検結果情報を整理しきれていないのが現状です。
たとえば、専門家の言っている内容を消化しきれない方もいます。
また、不具合の状況を把握しても、今は忙しい、明日でいいか、まぁ大丈夫か…と記憶が薄れて放置され、よりひどい症状となってしまうこともありえます。
他の施設ではどうしているんだろう・・・ そんな疑問も浮かんできます。
だから、誰かが包括的に管理することが必要です。
点検結果は、カルテです。
建築物ごとに基本情報、点検チェックリスト、不具合写真、図面等で構成されており、定期的に専門家が見た診断結果です。
これらをもっと有効活用したいんです。
現在、バラバラに管理されている年間約1,000施設の建築・設備の各報告書(カルテ)を一元的に集約し、必要な特定の情報を取り出せるシステムを構築したい。
建築・設備技術者の集まりである当課において、専門家に見てもらったそれらの膨大なカルテを、更に詳しく又横断的にみて、施設管理にフィードバックすることにしようかと。
具体的には、
・不具合に優先順位をつけて確実に直していくこと
・不具合の修繕状況を把握すること
・数年前からひどくなっている事象を捉えること
・類似施設の状況がわかること
・頑張っている管理者がわかること
など、カルテから色々な傾向を捉えていきたいのです。
これらのシステムを構築し最終的に建築物の不具合を減らし、市民が安心してすごせること、それが、今回のプロジェクトの主な目的です。
こんなことができたらいいな。
やりたいことは広がります。
不具合の写真があれば、危険度やその修繕優先度の判定、不具合区分を自動的に判定できたりしないでしょうか?
定期的に専門家に点検してもらうだけでなく、管理者の日常の点検による不具合の発見からも事故防止に繋がる、そんな、ITを駆使した未来に向けた第一歩。
我々が見るのは書類ではありません。 目指すところは、業務の効率化ではなく施設の安全を保つこと。
笑い合える未来。その第一歩。
古き良きモノを後世に残すためにも、あなたのアイデアを活かしてみませんか?
Vision
実現したい未来
安心して過ごせる市有建築物の場の提供
得られるもの
自治体への導入実績、他都市等への水平展開の可能性
Outline
背景 | 市有建築物の老朽化が進行し、天井部材の落下、照明柱の転倒等が発生している。それらの事故防止対策の1つとして、一定規模以上の建築物では法定点検が義務付けられており、その点検の結果、不具合が発見された場合は適切に措置することとなっている。しかしながら、日々の業務の中で埋もれてしまうこともあり、不具合が適切に措置されているか、類似施設の状況はどうか、経過年数による傾向はあるか等を包括的に管理できていない状況である。 |
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課題(詳細) | 施設管理者には、建築・設備の専門家がおらず、点検結果を十分に活かせていない。一方で、当課で集約する法定点検結果は年間約1,000施設分あり、すべての点検状況を把握できない。 |
求める解決策 | 点検結果データの効率的な解析・統計処理、写真又はコメント等からの修繕の優先度判定支援 |
付加的・発展的な要素 | 危険度・優先度判定の自動処理(AIの導入) |
想定する実証実験内容(詳細) | 公共建築物定期点検の結果の解析・統計処理、優先度判定支援ができるシステムのプロトタイピング |
求めるスタートアップ像 | 事務処理の効率化ではなく、市民の安全確保のための業務として理解していただける方 |
スタートアップに求める条件 | ある程度点検項目内容が分かる方・新たなアイデアを導入できる方 |
提供可能なデータ・環境等 | 公共建築物定期点検の結果 |
プログラム終了後の本格導入 | 効率的と判断された場合は、翌年度予算要求を行い、導入を推進していきたい。 また、神戸市と実証実験をした等のPR効果が得られるほか、費用対効果が見合えば、他の点検結果解析への導入へと拡大することも可能。 |
選考基準・スケジュール・よくある質問など
資料請求・新着課題
地域・社会課題解決に繋がる、
本当の意味での地域創生をともに実現しませんか?