Urban Innovation JAPAN


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くらし支援課

労働環境の改善から、QOL向上へ!早期相談につながる新たな広報手段の開発

Point

解決したい課題

労働環境は心身の健康にとって大きな影響があるが、客観視が難しい。早期の相談を促すことで、市民のQOL向上を目指したい

想定する実証実験

潜在的に問題を抱えている人に情報を届けるための新たな広報手段を開発し、どの程度相談窓口や支援制度利用するなどして、問題解消につながったかを検証する

実現したい未来

全ての人がワークライフバランスを実現し、心身ともに健康な生活を送ることができる社会

得られるもの

行政の支援コスト全体を押し下げることにより、SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)の対象になる

Story

日本の雇用環境の変化

バブル期までの日本社会においては、終身雇用が一般的でした。しかし、パートタイム労働や派遣労働、非正規雇用が増加し、正社員についても終身雇用が崩れてきています。また、ブラック企業が社会問題となり、労働者を使い捨てにするような企業が表面化するようになってきました。

豊中市の労働相談の状況

その支援策の一つとして、月・水・金曜日の10時~16時に労働相談窓口を開設しています。令和元年度では204人303件、令和2年度では273人653件の相談がありました。令和2年度は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の縮小に伴い、複合的な相談が多く見受けられましたが、その中でも解雇・雇止めやパワハラにより仕事を続けられないといった深刻な相談が増えています。
また、従来より休暇を取得できない、時間外労働をしても手当をもらえない、仕事中にケガをしたけれども自分の健康保険で治療するよう言われたなど、基本的な労働者の権利が守られていない相談も寄せられています。

豊中市労働相談状況推移

早い段階での相談が鍵

現在、労働相談を利用する人は状況が深刻になってから利用する人が多く、生活の再建に時間がかかってしまいます。早い段階で状況を認識し、改善出来る人が増えれば、生活に困窮する人を減らせるのではないかと考えています。
しかし、早い段階で自身の抱える状況を認識してもらう方策、情報を伝える手法、相談窓口や支援策につなげる工夫などを検討できていません。これまで、広報誌への掲載のほかセミナーの開催冊子の発行などにより啓発にで取り組んで来ましたが、なかなかリーチできていないのが現状です。
この課題を一緒に解決していきたいと考えています。

すべての働く人のために

今回の案件は、雇用契約に基づく働き方をしている人に対する課題解決となりますが、近年では雇用契約に基づかない働き方をしている人が増えています。そのような働き方をしている人に対しては、社会保障制度が十分に整備されていないという課題がコロナ禍であらわになりました。豊中市も同様に支援制度は持ち合わせておらず、相談があっても十分には対応できていない状況です。しかし、働き方によらず、全ての人が安心して働ける社会を実現していくためには、避けては通れない課題になってくると考えています。ぜひ、この問題についても、合わせて解決したいと考えています。
血縁や地縁が薄くなってきている時代で、社縁により人とつながっていれば社会的に困難な状況になっても周囲から支援を受けやすいのですが、労働トラブルにより社縁が期待できなくなったり切れてしまったり、社会的に孤立してしまう危険性が高まります。
誰一人取り残さない社会を実現するため、リスクを抱えた人を早い段階で支援制度に繋げるため、ご協力をお願いします。

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Outline

>背景 日本社会は、従来、終身雇用を基本として設計されており、苦しい労働環境であっても勤め続けるメリットがあった。
昨今では、終身雇用が崩れてくるととともに、働き方や雇用形態の多様化により様々な労働問題が顕在化し、働き方改革関連法の施行など労働関係法規が改正されるものの、企業が法令の変更に十分に対応できず、結果的に不法状態で働き続ける人たちが多い。
>課題(詳細) 長時間労働や時間外労働手当の不支給、勤務中のケガにも関わらず労災保険がおりないなど、基本的な労働者の権利が守られていない環境で働いている人が多くいると見込まれる。
このような働き方ではワークライフバランスの確保はできず、心身の健康を維持することも困難。また、心身の健康を崩した状況での離職はその後の再就職へも悪影響を及ぼし、生活困窮に陥る可能性も高まる。
このような苦しい状況に陥ることを未然に防ぎたいが、現状では対象者の把握が難しく、効果的な支援ができていない。
従来の広報手法ではなかなか情報が届いておらず、届いている場合でも、自分ごととは捉えておらず、見逃している人も多いと考えられる。
>求める解決策 守られるべき状況にあるにもかかわらず、気づいていない人に対する早期的なアプローチを見つけたい。
>想定する実証実験内容(詳細)

対象:
・働いている豊中市民や豊中市内で働いている人で労働環境に関して潜在的に問題を抱えている人

実証実験内容:
・対象者に情報を届けるための新たな広報手段を開発
・どの程度相談窓口や支援制度利用につながったかを検証
・可能であればPUSH型で情報を伝えていきたい

働く人が適切な相談窓口・支援制度に繋がり、心身の健康を維持することをめざすものであるため、利用する相談窓口は必ずしも豊中市の労働相談窓口である必要はありません。

>実証実験成功後の発展性 住民や勤労者のQOL向上は全ての都道府県・市町村に共通するテーマであり、多くの自治体へ拡張できる可能性がある。
また、労働問題を未然に解決することで社会保障費の低減につながる可能性もありソーシャル・インパクト・ボンド(SIB))の対象になり得る。
>提案企業に求める専門性 ・行政に対するニーズの低い市民に対して情報を伝えるノウハウ
・(あると嬉しい)労働関係法規に関する知識
>プロジェクトの進め方打合せ方法 端末を確保できた際は、オンライン会議での対応が可能。
>提供可能なデータ・環境等 豊中市の労働相談の状況について提供が可能。(紙のみ)
>プログラム終了後の本格導入 効果が認められれば来年度以降の予算化を検討。

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