Urban Innovation JAPAN


応募終了

神戸市建築住宅局保全課

約1,300の市有建築物の点検をデジタル化し、包括的な施設管理ツールを開発したい!!

Point

解決したい課題

点検の業務効率化及び各種点検結果や施設に関わる情報を一元管理し、有効活用することで、市有建築物を適正管理したい。

想定する実証実験

タブレット等から平面図に施設の点検結果を入力できるシステムを用いた点検。
包括的な施設管理ツールを用いた保全計画の策定。

実現したい未来

施設の管理状況を見える化することで事故防止を防ぐだけではなく、中長期的な保全計画を策定することで、効率的な投資計画につなげていきたい。

得られるもの

・自治体への導入実績
・他都市・民間企業が実施する各種施設点検や維持管理への水平展開の可能性

Story

市有建築物の老朽化

区役所、学校、保育所、児童館、地域福祉センター、動物園、文化ホール、国際展示場、美術館、博物館…

市有建築物といっても色々なものがあり、多くの市民の皆様や神戸市に来られる多くの国内外の人々に御利用いただいています。 これらは単なる建築物ではなく、我々の「誇るべき資産」として、日々、管理し活用しています。

しかしながら、約半数の施設は築30年を超え、節々が痛んできています。
放置すれば倒壊や事故をもたらす「負の資産」となってしまいます。

高齢社会の日本で建物の老いも静かに進みます…

施設保全の取り組みと課題

建築物の保全に必要なことは随時行っていますが、経年劣化は著しく、残念ながら天井の一部が落下したり、照明柱が倒れたりする事故も発生しており、適切なメンテナンスが必要不可欠です。

神戸市では、建築基準法に基づく“公共建築物定期点検“や独自の“施設保全パトロール”によって施設の適正管理に取り組んでいます。

法令に基づく“公共建築物定期点検“に関しては、2018年上期のUIKにて点検結果の指摘項目を危険度に応じて自動分類するシステムを構築し、危険度の高い指摘項目を抽出してチェックする仕組みを作りました。

一方、“施設保全パトロール“は、過去の天井部材の落下事故等を受けて、神戸市独自の取組として、約1,300施設を対象に、3年間で一巡する形で実施しています。施設に危険な老朽化がないか事故予防を目的として技術職員又は委託事業者にて施設の点検をしています。

https://www.city.kobe.lg.jp/a82789/business/todokede/jutakutoshikyoku/hozen/index.html (参考)

“施設保全パトロール“の一連の業務は以下の通りです。

1.事前準備:過去の点検資料等チェック・調査用図面印刷
2.パトロール:調査道具(打診棒等)で調査・不具合箇所写真撮影・図面に位置記入
3.パトロール報告書作成・チェック:エクセルにデータ入力・写真・不具合箇所を記した図面添付
4.施設の管理者に報告:PDF化してメール送付

この“施設保全パトロール“は毎年約450施設で実施しており、各施設で上記の作業を行うので、かなりの時間を要しています。また、委託事業者の報告書を確認するにも時間がかかります。

さらに蓄積されたパトロール結果の情報を統計的に確認するにも、一つ一つのエクセルファイルから情報を吸い上げることになり、かなり苦労します。

さらにさらに、システム化された“公共建築物定期点検“の結果と、エクセルで作成した“施設保全パトロール“の結果を見比べて、老朽化の進捗を確認するのはとても手間がかかります。

その他、施設の過去の改修履歴は別のシステムで管理されており、施設の管理状況を確認するためには、いろいろなファイルやシステムを確認する必要があります。

そのような業務中の作業ロスを削減し、本質的・創造的な業務に注力していきたいと考えています。

適切な施設管理を目指して

各点検結果を蓄積し、情報を一元的に管理していくことが重要

まずは、“施設保全パトロール“の業務のやり方自体を見直したいと考えています。

タブレット等から平面図に施設の点検結果(点検情報・不具合位置・写真等プロット)を入力し、公共建築物定期点検と一括管理できるシステムを構築したいです。 “公共建築物定期点検“のシステムは、既に、サイボウズ㈱の提供するクラウド環境(kintone)を採用しています。

“施設保全パトロール“も同じ環境でデータ管理していけば、二つの点検結果を一元管理することができ、施設ごとの不具合状況を即座に確認することができます。

さらに点検者が、タブレットから施設の平面図に“施設保全パトロール“の結果を入力することができれば、点検しながらでも報告書を作成することができるので、業務効率化にもつながります。

また、クラウド環境でシステムを構築することで、点検結果を施設の管理者もリアルタイムで確認することができ、報告に関する事務手間が省略され、迅速に不具合の対処をすることができます。

さらにさらに、“公共建築物定期点検“にも、平面図に点検結果を入力する同様の技術を展開することで、平面図で各点検結果を重ね合わせて確認することができれば、施設の不具合状況が一目で確認することができます。

点検結果を含む施設のさまざまな情報から適切に施設管理していきたい

施設を適切に管理する上で、必要な情報は不具合情報だけではありません。

屋上防水・外壁の改修は何年前に実施したのか、設置されている設備機器は何年製なのか、重要設備が整備されないまま放置されていないか。そのような様々な情報と不具合情報を組み合わせることで、最優先で何をしなければならないのかを把握し、次年度の予算要求にスムーズにつなげることができます。

また、不具合が発生してから直すより、計画的に直した方が、事故を防ぐだけでなく、維持管理・更新費を抑えることができます。施設の様々な情報を利用して、将来の具体的な保全計画を策定し、中長期的に必要な費用を算出することができれば、より一層理想的な施設管理を行うとともに、財政面においても効率的な投資計画につながります。

安心して施設を利用してもらうために

市有建築物の不具合を減らし、将来にわたっても市民が安心して利用できること、それが、今回のプロジェクトの主な目的です。

今回の課題は、システム化できたとしてもすぐに効果が出るものではありません。運用し続けて初めて効果が発揮されるものです。一緒に取り組んでいただけるスタートアップの皆様のご提案をお待ちしています。

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Outline

背景 市有建築物の老朽化が進行し、天井部材の落下、照明柱の転倒等が発生している。
それらの事故防止対策として、公共建築物定期点検や施設保全パトロールを実施している。
しかしながら、これら点検結果をはじめ、施設の様々な情報が別々で管理されており、適正な施設管理をするために、情報の一元化が緊急の課題となっている。
課題(詳細) 公共建築物定期点検と施設保全パトロールの結果が別々で管理されており、施設の不具合情報を確認するのに非常に手間となっている。
不具合情報だけではなく、施設の過去の改修等の情報が別々に蓄積されているため、老朽化対策のために最優先で何をしなければならないのか把握することや、中長期の整備計画を策定することが困難な状況である。
求める解決策 公共建築物定期点検と施設保全パトロールの結果を一元管理することで施設の不具合状況を見える化することに合わせて、施設保全パトロール自体をシステム化することにより業務効率化を図る。
各点検結果や施設に関わる情報を連携し、整備計画作成をシステム化することで、中長期的に適正な施設管理を行う。
付加的・発展的な要素 点検結果から簡単に安全対策補修の発注仕様書を作成したい。
AIの導入により不具合写真から危険度判定を自動処理したい。
想定する実証実験内容 タブレット等から平面図に施設の点検結果(点検情報・不具合位置・写真等プロット)を入力できるシステムを構築し、実際の施設保全パトロールにて実証実験を行う。
公共建築物定期点検と施設保全パトロールの結果を同一図面上で一元管理し、施設の不具合状況を見える化するシステムを構築する。
各点検結果の他にも施設に関わる情報(改修履歴・設備機器情報等)を一元管理して、施設の保全計画を策定できるシステムを構築し実証実験を行う。
※全てサイボウズ㈱の提供するクラウド環境(kintone)でのシステム構築を想定しているが、費用面も含めてさらに有用性があると判断できる場合はこの限りではない。
求めるスタートアップ像 事務処理の効率化ではなく、長期的な市民の安全確保の業務として理解していただける方
今のやり方をそのままシステム化するのではなく、新たなアイデアを提案していただける方
スタートアップに求める条件 サイボウズ㈱の提供するクラウド環境(kintone)に知見のある方
担当者のプロジェクトに関わる十分な時間の確保
提供可能なデータ・環境等 施設保全パトロールの結果(excelデータ)
kintone環境(1ライセンス)
プログラム終了後の本格導入 効率的と判断された場合は、翌年度予算要求を行い、導入を推進していきたい。

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